WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

コンパクト・メカニカルキーボード SMK-90JPU(PRO)試用レポート2

2005-04-06 02:32:39 | ハードウエア
 今回は先日掲載した記事,コンパクトタイプのメカニカルスイッチ採用キーボード,Strong Man(SMK)SMK-90JPU(PRO)の試用レポートの第2弾だ.予定では,第2弾はやる予定はなかったのだが,本日コンプマート静岡店にて見かけた,あるキーボードがきっかけで,続編をお送りすることにあいなった.

 さて,そのきっかけとなったキーボードだが,SIGMA(Cool Builders)CBMK90IVという製品だ.このキーボードの詳細な写真を見て頂くとわかるのだが,この製品は,私が購入したSMK-90JPU(PRO)と瓜二つなのだ.店頭で偶然見つけたのだが,あまりにも似ていたので,手にとって調べてみると,微妙な差異がわかってきた.

 その違いの一つは,キーの配列だ.SMK-90JPU(PRO)では,ENTERキーの横に3つのボリュームキーと,さらにバックスペースの横にスリープキーを配置している.先日の記事の中でも指摘したように,ENTERキーの横には,PageUpキーなどを配置し,現在のようにFn併用キーとしない方が使いやすいと思う.またBSキーの横に,スリープキーがあると,BSキーを押し間違えて,スリープキーを押してしまう時に,いちいち終了オプションが出てきてしまう.これらの配置上の弱点は,CBMK90IVでは見られない.私の希望通り,見事にBSキーの横にHomeキー,ENTERキーの横には,PageUp,PageDown,Endキーが縦に並び,Fn併用キーではなくなっている.ちなみにScrollLockキーは,なぜかF10キーのFn併用キーとなっている.

 次の違いは微妙なのだが,打鍵感や打鍵音が異なっているように感じた.CBMK90IVの方が,打鍵音が小さく,クリック感も小さいようなのだ.心なしか,ストロークも短めに思える.これらは,実際に比較してみたわけではなく,感触の記憶に頼っているので,なんとも言えないのだが…

 最後の違いは,CBMK90IVの販売価格だ.現在のCBMK90IVの販売価格は,キーボード通販のShopUで7,119円,有名なPC-SUCCESSが最安値4,977円,私が現物を確認したコンプマート静岡店で5,400円(?)ぐらいだったと思う.その他の店の販売価格はgoo コンピュータITmedia ショッピング.これに対し,SMK-90JPU(PRO)の販売価格は,ドスパラでしか売っていないようで3,480円.私の場合は週末セールで2,970円.この価格差は,いったいなんだろう?そしてなぜこれほどまでに,この2つは似ているのか?

 その答えの一つは,CBMK90IVの裏面にあった.エンブレム(?)の部分は,記憶では「Cool Builders」になっていたと思うが,その下にQCグループを示すためのシールが貼ってあった.そこには,あの「SMK」の文字が!

 すなわち,CBMK90IVも実は,SMK-90JPU(PRO)と同じStrong Man(SMK)の製品であり,SIGMA(Cool Builders)にOEMしている製品だったのだ.これならば似ていて当たり前だ.

 残りの2つの謎,すなわち打鍵感・打鍵音の違い,価格の違いについては,CBMK90IV詳細な写真と,SMK-90JPU(PRO)のキートップを取り除き,キースイッチを調査したことにより,ようやく理解できた.CBMK90IV詳細写真の中には,実際にキートップをはずし,キースイッチの軸を見せているものがある.その軸の色は黒で,いわゆるALPS製の黒軸キースイッチであることがわかる.この写真では確認できないが,おそらくキースイッチの表面に「ALPS」の刻印が見られるはずだ.それに対して,我がSMK-90JPU(PRO)のキートップを,「キートップ引き抜き工具」で取り外してみると,中から現れたのは,なんとクリーム色(ベージュ)の軸だった!実際のの様子は,本記事の最初の画像の右端下を見て欲しい.画像を見てすぐにわかるが,軸の形がALPS製に酷似している.ところが,あの「ALPS」の刻印は,その表面のどこにもなかった.すわなちこのキースイッチは,偽ALPSキースイッチである可能性がある.打鍵感や打鍵音の違い,さらには価格の違いは,この採用しているキースイッチの差であったと推測できるわけだ.

