goo

映画:「No Maps」Film部門 プログラムN-B

今日は昨日に続いて国内作品部門のBプログラムを鑑賞。
舞台挨拶は3,5,6の監督と出演者の皆さんだった。

1 DECEMBER17 監督:針生悠伺
昨日の最終鑑賞作「みつあみの神様」に似た作風の実写ドラマ。クローン人間と彼を取り巻く家族というシチュエーションを題材とした悲劇だが,本人を生かすためのクローン,というアイデア自体が「わたしを離さないで」から一歩も出ておらず,結果的には悲愴感一色で塗り潰されたホームドラマとなってしまった。

2 水準原点 監督:折笠良
風に揺れる稲穂のように見える絵に織り込まれた詩の「映像による朗読」作品。

3 お墓参り 監督:吉村元希
高間賢治という大ヴェテランのキャメラマンをスタッフに,主役の一人に利重剛を迎えたプロ仕様の作品。一人の男を巡って腹の探り合いをする女二人のうちの,妻役を監督自らが演じ,挨拶で「後悔している」と言って,観客を笑わせていた。しかしこれでは,一方的に男に迫ったストーカー女に翻弄された浅はかな妻,という単純で陳腐なプロットだけで,余韻も何も残らない。墓所の位置関係をカメラの位置一つですっきりと表現してしまう撮影技術には感服したのだが。

4 ウォーター・ラカーマヤ 監督:泉原昭人
水の中に横たわる生物と植物の輪廻を縦スクロールで静かに見せる。絵は実に味わいがあった。

5 LIFE IN THE HOME 監督:菅原達郎
母と息子,夫婦,祖母と孫等々,絵を描く男と対峙する女というシチュエーションを,様々な俳優が入れ替わりながら演じることで,家族の形を問うドラマ。観念先行型の前のめり感は決して嫌いではなかったが,最後に連れ添った夫婦の姿に収斂させるアイデアが月並み。男が描く幾つもの女の絵を,もっと活かす方法はなかったのだろうか。

6 冬のメイ 監督:早川千絵
司会が「河瀨直美の次は彼女」と言っていたが,その言葉は決して大げさではなかった。昨今話題の「リアル貧困女子」の実態を描いた,是枝裕和的アプローチの作品だったが,主役のメイを演じた女の子が目に宿す,絶望の荒野の中に微かな希望でも見出そうとする光に感動した。友情と希望と親切と絶望とが混在する社会を,限られた空間で表現してしまう力量は大したもの。このプログラムにおける推薦作はこの作品。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画:「No Ma... 2016年J2リー... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。
 
この記事のトラックバック Ping-URL
 


ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません
 
・送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。