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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

DEEP PURPLE / Machine Head (DVD Audio)

2005年05月07日 14時51分41秒 | ROCK-POP
 ディープ・パープルはロジャー・グローバーを中心に旧作のリマスター(リミックスを含む)が順次進行中ですが、その副産物?としてしばらく前に「マシーン・ヘッド」がマルチ・チャンネル化され、DVD-Audioとして発売されてます。これまで2chのパートしか聴いたことがなかったので、今日は5.1chのパートを聴いてみました。

 一聴して感じるのは「こりゃもう、別物じゃねぇか」ですかね。「ハイウェイ・スター」のオルガン・ソロの前半でぐるぐる回るのは当たり前。ともかくその異様なほどの分離の良さは、自分がティー・エイジャーの頃聴いていたパープルの「マシン・ヘッド」のあの音じゃありません(笑)。どうやらオーバーダビングされたギターやオルガン、バック・ヴォーカル等を積極的にリアに割り振っているらしく、重ねた音が他のチャンネルに行った分、メインの音がぐっとリアリティを増したといったところなんでしょうが、なにしろこの三次元的に音が再配列された「マシン・ヘッド」は、良くも悪しくも違和感ありまくり!。

 例をあげれば、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」ではギターのリフは、左チャンネル、途中からユニゾンするオルガンはサブ扱いなのか右後方、歌が始まると右チャンネルみたいな配列だし、「スペース・トラッキン」の中間部ではタンバリンが左後方に出てきたりします。ついでに、アルバムを通してヴォーカル、スネア、ベースはセンター・スピーカーはぴたりど真ん中に定位、特にベースは左右からは全く聴こえずセンターのみということで、左右のチャンネルの音からベースが抜けた分、やけに風通しがよくなってます。ついでにライドやハイハット類が前方と後方の真ん中、つまり頭の真横あたりで定位して鳴っているのも、立体感に拍車かけてます。

 そんな訳で、これはこれでアリだとは思うし、まぁ、おもしろいのも確かなんですけど、マルチ・チャンネル・ソースって、まだまだ過渡期なんだろうな、と思うのもまた事実。クラシックみたいに、ホールの音を丸ごと録るってのには適しているのかもしれないけど、マルチトラックで音を重ねまくったソースってのは、リミックスする人の嗜好、センスでどうにでも変えられますからね。とにかく、沢山の人に聴いてもらって、マルチ・チャンネルの音のコンセンサスが出来上がるのを待つか、とんでもない傑作が出てきて流れを決めるしない....とも思ったりしてますが、どうでしょうか?....ってーか、そもそもマルチチャンネルが定着するかという問題も、現段階では依然として不透明ですけど(笑)

PS: ちなみに2chの方ですが、CDのリマスター盤より繊細な音です。押しやコシの強さはCDの方がしっくりきますが、イアン・ペイスのシンバルの粒立ちなど、さすがCDにはないHiFi感があります。
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スウィング・ガールズ

2005年05月07日 00時18分17秒 | MOVIE
 めちゃくちゃ楽しい青春&音楽映画でした。私みたいな音楽好きじゃなくとも、おもしろいこと請け合いですね。ことこの映画に関しては、いろいろな場所で話題に出、ネタも何も語り尽くされているような感もあるのですが、せっかくDVD観たので、映画中、ぐっときたところを2,3書いておきたいと思います。

 ひとつめが、関口香織役の本仮屋ユイカが信号のところで、ふと立ち止まり信号のクリック音みたいな旋律から、ジャズのオフビートを会得というか体感するところから、ミュージカルみたな繋ぎのシーンを経て、スーパーの前では演奏では、別人の如くメキメキと上達、それを聴いたリタイアした仲間が戻ってきて演奏加わるまでの流れ。ちょっと調子良すぎるかもしれませんが、音楽を学んで、好きになって、上達して、バンドの結束が出来て....という音楽的お約束が、短い時間に、まさに映画的としかいいようがない巧みな表現で描かれていて、なんか観ているこっちまで、音楽巧くなったような気がして、ほんと高揚しまくりました。

 もうひとつが、いよいよステージに立っていざ演奏という時に、やっぱり本仮屋ユイカが音叉を鳴らして全員がチューニング始める場面。ここもいいです。勢いにまかせ、勇み足で演奏始めそうなところを、チューニングの場面をあえていれたことで、さぁ、演奏が始まるというという厳かさみたいなものを表現したと同時に、スウィング・ガールズ達も音楽家として成長していることを感じさせるんですよね。些細な場面かもしれませんが、ぐっと来ました。

 続くステージ・シーンですが、全てのドラマはここめがけて流れてきた訳ですから、「ムーンライト・セレナーデ」のテーマが流れた瞬間、得もいわれぬ達成感と感動につつまれて、涙腺もゆるみっぱなし。しかし、ほんとうにスブの素人の出演者達が、ほんの数ヶ月でこんなに出来ちゃうもんなんだな、と感心しましたね。特にドラムのコ、巧いとか下手とかいう以前に、けっこうタメの効いたノリが音楽的で良かったです。このタイコのおかげでステージの音楽が生き生きしてたと思います。やっぱタイコは重要です(笑)。

 あと、主演の4人はマジ系の上野樹里[陽]-本仮屋ユイカ[陰)、ギャグ系の貫地谷しほり[陽]-豊島由佳梨[陰]の2ペアが絶妙な配置で、会話も筋運びも実に映画的なおもしろさ溢れてました。また、この4人がどれもいかにも今時な女子高生を演じつつも、みんなさわやかなので、すんなり感情移入できたのも良かっです。みんな可愛かったし(ベースの水田芙美子も捨てがたいが-笑)。

 PS:似たような映画でも「青春デンデケ」は高校3年、こっちは1年だから、まだまだ青春が始まったばっかり、陰りがなくて底抜けに明るいですよね~。
コメント (4)
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