TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

中沢山

2011-02-04 | 写真日記

書店で立ち読みした「山と渓谷」2月号は厳冬期低山の特集で、
そのなかで紹介されていた山のひとつ、中沢山に登ってみようと思った。
山頂手前にある展望ベンチからの眺めがよさそうだ。

中沢山は、津久井湖に沿うようにしてつづく尾根の一ピークで標高492m、
またこの尾根は、南高尾山陵と呼ばれ、高尾山と結んで歩かれているコースでもある。

さて登山口だが、サラっと立ち読みしただけでよくわからないまま、
テキトーに見当をつけ、又野公園にクルマを置き、峯の薬師から登ることにした。
地形図を見たかぎりではココぐらいしか登り口がない。

  

公園駐車場からは津久井湖をはさんでこれから登る尾根が真正面によく見える。
しかし尾根に取り付くには、津久井湖に沿ってまわりこむように県道をだいぶ歩かないとだ。
準備を整え公園を出発したとき、正午を知らせる鐘がゴ~ン ゴ~ンと鳴った。
マズイ!もう昼になってしまった、急がなくっちゃ。

湖に架かる吊り橋、名手橋を渡り、住宅と畑のなかの坂道を行く。
快晴の空にポカポカの陽射しが降りそそぎ、シャツ一枚でじゅうぶんあたたかい。

   

畑の土に埋まるようにして朽ちていたコンバーチブル
ありゃ~かわいそうに・・・ おなじオープン乗りとしてはいささか切ない気持ち。。

津久井湖を見下ろす道の端には洒落た家がいくつか建っていて、

  南国のリゾート地を思い起こさせるのや

 

かわいらしいツリーハウスもあった。へぇ~  

 

県道は交通量が少ないものの、舗装路を歩く味気なさはなんともしがたく、
目指す中沢山とは反対方向に向かって登山口へと歩くしんどさもあって、
左側の尾根を見上げながら、どこか登り口があるんじゃなかろうかと、
寺の境内に入ってみたりしたのだけど、誰も人はおらず、尾根へと上がる山道も発見できなかった。
まぁいつものことだけど、山里では人が歩いている姿をめったに見かけない。
だから道を尋ねるとか、町にいるようにはいかないが、ちょうどジョギングをしている人がいたので
この辺に中沢山へ登る道はありませんかと訊くと、ずっと先へ行かなければないと言われた。
そうかなぁ~ ありそうだけど、、、と、また別の寺の境内へ入ってはキョロキョロしたりしてみた。

ダラダラと車道を歩くこと約1時間、やっと左手に峯の薬師入口の石段が現われた。

    

石仏が置かれている山道を、15分ほどのぼったところが峯の薬師の広い境内。
この境内は、富田常雄の小説「姿三四郎」で、決闘の場となった。
檜垣兄弟の果し状を受け、雪降るなか空手VS柔道の決闘が行われ、三四郎が勝ったそうな。

 

  

境内には姿三四郎の碑があり、裏面には果し状の一文が彫られている。
さらに山道を進んだ先に奥の院がある。

 

      

奥の院でひと休みして歩きだす。 風もなく春のような暖かさに包まれる山道。
途中に小さな赤い鳥居を見つけ立ち寄ってみた。
鳥居をくぐると、金毘羅さまを奉った祠があった。    

 

草戸山の分岐を過ぎると、ほどなく三沢峠の五差路となり、関東ふれあいの道を大垂水峠方面に進む。

  アップダウンを繰り返しながら進む「関東ふれあいの道」

それまでぽつぽつとしか出会わなかった人も、この道に入ってからは何組かのハイカーを見かけるようになった。高尾から一週して歩く人たちがけっこういるようだ。
いくつものピークを越えて行く道だが、ピークの下にはたいてい巻き道があって、巻き道の方がよく踏まれていた。


樹林に囲まれ展望はよくないけど、楽しく歩ける道。 

 

 

 

  わぉ! なんて気持ちよさそうな場所なの!

