和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

震災後のことば。

2013-03-16 | 短文紹介
「震災後のことば 8・15からのまなざし」(日本経済新聞出版社)は、7人へのインタビューとなっておりました。吉本隆明・中村稔・竹西寛子・野坂昭如・山折哲雄・桶谷秀昭・古井由吉の7名。
パラパラ読みの私が気になっているのは、山折哲雄氏。
そういえば、山折哲雄氏は、柳田國男について、
「考える人」に連載されているそうなのでした。
その柳田國男も気になるなあ。
この本の山折哲雄氏の言葉から、気になるのですが、
それだからって、柳田國男や宮沢賢治を読みはじめるかといえば、
どうだろう。

あらためて、気づく、自分の読書の浅薄さ(笑)。

山折氏は、「震災後のことば」のなかで
宮沢賢治について、こう指摘しておりました。

「賢治は、明治29年(1896)の三陸大津波の年に生まれて、昭和8年(1933)の三陸大津波の年に死んでいる。37年の生涯、その舞台が東北なんです。地震だけでなく、干ばつ、冷害、飢饉に、たびたび見舞われている。・・・賢治には、科学者として、そうした災害をどうしても、食いとめなければ、という切実な希求があった。賢治の童話の一つ『グスコーブドリの伝記』には、その賢治の切迫した思いが、創作の形で結晶しています。」(p136)

「そう。だから、みな『グスコーブドリの伝記』をあらためて読み返してほしいと思います。賢治というのはそこまでの奥行きと深さのある作家だということに僕もこんど気がつきました。・・・」(p140)

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