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銀行くん #2

2016-10-19 21:08:39 | 政治経済
邦銀の経営にIMF懸念 - マイナス金利弊害も
【ワシントン=共同】国際通貨基金(IMF)は10月5日発表した世界金融安定報告で、日本経済の不振や低金利で邦銀の収益力が落ちていることに懸念を示し「ビジネスモデルを抜本的に転換する必要に迫られている」と指摘した。日銀の金融政策の弊害にも言及し「マイナス金利の長期化は金融の健全性を損ないかねない」と警告した。

邦銀は国内に有望な融資先が見つからないこともあり、海外事業を積極化しているが、最近は邦銀のドル資金の調達コストが上昇しているため「海外での投融資の縮小に追い込まれる可能性がある」と分析。金融庁などの関係機関に銀行に対する監督強化を求めた。

欧州の銀行の不良債権処理が遅れていることにも警戒感を表明した。こうした経営を巡る不安を背景に、日欧を含む先進国全体の銀行株の時価総額は2016年初めから約4300億ドル(約44兆円)減少したとの試算も明らかにした。 —(東京新聞2016年10月6日)



昨今のフィンテック(=金融・ファイナンス+IT技術・テクノロジーの造語)ブームに乗ろうと躍起になっている国内の大手金融機関に対し、フィンテックベンチャー幹部からは下記のような冷ややかな声が散見される。

「ITに長けた経営人材がいない」

「既存システムの保守思想と対立し、成功のタイミングを逃す可能性が高い」

「大規模なリストラを視野に入れ、既存ビジネスの収益を毀損するようなフィンテックビジネスを推進する決断はできない」

「合議制で動きが遅い上、既存利益とのカニバリゼーションに陥る」

「電話会社とLINEの関係に似ている。フィンテックは銀行業務そのもののダウンサイジングなので、内部変革ではついていけない」

「利用者側のリテラシーが低いため、金融機関側だけが取り入れようとしても浸透しない」 —(週刊ダイヤモンド2016年9月3日号の特集記事「金融エリートの没落」より。↓画像も)





若い頃、銀行の窓口に畏怖の感情を抱いたものだ。優秀な男女が、常に忙しく、私にはとうていできない複雑なお金のやり取りをしている—

「手形を割り引く」なんて言葉も、ナニワ金融道で覚えたクチですから、偉そうに言えませんが、いまや日本の銀行に対する幻想はいっさい消え失せた。おおむねマジメだが、悪事を働く者もいる。つぶれた銀行も。保守的で、政府のいうなりで、顧客目線のサービス改善は遅々として進まない。

前回の東京ウシジマ新聞では、フィンテックの先進地スウェーデンで現金お断りの商店や銀行が増える一方、ネットやスマホを使いこなせない高齢者から激しい不満の声が上がっているという記事を紹介しました。

また「銀行くん」という記事では、戦争末期並の政府債務も、国債がほぼ国内消化されており、すぐに財政破綻ということにはならないが、アホノミクスでじゃぶじゃぶ金融緩和しても、お金は回らず、将来不安から消費は冷え込んだまま。民間の貯金ばかり増え、それを担保に政府も国債を増やすいたちごっこ。国内消化できなくなる日は来るのか来ないのか、という話をしました。

この2つから導き出せるのは、銀行業はいまや、高齢者(債権者)と政府(債務者)の板挟みで、高齢者を敵に回す、すなわち政府財政を危険にさらす可能性のあるフィンテックは導入できず、ビジネスモデルの転換を先送りするうちに、やがては機能不全を招いて、国債の国内消化に黄信号が灯った時点で、リーマンショック級の深刻な金融危機を引き起こしかねない、ゾンビ業種に成り下がったのではないか、という懸念。

各国では、融資や決済の分野でフィンテックを駆使し、既存の金融機関を脅かすベンチャーが台頭しているのだという。音楽生活は完全キャッシュレス、生協で買い残した食品を買うのと、たまの同人イベントくらいしか現金の出番はない私の暮らしが引きこもりの特殊例としても、ほとんどの人は銀行といっても、ATMと両替機くらいで済むのでは。商店や各種サービス業のキャッシュレス化が進めばそれも要らなくなる。もはや、銀行が駅前の一等地に支店を構え、優秀な男女が忙しそうにしている意味なんてない。それでもメガバンクの窓口が混雑し、ATMも常に人が並んでいるのは、いまなお私を畏怖させるような、何か特別な秘儀でも行われているのでしょうか—




七竈アンノ アイゼンフリューゲル【1】発売中 ‏@nanakamado_anno 10月9日
大昔、彫刻の森美術館に高校のイベントで行った時のこと。そこには開成中学の生徒も来ていて、その子の一人が僕たちを指差して行った言葉『先生、うちの学校とあの学校どっちが上ですか?』にもギョッとしたけど、それに答えた『お前らのが上だー』って教師の言葉には開いた口が塞がらなかった。(h


海外で活躍している知人に聞いた話ですが、欧米でいつも受ける質問があります。それは「大蔵(現・財務省/金融庁)、通産(現・経済産業省)、銀行のトップは経済感覚が欠かせない。それなのに、なぜ全部東大法学部出身なのか」という質問です。

当時の宮沢喜一蔵相は、「君はどこの大学の出身か」と、新聞記者に質問するそうです。東大卒ということが分かると、「どこの学部」とさらに重ねて聞いてくる。宮沢さんの頭には、東大でも法学部出身でなければダメという意識があるんですね。

これも又聞きですが、東大のような大学でも、本当に優秀な人間は数パーセントだといいます。考えてみれば、国立大学というのは平均点の争いです。国語、外国語、数学、理科、社会で満遍なく得点した人間が入学できる。だから、東大は平均点秀才の集まりであるうえに、わずか数パーセントの本当に優秀な人間がすべて法学部にいるわけではない。さらに、与えられた問題、かならず答えが一つと決まっている問題を解くことには優れているが、自分で何か問題かを発見する能力に欠けている。

こんな簡単なことが分からない。東大生は優秀、とくに法学部は優秀という幻想にいまだにとらわれている。企業はその幻想にかなり気づいていますが、官僚社会ではまだその幻想が大手を振っている。東大卒の採用枠を制限するなどしていますが、そんな小手先の策ではダメでしょう。 —(半藤一利・江坂彰 『撤退戦の研究』より江坂「むかし参謀、いま官僚」の一節、2000年)
ジャンル:
経済
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