●6月6日午前、「あいさいわかば」の臨床心理士の岸先生のお話を聞きました。
昨年、ファミリーサポートセンター事業の研修会で「愛着形成」のことを取り上げました。
まだ聞き慣れない言葉でしたが、大変好評で、提供会員の方々にも基礎的知識として持っておいて頂きたく、今年度から、提供会員養成講座のコマにいれました。
最近、テレビでも時折「愛着障害」のことが取り上げられるようになりました。是非、子育て中の方や、妊娠中の方々にも聴いて頂きたい内容です。
・ 愛着とは、特定の相手(母親)との、親密さを持つ情緒を的なつながり
・ 1歳半までは子どもからのサインに答えることが愛着形成。その愛着形成が、子どもの情緒的・社会的・知的能力を築く基礎となる。
という話しがありました。
・ そして、その愛着形成ができると、
子どもにとってその人(母親)が「安全基地」になる。
また、好奇心の発達にもつながる
先生からは、「愛着形成は一枚一枚鎧をきせてもらうこと。提供会員の方々の愛情も鎧の一枚になる。たくさんの鎧があれば、のちのちに困難にぶつかって鎧が一枚壊れても、もたくさん着ていれば大丈夫」との話しがありました。
日頃の活動の中で、子どもたちへの愛情不足が原因ではないだろうかと感じることがたびたびあります。これからも地域のみなさんに子育てについて学んで頂きながら、たすけあい活動を広げて行こうと思います。ご協力よろしくお願いします。
最後に先生が、詩を読んでくださいました。受講者に妊婦さんがいらっしゃって、涙して聞いていらっしゃいました。
今 日 伊藤比呂美:訳
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上から私を見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだと思う
人に見られたらなんて言われるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしていたの?とか
わたしは、この子が眠るまでおっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっと抱っこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた
ほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって
そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ
また、講座が終わってから、提供会員の方々から「依頼会員の方にも聞いて欲しい。私たちが託児のボランティアをしてもいいわ」とうれしい声を頂きました。
●6月6日午後は、津島市民病院小児科の高田先生のお話を聞きました。
最初に、子どもを預かったとき、「急変ってどんなときだろう。そのとき、どうするだろう」というワークショップをし、その後、先生から急変への対応の仕方を学びました。
また、そのあとで、先生の話を聞いて考え方がどうかわったのかのグループワークをしました。
先生からは「子どもの急変の一番のサインは、”元気さ”。熱があっても元気ならば、ほぼだいじょうぶ。急変と言ってもすぐに命に関わることは、それほどない。あわてなくてだいじょうぶ」との説明がありました。