やっつけ映画批評!

主に映画を
あらすじを1行で!
ネタバレ無しで!
簡潔に魅力(たまに罵詈雑言)を!
お伝えするやっつけ映画批評!

あの頃ボクらはアホでした(東野圭吾)/65点

2015-12-31 10:41:21 | 小説
日本一のエンタメ作家東野圭吾が小説家になるまで!



京大早稲田がはびこるエンタメ小説界に
東野圭吾(大阪府立大学)

ふぁ!!?
と毎回なり、なんとなく安心してしまう
本当にすんごい作者の自叙伝というか、内面吐露、タイトルまんまのものは読まないと!

小中高大と青春なのか泥水なのか時代を瑞々しく振り返り、当時現在の感想をつづるオーソドックスな形式ながら、
一話というかワンエピソード20ページくらいなので、どんどん読めます。


童貞話やら大学飲み会話やら就活話やら親近感わきまくりのエピは
あるある感とそういう奴らいるだろな~の
興味でニコニコしながら読みました。

と、同時にこの話なんか聞いたことあるぞと思っていると、
ああそうか、あの作品で出てきたじゃん!


と、より一層東野圭吾作品への愛着が増しますので、オススメです

トイレのポツポツ(原宏一)/85点

2015-12-31 10:30:53 | 小説
鴨ノ木製麺という食品メーカーを舞台に繰り広げられる人情系職業小説!!




これだよこれ!
読みたかったやつ!
食品メーカーといえど、職業小説といえど、営業マンだけが主役じゃない!

派遣もいれば工場もいれば、販売促進マンだって働いてるのよ!

各人の視点をめぐり、次第に見えてくる鴨ノ木製麺の姿と、別の角度から見た登場人物の姿に、本を読む手が止まりません!

間口が広いけど、ディテールは細かいし伝わる感心。
フォークリフトやらパッケージやら仕事小物がええ仕掛けになって、深みとなって楽しませてくれる!
これぞ職業小説の真骨頂なんじゃないですか?

ひとつの仕事をいろんな人が支えてるんだよなあ。


大胆な展開と、偏見にはっと気付かされ、終盤には思わず熱い塊がこみあげてくる。

各章は一見短編ですが、薄く上手に有機的に繋がっていますので、順番どうり読んでくださいな


トイレのポツポツ、
うーん。美は細部に宿るのですね

駆込み女と駆出し男/65点

2015-12-30 21:05:13 | 映画
離婚寺に駆け入った、
離婚したい女と医者になりたい男。




情報量も多いし、言葉遣いも江戸だし、説明ゼリフも多いけど、
テンポと役者が良いので、ガンガン見れます。

序盤説明ゼリフ長すぎて瞼重くなったことはご愛嬌で...。


顔のただれ、あの女は強いわよ...
と良伏線をなぜかスルーしてしまったのが、悔やまれますが、


口八丁と人当たりの良さで信頼されていく男と、
真面目で素直な不幸な女の人が
成長していく様は、
観ていて面白いし、とにかく痛快!

特に大泉洋の実力以上のものを出しちゃってる感がいいぞ!


戸田恵梨香、こんなに綺麗だっけか


天下り酒場(原宏一)/55点

2015-12-30 17:38:49 | 小説
居酒屋に県職員を天下り!?
歯磨きのデリバリーサービス!?
生活用品爆買いだめ!? 
家事なんでもやってくれるボランティアさん!?


と、奇天烈設定を独特の説得力で読ませてしまう作者の持ち味たっぷりな短編集!

会社というのは対社会と思うのだけれど、実は個人間の判断で動くことが痛いほどわかりますよ。。

けれど、話が短いので展開が乏しく、自分の想像力の先に連れて行ってくれないのと、勧善懲悪が中途半端なので、うーん。


海街diary/75点

2015-12-30 17:37:07 | 映画
美人三姉妹の元に腹違いの妹がやってくる...。




是枝監督ぅ!
これだよこれ!邦画のいい所凝縮の家系ラーメン(?)

しかし家系ラーメンほどこってりではない、シーフードな旨味出汁でまくりの良作でした!

まず、表面的ではありますがキャスト!

長女綾瀬はるか
次女長澤まさみ
三女夏帆

そして
やってくる妹さん広瀬すず
っておい!
どんな善行をしたんだこの両親!ふざけんな!全員S級さんやないすか...。
こんな可愛いさんたちが、いったいどうなるのよ!?!

と、テンション高めに保っていますが、
実はここが効いていて
「この美女たちどういう生活をしているの?」
という、興味の持続がすでに整えられているという...。

しかも!あんまり男が嫉妬しないレベルの色恋なので、安心してしまう。
(監督の掌で転がされているというか...)


興味の持続に関していうと、説明ゼリフがなくて、情報を小出しにするもので、
行間を読む楽しみがいいなあ。
良い出汁効いてるなあ、あったまるなあ

といったところ。


もちろん男目線での生活感ある無防備だからこそのエロがまたフェティッシュでよい!
長澤まさみの下着姿ェ...!
てか出てくる人だいたい巨乳なのね...。
巨乳キャスティングなのね...。
遺伝だから仕方ないよね!!!



遺伝といえば、
身体的な特徴のみならず、知らず知らずな行動原理からはじまり、
言葉遣いやら食生活やら、一緒に生活してきたんだなあ、としみじみ思える伏線が旨いなあ、しみるなあ...。

その伏線に触れたり、触れなかったりのバランスがまた絶妙!
言葉にせず行動で、表情できちんと演技するのも好感。



台詞も多くを語らないんだけれど、
他愛のない会話に多くを詰めているのがわかる!
四人家族同じ屋根の下だけれど、会話の組み合わせがすずちゃんを中心に構成されて、ときには二人で三人で、
いない人がいるからこそできる会話で、いない人がわかる!

の、覗き見感!
ひゃーーー堪らんですだい!


脇を支えるいつもの是枝キャストも最高ですし、
きちんとサッカーをする説得力あるすずちゃんの動きも最高ですし、
日本の四季、日本人の思いやり感性、
きっちり味わえる、

最初の一口目のスープから、最後のスープの一滴まで本当に美味しい、見た目にも最高な、良い邦画でした!

梅酒たまらず飲んでしまいましたよ...。


夏帆!
歳食っていろいろ言われてるけどな!
毎度毎度最高だぞ!
箱入りも、今作も難しい役なのに、
お前が出てると安心するんだよ!
シュッ!シュッ!

応援してます!