船坂圭之介さんの歌から8首。
091:冬
風葬の果つる姿や 高周波受診アンテナ冬へ傾く
090:長
影長く寄らしめて樹は蒼空へ 我執とは斯くゆるがざるもの
067:フルート
あめに聴く遠鳴る音のかそけさはけだし過ぎたる日のフルートか
064:宮
ふゆ一夜 惑星直列なせるがに津守の宮に音消えて在り
033:冠
むらさきの冠一斉に向かしめて桔梗自生のままいさぎよし
018:格差
眷族のみどりなす群 かへり得ざる格差に痴れて夕餉淋しも
017:解
此方よりは言へぬ訣別ならばこそ身を再誕の海へ解かすか
012:達
葛藤はつねにくらかり孤の悲哀つつむ 千の眼 五百羅漢達
採りたい歌おおく、頭をかきむしりながら8首。
迷ったので、題の取り込み方に唸らされたものを選びました。
読むと豊かなイメージが広がってゆきますが、且つそれが
読み手の個人的な経験とも響きあう、そんな秀歌ばかりと思います。
お気に入りは90番。
091:冬
風葬の果つる姿や 高周波受診アンテナ冬へ傾く
090:長
影長く寄らしめて樹は蒼空へ 我執とは斯くゆるがざるもの
067:フルート
あめに聴く遠鳴る音のかそけさはけだし過ぎたる日のフルートか
064:宮
ふゆ一夜 惑星直列なせるがに津守の宮に音消えて在り
033:冠
むらさきの冠一斉に向かしめて桔梗自生のままいさぎよし
018:格差
眷族のみどりなす群 かへり得ざる格差に痴れて夕餉淋しも
017:解
此方よりは言へぬ訣別ならばこそ身を再誕の海へ解かすか
012:達
葛藤はつねにくらかり孤の悲哀つつむ 千の眼 五百羅漢達
採りたい歌おおく、頭をかきむしりながら8首。
迷ったので、題の取り込み方に唸らされたものを選びました。
読むと豊かなイメージが広がってゆきますが、且つそれが
読み手の個人的な経験とも響きあう、そんな秀歌ばかりと思います。
お気に入りは90番。
身に余るコメントも頂き恐縮しています。
これからもどうぞ宜しく。
船坂圭之介
お歌、ゆっくりと鑑賞させていただきました。
選ばせていただいた作品を改めて読んでみますに、
どの歌にも静かな凛とした空気を感じます。
世界を見つめる眼を、再確認してみたい、そう思いました。
これからもよろしくお願いします。