映画とライフデザイン

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映画「コフィー」 パム・グリア

2015-02-04 17:23:21 | 映画(洋画 89年以前)
映画「コフィー」は1973年のエロティックブラックムービーだ。


クエンティン・タランティーノが映画「ジャッキーブラウン」に、たってのお願いで主演をやってもらった女優がいる。パム・グリアだ。彼女を起用したのはタランティーノがパムグリア主演の映画「コフィー」の大ファンだからである。タランティーノは彼自身のオールタイムベスト10の中にも「続夕陽のガンマン」や「タクシードライバー」と並んで「コフィー」を入れている。「コフィー」は「黒いジャガー」「スーパーフライ」といったブラックムービーの中でもカルト映画として名高い。いかにも70年代初頭のエロティックB級映画の匂いがなんとも言えずしびれる。


妹を麻薬漬けにしたマフィアたちにエロ仕掛けで迫って復讐するといったストーリーだけど、そんなことはどうでもいい。「ジャッキーブラウン」で主役を張った時はさすがに48歳でヌード全開というわけにはいかなかったが、相応の色気を振りまいていた。この映画の公開の時はまだ24歳、乳輪が大きいスーパーボディを惜しげもなく披露している。映画人にはタランティーノだけでなくジョンカーペンターやティムバートンなどパムグリアのファンが多い。その昔さんざん「お世話」になったからであろう。


主人公コフィー(パムグリア)は看護婦、麻薬中毒で廃人同様になっている妹の復讐をするために、元恋人の警官カーターにも相談するが、うまくいかない。そこでジャマイカ出身の高級娼婦ミスティークと称して、麻薬組織へ色仕掛けで侵入しようとする。売春組織の親玉で麻薬ディーラーでもあるキングジョージやイタリア系マフィアのところへも近づいていく。

70年代前半というのはエロ路線への解放のような時代だった。アメリカにならって、日本でも、にっかつポルノがはじまり、東映もお色気路線の映画を撮るようになった。東京12chの「プレイガール」という番組では、女性にお色気アクションをさせていた。テレビを見ている少年時代の自分は親の手前目のやり場に困った。家の中が沈黙になる瞬間だった。

だいたい悪に立ち向かう女性がお色気じみた接近をして、最終始末するというパターンはどれも同じだ。



1.ブラックムービーとソウルファンク
マイルスデイヴィス「インナ・サイレントウェイ」「ビッチャズブリュー」とロックとの融合路線をとったのが70年代になろうとした頃で、このころマイルスはジミーヘンドリックスやスライ・ストーンとの共演を真剣に考えていた。結局実現せずに、72年に「オン・ザ・コーナー」というソウルファンクともいえるアルバムを出している。このアルバムは明らかにスライの匂いがする。ジャズとロックの境界線が急激に緩んだときに、マイルスの子分ハービーハンコックが「ヘッドハンターズ」というアルバムを出したのは、この映画が公開した73年である。ジャズとロックの融合音楽はまだ「クロスオーバー」とか「フュージョン」と呼ばれるようにはなってはいない。この映画の基調のリズムはエレクトリックピアノ主導の当時でいう「ジャズロック」だ。

ここではロイ・エアーズというヴァイブ奏者が音楽を担当している。71年のアイザックヘイズの全米ヒットチャート1位「黒いジャガーのテーマ」や翌年のカーティス・メインフィールド「スーパーフライ」のようなソウルフルな匂いもさせる曲も流れる。エレクトリックピアノのテンポもよく、いずれもごきげんになる。70年代前半は週ごとの全米ヒットチャート1位には白人、黒人交互になるケースが多かった。この映画でもコフィーが白人の娼婦たち数人と裸になって喧嘩する場面がある。今と比べれば、まだまだ人種の垣根が高い時期だったのだろう。

2.パムグリアのスーパーボディ
これはビックリだ!こんなにすごいものが隠されているとは思わなかった。最初麻薬組織の男を誘惑した時に、ほんの少しだけ見せるだけなのが、徐々にエスカレートしていく。見ている男性の興奮度を徐々に上げようとする。銀幕の前で彼女のボディを全部見せた時の衝撃はアメリカの映画館でもすごかったであろう。
映画人に愛される存在といわれるが、あくまでこのセクシーボディのおかげでしょう。演技はドタバタなんだけど、女同士喧嘩をする場面では割とマジに、相手の顔面にサラダをぶつけたり、投げ飛ばしたりして大活躍だ。そういえば、東映のお色気路線でも池玲子に同じようなことさせていたっけ。彼女もパムグリアと同じようなバストトップだったなあ。


評価はまちまちだけど、ロバートデニーロ、サミュエルジャクソン、マイケルキートンを相手に「ジャッキーブラウン」で主役を張っている。この映画でのお色気もなかなかいい。これが↓その時の姿だ。


男性陣は完全におまけのようなものだけど、懐かしい襟がバカでかいソウルフルなスーツ姿の連中がおおい。映画のテンポは現在のものと比べれば、古さを感じさせるけど、ファンクミュージックの軽快な音楽とパムグリアのセクシーぶりにノリノリになれた一作だった。

(参考作品)
ジャッキー・ブラウン


コフィ
パムグリアの爆乳に真青
コメント
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