マガジンひとり

自由民主党・日本維新の会の政策に反対し、安倍首相の退陣を求めます

BC級新書始末

2017-06-22 21:53:06 | 読書
★★★★
森岡孝二/雇用身分社会(岩波新書・2015)
菅野完/日本会議の研究(扶桑社新書・2016)
出井康博/ルポ ニッポン絶望工場(講談社+α新書・2016)

★★★
坂爪真吾/性風俗のいびつな現場(ちくま新書・2016)
ふるまいよしこ/中国メディア戦争(NHK出版新書・2016)
青木理/日本会議の正体(平凡社新書・2016)
水島治郎/ポピュリズムとは何か(中公新書・2016)
逢沢明/パニック経済(平凡社新書・2017)
石川結貴/スマホ廃人(文春新書・2017)

★★
森博嗣/「やりがいのある仕事」という幻想(朝日新書・2013)
牧野知弘/2020年マンション大崩壊(文春新書・2015)
マーティン・ファクラー/安倍政権にひれ伏す日本のメディア(双葉社・2016)
沢木文/貧困女子のリアル(小学館新書・2016)
望月衣塑子/武器輸出と日本企業(角川新書・2016)
水野和夫/株式会社の終焉(ディスカヴァー・トゥエンティワン・2016)
野澤千絵/老いる家 崩れる街(講談社現代新書・2016)
朝日新聞経済部/ルポ税金地獄(文春新書・2017)
エドワード・スノーデンほか/スノーデン 日本への警告(集英社新書・2017)
泉田良輔/銀行はこれからどうなるのか(クロスメディアパブリッシング・2017)


にらさわあきこ/未婚当然時代(ポプラ新書・2016)
金子勝・児玉龍彦/日本病 長期衰退のダイナミクス(岩波新書・2016)
藤田孝典/続・下流老人(朝日新書・2016)
数土直志/誰がこれからのアニメをつくるのか?(星海社新書・2017)
榊淳司/マンションは日本人を幸せにするか(集英社新書・2017)

以下、少し読んでみての期待値
★★★★土井隆義/友だち地獄(ちくま新書・2008)
★★★加藤典洋/敗者の想像力(集英社新書・2017)
★★濱口桂一郎/働く女子の運命(文春新書・2015)
★★宇沢弘文/人間の経済(新潮新書・2017)




僕は、とにかく抽象的にものを考えるし、なるべく抽象的なことだけを発言するように気をつけている。だから、相談に乗っても、相手は「なんとなく一般論を話しているだけで、親身になって聞いてもらえない」と感じるかもしれない。けれども、ほとんどの問題は、実は「客観的なものの見方」の欠如から生じている。自分の悩みをもっと一般論として捉え、自分から切り離したうえで答を出すことが、ときには重要になる。

本書も、ここまで実に客観的かつ抽象的に書いてきたつもりだ(ときどき、実例を挙げた程度だし、実例はほとんど笑い話のレベルになっている)。しかし、仕事や就職関係の本を既に沢山読んできた読者は、あまりに他人事みたいな書き方に抵抗を感じるかもしれない。その感覚はとても正しい。

個人的な悩みの解決のキィになるのは、一般論、客観論、そして抽象論である。何故なら、具体的なことは、本人がもう充分に考え尽しているからだ。具体的に解決が難しいからこそ問題になるのである。それに対して、他者からどんなに言葉を飾って励まされても、得られるものは事実上ない。そこに気づいてほしい。 —(森博嗣 『「やりがいのある仕事」という幻想』 朝日新書・2013)



言論の自由やプライバシーの権利は社会全体に利益をもたらすものです。人々は、自分自身が危険な立場に置かれたり、異色な存在でなくとも、言論の自由やプライバシーの権利がもたらす利益を十分に享受しているのです。

