松永和紀blog

科学情報の提供、時々私事

「食の安全・市民ホットライン」とさいたま市保健所に拍手!!

2011-01-14 08:24:21 | Weblog
食の安全にかんする市民の指摘をウェブでどんどん公表して行くという「食の安全・市民ホットライン」について昨年11月11日、「小若順一氏らの薬事法違反(? )を日本消費者連盟が明らかに?」で伝えた。市民団体で不安を煽り、「こんなによい商品がある」と会社で「無添加白だし」を買わせる商法についての指摘だ。

同ホットラインはその後、しっかりと、企業とさいたま市に連絡し、企業はインターネットのウェブサイトを既に作り替えた。そして、さいたま市保健所も昨年12月27日、文書で回答し、その文書が同ホットライン上で公開された(「これまでの安全情報データベース」の中にある「不具合情報」から読める)。

回答文書には、こう書かれている。「一般に食品に対して効能効果を謳う広告は薬事法に違反する行為にあたるため、当該業者には、薬事法の見地から食品に対する広告行為については十分注意するよう指導しました」。また、健康増進法の見地からも、「いわゆる健康食品の誇大広告に該当するため関東信越厚生局の指導の下、指導を行いました」だそうだ。行動に移し、わずか10日間で行政から回答を引き出す。企業の問題のある広告を変えさせる。素晴らしい。見事である。

私は、同ホットラインに協力している団体や専門家等の日頃の活動には賛同できないことが多いし、同ホットラインが「これまでの安全情報データベース」の中で「ご注意下さい」(専門家や協力団体、事務局からのアドバイス)として挙げている項目は、非常に問題が多いと考えている。科学的でない記述や事実誤認が散見される。
しかし、それはそれとして、実際にウェブサイトを変えさせ被害を食い止め、行政の回答文書を引き出したその努力は尊敬したい。滋賀県の業者が販売していた「アレルギー対応大判焼き」についても、業者や滋賀県、地元保健所等に連絡して改善させた。この行動力、見習わなければ。

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