天上の月影

勅命のほかに領解なし

努力と天才

2017年08月20日 | 水月随想

 元WBC世界バンタム級チャンピオン・辰吉丈一郎選手に初孫が生まれたと聞きました。辰吉選手といえば、かつて「浪速のジョー」と呼ばれ、一世を風靡しました。私も大ファンでした。
 その辰吉選手がかつていわれました。
  努力に勝(まさ)る天才なし。
  この汗なくして結果なし。
そういえば、発明家のエジソンも、
  天才とは1%のひらめきと
   99%の努力である。
もうひとついえば、巨人の王貞治選手も、
  努力は必ず報われる。
  報われない努力があるとすれば、それはまだ努力とは言えない。
天才といわれる人ほど、はかりしれない努力を重ねてきたのですね。
 私が恩師と仰ぐ梯實圓(かけはし・じつえん)和上も天才としかいいようのない人でした。けれどもまた、努力の人でもあったのです。
 その努力の様子は、門下生のあいだでいろいろと語り草になっています。
 先輩から聞いた話を一つだけ申しましたら、和上は若いころ、「あかつきの梯(かけはし)」と呼ばれたそうです。それには二つの意味があって、夜明けまで勉強しつづけるから、「暁(あかつき)の梯(かけはし)」と、勉強に没頭して風呂に入らないから、「垢(あか)つきの梯(かけはし)」だったそうです。この努力あって、あの博覧強記の天才が生まれたのでした。

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