すべての権利は守られなくてはなりません。あなたが安倍晋三首相であれば言論の自由など必要ないでしょう。あなたにこれを言ってはいけないなどという人はいませんし、多くの権利や特権を持っていて、しかも多くの点で多数派に属しているためです。権利は少数派を保護するものです。ほかの人とは異なる人たちを守るために権利は存在します。権利は弱い人を保護するために存在するということを覚えていなくてはなりません。

今現在のあなたにとって、プライバシーはそれほど大切ではないかもしれません。しかし少し想像してみて下さい。プライバシーがなくなれば、あなたはあなた自身ではなくなるのです。社会のものになってしまうのです。社会があなたを見て判断をする、社会があなたという存在を決めてしまう、社会があなたはどういう人でどういう生活をするべきかと命令するようになるということです。プライバシーは自分自身の判断を可能にするのです。プライバシーは、自分が自分であるために必要な権利なのです。 —(エドワード・スノーデンほか 『スノーデン 日本への警告』 集英社新書・2017)



—アマゾンジャパンの企業風土というのはどのようなものでしょうか?

津田 みんなプロフェッショナルで優秀ですね。そして数字にめちゃくちゃ強いし、「数字ありき」といってもいい。あとは意外に社員同士の仲がよく、コミュニケーションが取れています。

中山 社内では「Good intentions don't work.」という言葉が使われていました。意志の力には頼るなというジェフ・ベゾスCEOのメッセージです。どんな業務でも属人的にならず、メカニズムを作るという徹底した哲学が浸透しています。ベゾス氏は人の意志のみならず、知能さえ信用していないのかもしれません。トークだけが上手な営業タイプの人は向かない会社でしょうね。

遠藤
 数字でのレビューはベーシスポイント(=0.01%)単位で行われています。金融業界出身のベゾス氏らしい考え方です。私は以前、楽天に勤めていました。そこで三木谷浩史社長兼会長が「われわれも同じ指標を使おう」と言い始めたけれど3ヵ月くらいで終わりました。これを見て、日本企業はアマゾンに勝てないと感じましたね。 —(週刊東洋経済6月24日号の特集記事「アマゾン膨張」より元社員の座談会)





タコ部屋に隔離され、日々異なる現場で重労働を強要される。ヘトヘトに疲弊し、ギトギトした豚骨ラーメンが食べたいとか、次のページでは自転車の女子高生に欲情する。ウシジマくんのこの人物に「ほとんどの問題は、客観的なものの見方の欠如から生じている。対人関係に囚われず、客観的・抽象的に考えてみては」などという言葉は意味を持たないだろう。

この森博嗣なる著者は、大学工学部の先生と、小説家しか職業経験がないらしい。しかしわが国では堂々たる勝ち組として、同じような本をたくさん出すことができる。とくに新書本はこの手合いの掃き溜めだ。サクサク読めるが、糧になる本は少ない。わが国の文化人は想像力が貧困で、人生の含蓄に乏しい。それでもたくさん読めば、部分部分が相互に照らし合う効果が生じ、つまらない本もいくらかは役立つ。

この点、水野和夫や金子勝といった古いタイプの著者は自ら総合者たろうとの意識が強いのがよろしくない。森氏は「現代はメジャーよりマイナー、テレビ・新聞・週刊誌のような総合メディアよりマイナーなコンテンツに容易にアクセスできるプラットフォームの時代」といったことも述べている。広告で物を売るのは古いとも。

きょうもまた、自民党の議員の前近代的な行状が明るみに。離党するそうだ。被害者や有権者ではなく、党に迷惑をかけないことを優先する。義理と人情。電通・博報堂の営業マンみたいな体育会ノリのタテ社会。「属人的にならず、メカニズムを作る」米アマゾンのやり方とは対極ともいえよう。アマゾンやグーグルは会計上の利益を出さず、株主へ配当しない、フリーハンド経営で先行投資に徹し、グローバルな帝国を築いた。人のしがらみにまみれたわが国からみるとSF的なまでにクールである—




↑ワシントン州シアトルに建設中のThe Spheresと呼ばれる米アマゾン社屋。4000本もの植物を配置し、社員には犬を連れての出勤も許可するという
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