樹林が途切れた場所は明るく、木のベンチにはおひさまポカポカ
そして左を振り向くと、これまでにない眺望が、、、そうか!ここが展望ベンチなのね

午後の逆光で画像がイマイチだけど、津久井湖とその向こうには丹沢の最高峰・蛭ヶ岳が真正面に
した山並みが見え、右には富士山が真っ白なアタマをのぞかせている。

ザックをおろし、景色に見入っているうちに一人、また一人と単独男性ハイカーがやってきた。
お二人ともこのコースを何度も歩かれていて、ひとりのかたは月に一度ここを歩き3年になるという。
そのお二人が、きょうは富士山がきれいに見えるといい、こんな日はそうないのだとも。。
よかったよかった、きょうはラッキー 富士見の日。

その3年間毎月一度歩いているという男性(20代後半くらい?)だけど、
ザックはおろか飲み物も持たずに手ぶらだったので、てっきり近所の人で散歩がわりかと思いきや、
JR高尾駅から一周していると聞いてびっくり。 喉が渇きませんか?というと、冬場は飲み物なしで大丈夫
という返事。なんてストイックな山歩き、若いってスバラシイ!
きょうは高尾駅を午後1:30に出発したそうだ。日暮れまでに戻れるとは、駿足なんですね~

また他に山を歩いたことはなく、山道具も持っていないとのこと。
毎月おなじコースをただ歩くだけだけど、毎回ちがう表情を見せてくれる山がおもしろいとも。。
そう、いろんな歩き方、楽しみ方がある山、
自然を相手に遊ぶのは自由度がとてつもなく大きいことが醍醐味だと思う。
そうそう、ここをママチャリで来た人もいるそうな。ほっとんど担いで歩くようなものだそうだけど、
それも悪くないですね~

 

ところで、このときおしえていただいたのが ↑ の写真の寝釈迦
連なる山並みのシルエットがお釈迦様が横になっている姿に見える。
わかりやすくするため画像を暗くしたので、右の方に富士山も薄くぼんやりと見える。
お釈迦様の胸の部分にあたるツンと一段高い山は石老山とのこと。

3人でひととき話を交わしてたのしい時を過ごせた。
山では見知らぬ者どうしが出会って会話が弾む。なにせ共通の話題は山ほどあるのだから、、(笑)
時刻は3時半になろうとしている、さて歩きはじめなくてはと、私は中沢山を目指した。

 

 見晴らしベンチから15分ほどで中沢山の道標があった。

山頂下にはベンチとテーブルもあって、道標の先をひと登りすれば山頂。

  

山頂には観音様の石像が置かれていた。優しいお顔しています。

遅い出発ながら無事に目的地に来ることができて満足、そしてきょうのすべてに感謝!

下山は途中で仕入れたネタをもとに、地図に載ってない道を行くことにした。
聞いた話では、地図になくても心配なく歩ける道ということだ。

  中沢山と見晴らしベンチの中間地点に

三井(みい)水源林とだけ書かれた道標があるので、ここを下る。

すぐに樹林が開け、明るい斜面となる。 
おお、なかなかヨイ雰囲気じゃないの

 このへん一帯は「三井水源の森」として、森を散策できるように手入れされている。
けど、詳しい案内板などの表示がないので、知らない者にとってはわかりにくく、容易く入り込める
ようではない。不親切な案内板には地名が載っておらず、たぶんアソコあたりに出るだろうと
見当をつけて歩いていった。

  名手橋へと至る分かれ道の道標には、

のんびりコースと急坂コースの二つがあって、急坂の方を選んで下ってみた。
うん、たしかに稲妻形の急坂だったがステップが切ってあるのでそう危なくはない。
そしてどんどん下っていった先は、予想通り東光寺の境内へとつながっていた。


東光寺の墓場へ出た。   

やっぱし、来るとき思ったとおり、峯の薬師まで行かずともショートカットできる道があったのだ。
名手橋は目と鼻の先にあり、思いがけなくも、峯の薬師まで引き返すことなく一周ぐるりと歩くコースとなった。 メデタシメデタシ

大寒を過ぎ、寒さもピークを越えたらしい。
小春日和のあたたかさとなった日に山歩きができて何よりだった。
思えば、2月になったばかりだけど、陽はずいぶんのびて、陽射しにも春らしさを感じる。
そうした季節の微かな移ろいも、野山に身をおくことでいっそう感じられ、
つつましやかな歓びとなるのがいい。

 

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6 コメント

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日常のなかの・・・ (yumeru)
2011-02-07 14:10:12
日常の中での 憩い 癒し 楽しみ・・・何気ない 特別でない 自分だけの楽しみ♪
そんなものが伝わってきます(*^_^*)