 これと同様のキースイッチは,Atessa(Astro)SCORPION AKB-109JU詳細写真にも見られるようだ.AtessaCLEAR/106Jが,やはりStrong Man(SMK)SMK-106JのOEM製品らしい事から,おそらくこのSCORPION AKB-109JUも同社のOEM製品なのだろう.だとすると,Strong Man(SMK)のキーボードには,高品位と言われているALPS製スイッチを採用した製品と,それに酷似したスイッチを採用したコストダウン・バージョンの製品があるのかもしれない.

 双子の兄弟に見えたCBMK90IVSMK-90JPU(PRO)だったが,それはあくまでも外見だけで,実は異母兄弟だったといったところだろうか?いずれにしても,この二つのキーボードのどちらを選択するか迷っている購入予定者は,上記の違いを頭に入れて,できたら実機を試し打ちした上で決定した方がいいだろう.

 耐久性にはやや不安が残るが,現在私の使用しているSMK-90JPU(PRO)に,キー配列と厚さ以外の不満は今のところない.キーボードも消耗品と考えるのであれば,高価なCBMK90IVを選択せず,安価なSMK-90JPU(PRO)を選択しても,決して損はしないだろう.

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (クーラーマスターのM氏)
2005-04-06 12:20:54
某所でお世話になってますw クーラーマスターPCケースのM氏です。

SMK-90JPUなかなか良さそうですね。¥2,970は安い!

調べてみたらブラックもあるそうなので、ドスパラに在庫があれば買ってしまいそうです。

Sleepキーの配置は少々厄介ですな(Powerキーじゃないのが救いか)。

マザーボードによってはBIOS設定でキーOFFにできるらしいですが、

Sleepキー無効化のフリーソフトなんかを使うのも1つの手ですね。

SMK-90JPUはUSB/PS2接続なのに対し、異母兄弟wのSIGMA CBMK90IVはPS2なので

USBで使いたい人にはSMK-90JPUですね。
その通りです. (WaterMind)
2005-04-07 15:34:22
 その通りですね.確かにブラックモデルが,SMK-90JPUと CBMK90IVの両方にありますね.ちなみに,ドスパラ静岡店にはSMK-90JPUブラックモデルはなかったような気がします.CBMK90IVのブラックモデルは,コンプマート静岡店にまだたくさんありましたよ!



 また週末セールが終了したので,SMK-90JPUの価格は+500円ぐらいに上がっているかもしれませんので,ご注意を.



 それから,この両者の違いとして,接続方法の違いがあったことを見逃していました.ご指摘感謝!



 どうしてもUSB接続でCBMK90IVを使いたいユーザーは,PS2→USBのアダプタを購入する方法もあります.キーボードの打鍵感や打鍵音には,個人によって好みが分かれ,さらには,強いこだわりもを持つ方もいると思いますので,どうしてもと言う方はご検討下さい.



 参考例:シグマAPOシステム

PS2USB2BK [USB PS2変換アダプター]



http://www.sigma-apo.co.jp/FMPro?-db=product.fp5&-format=record%5fdetail.htm&-lay=hp%5flast&-sortfield=webdate&-sortorder=descend&hpflg=OK&SERIES%5fID=71&-max=10&-recid=12584069&-find=



 最後にキーカスタマイズソフトですが,「窓使いの憂鬱」か,「猫まねき」のどちらかを使ってみようと思います.



 これらのソフトについては,またこのBLOGで取り上げるかもしれません.