第三部 熱帯夜の明けに~総合内科医 in 出雲 大学編~

湘南鎌倉、東京城東病院、Mahidol大学を経てGeneralistとして新米大学教員となった総合内科医の闘魂ブログ。

タイの医学教育

2017-05-14 01:15:42 | Mahidol University編

日本でも地方などでの医師不足がたびたび問題となりますが、タイの現状はそれ以上に深刻です。タイは国自体が発展段階であるため、優秀な医師の多くが海外へ流出してしまったり、給料が数倍以上高い都市部の私立病院へ集中する傾向があります。
 ただ日本よりも優れているなぁと感じることは、医学部での教育の違いがあります。タイの医学生はより実践的な卒前教育がほどこされ、卒業後に僻地の医療現場である程度すぐに活躍できるレベルまで鍛えられています。
 1年目研修医達が高額な検査に頼らず、詳細な問診と丁寧な身体所見で診断を適格に下していく姿は、正直経験に勝るはずの日本人医師としてビビリます。
 彼らは日本では敬遠されがちな英文原著の優れた教科書をあたりまえに用いており(タイ語の教科書はあるにはある)、臨床実習は米国的指導スタイル、医学生の時点で日本の研修医程度の業務は実際に行っているように感じます。
 現在勤めている島根大学にタイからマヒドン大学の医学生が臨床実習にかなりの数来日しており、ケースカンファを行うと、彼らの優秀さが素人目にもわかります。きっと日本の医学生もわ...かる人はわかってくれると思いますが、テストの合格や、資格や肩書でない実力をつけるための学びや教育スタイルというのが日本でも必要であると思っています。それでも多くの偉い先生は頭ではわかっていても、変化は面倒なのであまり好まれないかもしれません。
 日本の医学部でも、世界中の何処に出しても恥ずかしくない医師を育てていかなければならないと医学教育に携わる身として切に感じました。

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