愛知の鳳来寺とちょっと空気が似ているなぁ~って感じました(^^ゞ

wakanga☆さんは 単独で登る時 いつも三脚で
ご自分を写しているのかしら?(^^ゞ

いつもキラキラの癒しがいっぱいの爽やかな
ブログをありがとう☆
日常のなかの、、、まさに~ (wakanga)
2011-02-08 10:41:55
yumeruちゃん、そうなんですよ~
低山の魅力はまさにそういったところにあると思います。
気負って山に入らずとも、気軽に散歩の延長みたいに歩ける、それでいて山を歩く楽しさもバッチリ

写真ですが、カメラは一眼とコンデジの両方を持ち歩いて使い分けしています。
一眼の三脚はかさばるのでまったく出番なし・・・
コンデジ用のごく小さいのを持っていき、木などに絡ませて撮影(今回もそう)。山頂など人がいる場合はシャッターを押してもらうことが多いです。その際にも、一眼よりコンデジの方が扱いやすいので便利してます。

人物を入れた方が、辺りの様子もわかりやすくなったり(傾斜の感じや岩場など)してリアル感がでるかなと、、、。
セルフタイマー撮影の写真は不自然になりがちなので、上手な人はかなりの努力と工夫を凝らしてますね。シャッターが切れるわずかな間にダッシュしたりして~
えっ、これセルフタイマー撮影!!と、信じられないような写真には、駿足と演技力が必須なのであきらめてます(笑)。
Unknown (ひばり)
2011-02-11 19:38:05
自分の勘を頼りに道を行く、楽しいですねー!
思ったとおり、ショートカットの道を行けたとは、読んでる私まで何か達成感を感じてしまいました

山での人との交流も素晴らしいですね。下界とは違う出会いがあるのですね。
毎月同じ山を登る男性、冬は水も持たず手ぶらなんて、自由でたくましいな~

同じように1日24時間あっても、人それぞれの楽しみ方、過ごし方があるものですね。
日常にあって日常で非ず (wakanga)
2011-02-12 11:38:38
ひばりさん

日常のなかの非日常を楽しめる山、
毎回、大なり小なりハラハラドキドキワクワクがあって、それが愉しいです。
世の中どんどんデジタル化していくなかで、山はどっぷりアナログの世界。
感覚が刺激され、ココロはオープンになってと、人間らしくなれるのもいいです。
一期一会の出会い、自然体でいられる山ではおのずとその気持ちが作用するのかもしれませんね。
つつましやかな歓び (miki)
2011-02-17 16:18:22
wakangaさんの最後のこの一言、まさにピッタリと言わんばかりの山行でしたね^^
また案内図にはない、スリリングな道を歩いて、ショートカットの道でゴールにたどり着いた時の達成感と安堵感ったらないですね(^_^)p

それにしてもこういう山、気持ち良さそう♪
展望ベンチの眺めが素晴らしい~!

>毎月おなじコースをただ歩くだけだけど、毎回ちがう表情を見せてくれる山がおもしろいとも。。

同感です!自然の風景は、同じ場所でも日が違えば何一つとして同じ物はないのですよね。
その時、その瞬間がすごーく大切ですよね☆
山で出会う人々、交わす会話に至るまでだいじな宝物のように感じます☆

私は先週末、奥日光の雪景色を見にクロスカントリーにもなっている雪道を歩きました。
戦場ケ原の大平原、いつもは入れない湿原も冬だけ歩けて、今までは違った新鮮な風景に感動し、気持ち良い汗をかいて帰ってきました。
身近な山 (wakanga)
2011-02-19 12:15:32
mikiさん

雪の戦場ヶ原、どこまでも白一色となった原は、シンプルな美しさで際立っていたことでしょう!
お近いのが羨ましい。。

高尾山はミシュラン効果もあって、毎度たいへんな人出ですが、そうした賑やかさをきらい、静かな山歩きを好む人たちがこのコースを歩かれているようです。
尾根からは麓の様子が目にできる近さにある安心感から、ちょっとした冒険心も満たせる(笑)
時間をそう気にせずに歩けるのも里山のメリットかな。
高いばかりが山じゃない、、、低山の魅力を探るうえでも、せっせとお山通いしたいと思います。

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