ねぶた家の人々 (ねぶたけのひとびと)

2011年1月5日オープン!青森市文化観光交流施設ねぶたの家ワ・ラッセ公式BLOGです。

JRさんの歴史

2017年03月19日 19時36分01秒 | 日記

 

こんにちはべりょうです

今日の館内の様子はというと~・・・

連休の中日ということもありかなりのお客様で賑わっていました

ご来館ありがとうございます!!!

 

ハネト体験の担当団体さんはJRねぶた囃子会の皆さんです

ねぶた囃子のはやぶさver(とっても速いねぶたの進行囃子)など

JRさんらしい新幹線にたとえたお囃子なども聴き応えがあります

跳龍會のみなさんも盛り上げに来てくださっていました

いつも本当にありがとうございます

 

JRさんといえば私が幼いころから、ずーっと賞を受賞している常連さんで、

幼心にJRさんのねぶたやお囃子が近づいてくると

少し身構えるというか、期待しすぎて緊張してしまうというか

ただならぬ雰囲気を感じたものです(笑)

 

 

そんなJRさんはねぶたを出陣し続けて、

昨年で52年!

なんと半世紀以上もねぶたを出し続けているのです!

数々の名作が生まれたJRさんの名作ねぶたを今日はご紹介していこうと思います。

(例のごとく今回も私の独断と偏見でねぶたは選ばれていきますのでご了承ください…)

 

昨年の出陣から52年前の

1964年(昭和39年)、東京オリンピックの開催年に

JRさん(当時国鉄)は初出陣を果たします。

 

〇1964年(昭和39年)

「富士の誉 曽我五郎と御所五郎丸」 北川啓三さん作

2代目ねぶた名人の北川啓三さんも制作されてたんですね…

端正なお顔立ちでございます

 

 

翌年から制作者は

川村勝四郎(伯鳳)さんにチェンジとなります

 

〇1965年(昭和40年)

「八ノ太郎と南祖坊」  川村勝四郎さん作

川村さんは当時の国鉄の職員さんで、

国鉄に勤務しながらねぶた作りを行っていたそうです。

川村さんのねぶたはそれまでの端正な顔立ちのねぶたとは一線を画すような

異質とも取れる「グロテスク」さが表現されたねぶたが多く、

見る人を圧倒させていたといわれています

後の第4代ねぶた名人の鹿内一生さんは川村さんを師匠だとおっしゃっています

 

〇1967年(昭和42年)

「国引」 川村勝四郎さん作

このねぶたで最高賞である「田村磨賞」を団体としては初めて受賞します。

大きいねぶただったんだろうな~と写真に写っている人と見比べてみて思います。

このねぶたは出回っている写真が少なく、

他のアングルでも見てみたい作品のひとつですね

 

1977年からは国鉄を退職した川村さんに代わり、

川村さんと共にねぶた制作を行っていた、これまた当時の国鉄職員の森次男さんが制作を担当します。

〇1979年(昭和54年)

「雷と栖軽」 森次男さん作

ちなみにこのあたりの年代(昭和50年代ごろ)には

国鉄(JR)のねぶた小屋は青森駅前の目の前にあったそうです。(隣に座っているY課長談)

ちょうど赤丸の嶋中りんご店さんのあたり

今のようにねぶたが密集して制作されている

いわゆる「ねぶた団地」は当時もあったのですがいくつかの団体は

点在して制作されていたようです。国鉄さんもその一つだったんですね

 

 

1984年と1985年には、鹿内一生さんの元で

電気工事をしていた鹿内春峰さんが制作を担当します。

 

〇1983年(昭和58年)

「茨木」 鹿内春峰さん作

 

1986年からは穐元和生さんが制作を担当します。

穐元さんはこのねぶたが大型ねぶた独り立ち第1号のねぶただそうです。

〇1985年(昭和60年)

「雷神」 穐元和生さん作

 

1987年(昭和62年)に国鉄が民営化し、JRという名称に変更となり、

制作者も穐元和生さんから北村隆さんへと交替となりました

〇1987年(昭和62年)

「天の岩戸」 北村隆さん作

このねぶたが非常に好きなんです…

生まれる前なので本物は見てませんが

アメノタヂカラオが大きく力強く、この人物に対して

美しく明るい天照大神との対比がたまらないんです

わたくし大きいねぶたと対比がはっきりしてるねぶたがすきなんです

 

〇1995年(平成7年)

「鳴神」 北村隆さん作

このねぶたもすきです~

かっこよすぎます

 

1990年代後半からはJRさんは受賞ラッシュです!

名作が次々に誕生していきます

 

 

〇1999年(平成11年)

「縄文 三内丸山」 北村隆さん作

「ねぶた大賞」受賞!

団体としては2度目の最高賞受賞でした

大きい熊も斬新でしたけど

熊から滴り落ちている水もリアルで驚いた記憶があります(べりょう7歳)

 

 

〇2001年(平成13年)

「諸葛亮孔明と南蛮王」 北村隆さん作

またまた「ねぶた大賞」受賞!

人物・動物が盛りだくさん配置されている構図に驚きました

このねぶたを北村先生の名作だとおっしゃる方も多いですね

 

 

〇2002年(平成14年)

「陰陽師」 北村隆さん作

「ねぶた大賞」2年連続受賞!

大きな大迫力の鬼とそれに対峙する安倍清明の息を呑むような瞬間に

それを少し和らげるかのように配されている蝶がなんともいえません

 

〇2003年(平成15年)

「北前船」 北村隆さん作

なんと3年連続ねぶた大賞受賞!JRさんの勢いは止まりません!

青森県の八戸まで初めて新幹線が開通したこの年、

古くから青森と全国各地航路が盛んだった北前船をなぞらえて制作されたねぶただそうで、

送り(ねぶたの後ろ部分)には当時開通した新幹線の「はやて」が船の名前として描かれました。

 

〇2004年(平成16年)

「孫悟空 閻魔庁を騒がす」 竹浪比呂央さん作

2004年からは竹浪さんが制作を担当しましたが

このねぶたでなんとJRさんは4年連続のねぶた大賞を獲得します!

北村先生と竹浪先生のねぶたももちろん素晴らしいのですが、

ねぶた大賞は総合賞なのでJRさんのとてつもない結束力を感じます

 

〇2008年(平成20年)

「将門の神霊 瀧夜叉を救う」 竹浪比呂央さん作

総合3位の市長賞を受賞しました。

このねぶたも非常~にすきな一台でした

 

 

〇2012年(平成24年)

「東北の雄 阿弖流為」 竹浪比呂央さん作

総合2位の知事賞と、竹浪先生には最優秀制作者賞が贈られたねぶたでしたね

数年前までワ・ラッセに展示されていたねぶたです

 

 

そして昨年

北海道新幹線を開業を記念して、

アイヌの力強い姿を表現したねぶたで「ねぶた大賞」「最優秀制作者賞」

ダブル受賞します

 

〇2016年(平成28年)

「蝦夷ヶ島 夷酋と九郎義経」

現在もワ・ラッセに展示されております

 

 

輝かしい栄光は、

先述もしましたがねぶたの素晴らしさはもちろんですが

JRさんの結束力の結果なんですね

今年のJRさんのねぶたも楽しみです

 

長くなってしまったのでここらで終わりにさせていただきます。

ここまで読んでくださった心優しいみなさま、本当にありがとうございます。

次回はもう少しコンパクトなブログにいたします・・笑

 

 

べりょうでした