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世界各地で社会問題となっている『アニマルホーダー』

2017-01-14 06:02:43 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

世界各地で社会問題となっている『アニマルホーダー』について

2017年1月10日 わんちゃんホンポ




アニマルホーダーとは
アニマルホーダーのホーダー(hoarder )とは、物を捨てれずにためこむ人・片付けられない人の意で、アニマルホーダーは犬や猫などをどんどん連れてきて抱え込む人のことをさします。
(別名アニマルコレクターとも、過剰多頭飼育者とも言われています。)
アニマルホーダーが問題とされているのは、管理可能な限度を超えた動物を飼育するので、最低限の給餌、衛生面の配慮、居住スペース、医療ケア等ができないにも関わらず、本人にその自覚がなく、感染症や悪臭など、周囲への被害の認識も乏しい状態にあること。
ドイツやアメリカなどの動物保護先進国では、既に10年以上前から深刻な社会問題として取り上げられていますが、日本ではなかなかまだ浸透していないのが現状です。
もしかしたら私たちのすぐ身近にある問題かもしれません。



アニマルホーダーは性格ではない、心の病気
アニマルホーダーとは、単にたくさんの動物を飼育しているということではありません。
一番の問題は、それが心の病気によるものだということなのです。
度々ニュースでも問題になっているゴミ屋敷の住人と、非常に近い心理状態と言えるでしょう。
彼等が執着するのはゴミなどの不用品ですが、アニマルホーダーの場合は動物の収集に異常な執着を見せるのです。
まだまだ研究の段階ですが、こういった心の病気にかかる人の傾向として、生育歴やトラウマが関係しているとも言われています。
しかも本人には病気である自覚はありませんから、問題に介入するには個人の力だけでは非常に難しいのが現状なのです。

アニマルホーダーの特徴
アニマルホーダーに一番多いのが、中高年の一人暮らしの女性だそうです。
しかし、もちろん男性も、若い人や夫婦にもいます。
それらに共通して言えるのは、明らかにこれ以上飼うことが誰の目にもはっきりわかる状況でも、決して手放したがらないこと、むしろ虐待であることは認めようとはしません。
その為、付近住民からクレームを受けても話し合うことが非常に困難です。
アニマルホーダーについて知識のない人から見れば、それは単に飼い主のエゴに思われるでしょうが、本人にはそれを受け入れることができないのです。
なぜなら、それは心の病気によるものだからです。
なかには、売買や繁殖目的で売れなかった犬猫を飼育放棄する人や、更に悪質だと動物保護活動を装おって動物を収集するタイプもいるのです。
このタイプは自宅を絶対見せたがりませんし、去勢や里親探しなどをしている形跡がないのも特徴と言えるでしょう。



アニマルホーダーへの対策
タレントの杉本彩さんが、動物保護団体と行政に掛け合ったり、アニマルホーダーについてもブログに書かれたりしていますが、本当にデリケートな問題ながらも、まだまだ対応が十分でなく、一刻も早く法の整備が待たれるところです。
今の法律上では動物は所有物とされているため、飼い主本人が「放棄」しなければ行政も介入できません。
また、仮に一旦飼い主が放棄して動物たちを保護できたとしても、一番の問題である飼い主の心の病気が回復しなければまた同じことが繰り返されてしまうのです。
実際、アニマルホーダーの再発率はほぼ100%に近いと言われていますが、本人に病気の自覚がないため、カウンセリングなどは困難を極めるようです。
しかし、これから独居老人はますます増えるでしょうし、実際にホーダーを疑われる事例もよく耳にします。
もし、身近にいる方に心当たりがあったら、アニマルホーダーは心の病気であることを踏まえ、個人の働きかけだけではなく行政や動物保護団体への相談などを中心に、慎重に行う必要があると思います。
また、もちろん保護した動物たちのケアや受け入れ先についても検討が必要になってきます。
こうした活動をされている団体もありますから相談できるところを探してみましょう。
アニマルホーダーについて、一人でも多くのかたに知っていただけたらと心から願っています。


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