涼麻が行く ~白犬ウエスティの のんきな生活~

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『天球の歩き方 計算編』#1補遺 〜北斗七星からポラリスへ〜

2017年06月10日 22時35分06秒 | 星空

はじめに

先日は、xyz-直交座標系で計算してみましたが、今回は極座標系で計算してみました。

もちろん、全く同じ計算結果が得られます。

 

1.各恒星の位置

 前回と同様に、各恒星の位置は赤径αと赤緯δを用いて、以下のように表します(元期 J2000.0)

メラク:(α, δ)=(11h 01m 50.47654s, +56° 22′ 56.7339″)

ドューベ:(α, δ)=(11h 03m 43.67152s, +61° 45′ 03.7249″)

ポラリス:(α, δ)=(2h 31m 49.09456s, +89° 15′ 50.7923″)


2.「メラク」と「ドューベ」を含む大円G1

 観測者から観たとき、メラクとドューベを結ぶ直線は、天球上の大円に存在します。大円の方程式は、天球と原点Oを含む平面(ax+by+z=0)が交わる部分なので、下記の式と連立して解けば得られます。

 すなわち、

となります。メラク、ドューベの位置を極座標で、それぞれ(αaa)、(αbb)と表すと、

なので、これを連立して、a、bについて解けば次式が得られます。

3.「ポラリス」を含み大円G1と直交する大円G2

 ポラリスを含む大円G2の方程式をa'、b'を用いて表すと、

 大円G1と直交する条件から、

 これらの2式を連立して、a'、b'について解くと、

4.「ポラリス」があると期待される位置

 ポラリスがあると期待される位置Q'は、大円G1と大円G2の交点です。2つの大円の交点は計算上、南北2か所にありますが、ここでは、当然、北天側の点(δq>0)を求めます。下記の2式を連立して、

αq'q'について解くと、

が得られます。

 

5.「ポラリス」は「メラク」と「ドューベ」の直線上にあるか

 以上の計算から、ポラリスがあると期待される位置Q'は、(α, δ)=(18h 5m 45s, +88° 36′ 46″)が得られます。実際にポラリスがある位置との角距離θは、球面三角法の余弦定理を用いて求めます。天球上の点C, Q'及び天頂から成る三角形に余弦定理を適用すると、

cosθ=cosδccosδq'+sinδcsinδq'cos(αcq')

となるのでθ=1.92°が得られ、この値が実用上、十分に小さいことは、前回、評価した通りです。

 前回、ポラリスがあると期待される位置として考えた点Qは天球上にはなく、今回の点Q'は天球上にある点が違いですが観測者から観たとき、点Qと点Q'は重なってみえます。そのため、「ポラリスと点Qの角距離」と「ポラリスと点Q'の角距離」は等しくなります。

 

6.「ポラリス」は「メラク」と「ドューベ」を結ぶ距離の約5倍の位置にあるか

 前章と同様に球面三角法における余弦定理を利用すれば、メラクとドューベの角距離はθAB=5.374°、ドューベ(点B)からポラリスがあると期待される点Q'までの角距離はθBQ'=28.648°となり、両者の比はθBQ'AB=5.33倍が得られ、これも前回と同じ計算結果です。

 

7. まとめ

 前回はxyz-直交座標系を用いて、今回は極座標系で計算してみましたが、当然といえばそれまでですが、両計算で同じ結果が得られました。

 直交座標系を介さずに極座標系のみで計算した方がシンプルになりますが、逆三角関数で解を選ぶ際に間違えないように注意する必要があります(表計算ソフトは、複数の解が存在しても1つの解しか示してくれませんので)。一方、直交座標系は、解を取り違えたときでも直感的に分かりやすいという利点があります。

 まあ、しばらくは、使いやすい方を使うか、もしくは双方を用いてダブルチェックするなど、フレキシブルに考えていきたいと思います。

 

その他の『天球の歩き方』はこちらへどうぞ

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