消えたバッグを追え！

先週のことですが、研修のため３泊分の荷物を持って乗った初日の行きの電車の中に、荷物を丸ごと忘れました。
貴重品等が入ったバッグは持っていましたが、宿泊用の荷物を丸ごと網棚の上に置いて電車を降りたようです。

気づいたのは、上野駅にて京浜東北線に乗り込んだ瞬間でした。
荷物を忘れたのは、同じく上野駅の常磐線。
閉まりかけたドアから慌てて飛び降り、常磐線のホームへと急ぎます。


正直、この時点ではまだ、焦りはありませんでした。
数時間経って気づいたならともかく、降りて数分しか経っていない現在。
しかも私が乗ってきた電車は終点で停まっており、まだ出発していません。

常磐線のホームに下りたときには、該当の電車はちょうど清掃中でした。
清掃しているなら、掃除の係の人が見つけてくれるだろう。
そう思い、ホームの一番前にある駅員さんの待機所へと向かいました。

中にいた駅員さんに事情を告げ、清掃が終わるのを待ちます。
駅員室ってこんな感じなんだ～、とのんきに考えながら荷物を待ちますが、おかしいことに、荷物が見つかったという報告がいつまで経ってもありません。

「・・・見つからないみたいですねぇ」

ぼそっとつぶやいた駅員さんの言葉が脳中にこだまし、突如として、最悪の状況が現実味を帯びてきました。

バッグが見つからない場合。
まず困るのは、明日着る服がないこと。

季節は梅雨、しかも最近は暑くじめじめした日が続いています。
さすがに着替えなしでは、周囲の研修生にご迷惑をおかけするでしょう。
とりあえず現在１３時過ぎ。
見つからなければ、買うしかないか・・・。

さて、次にないと困るのは、化粧道具＆ケア用品。
こちらも悲しいかな、化粧なしで東京のど真ん中（研修会場はお台場）を歩く勇気はありません。
こういうとき男性だったらそんな心配しなくて良いのになぁ、と不毛なコトを思いつつ、それらも一式揃えるしかないかなぁ、と若干の覚悟を決めます。

そこまで考えたとき、すぐに対処できそうにない難問に行き当たります。

コンタクトレンズ・・・

私は普段ワンデーのコンタクトを愛用していますが、コンタクトレンズを買うには、まず眼科に行って処方箋をもらい、それをもってコンタクトレンズ屋さんに行かなくてはなりません。

い、家に帰ればいっぱいあるのに・・・
手持ちのバッグに予備を入れておかなかったコトが呪わしく感じられます。


「構内放送もしてみたけど、やっぱりなさそうだね。」

一人の世界に完全に入っている私を再度現実に呼び戻すかのように、駅員さんが話しかけてきました。

「見つかったら連絡するからさ、自分でも数時間経ってから忘れ物預かり所に電話してみてね。」


『今見つからないのに、今後見つかる可能性なんてあるのかな・・・？』
ちょっと気を抜いて網棚に置き忘れてしまった数分間をうらめしく思いつつ、友人との約束もあったので、とりあえず上野駅を後にしました。

とっても生きた心地のしない１日でしたが、その後数回電話のやり取りをして、結局夕方１７時半すぎ、上野駅から折り返した終点の土浦駅にて捕獲されたバッグの存在を知ったのでした。

清掃員さん、結構見落とすんデスね・・・

土浦駅まで取りに行った帰りの電車の中、しみじみと網棚に物を置くのは控えようと心に決めたのでした。

それでは皆さま、明日も一日がんばりましょー☆