東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!

23区清掃一組「水銀への対応に関する調査・研究」区民との意見交換会 説明資料

2017年07月14日 21時30分09秒 | 東京23区のごみ

7月4日に開催された清掃一組の「区民との意見交換会」、
今回で、20回目になるのだ~

第1回が平成22年11月なので、、はや7年目、あっというまの7年、、

会場は区政会館20階203会議室と立派であったが、、、参加者はとても少なく残念無念、、、

当日の説明資料などが公開されたので、、
気になった「水銀への対応に関する調査・研究」の部分をピックアップ

 

東京二十三区清掃一部事務組合 更新日:2017年7月14日

区民との意見交換会 平成29年度第1回(第20回) 平成29年7月4日開催

テーマ
(1)安全で安定的な施設運営に向けた取組
(2)災害対策の強化

日時:平成29年7月4日(火曜日)14時00分から16時00分まで

場所:東京区政会館20階203会議室

参加者:11名

資料
次第(PDF:57KB)
安全で安定的な施設運営に向けた取組(PDF:870KB)
災害対策の強化について(PDF:882KB)

清掃一組からの説明と意見交換の内容
(1)清掃一組からの説明内容
安全で安定的な施設運営に向けた取組(PDF:2,499KB)
災害対策の強化について(PDF:1,671KB)

(2)意見交換の内容
ただ今準備中です。掲載は7月下旬~8月上旬を予定しています。


いまこうして、資料を読み直してみると、
いまさらながら、そういうことだったのかと思うのだが、説明を聞いているときは、よくわからなかった、、 

当日は、清掃技術訓練センターって、平成29年度予算のあらましで、「今後薬剤等の調査、研究を一層進めるとともに、水銀への対応に重点的に取り組むため、専用の分析室を設置(66,136千円)」とあったなあ~ とか、、水銀の緊急対応では、活性炭吹き込み増量も、液体キレート増量も、これまでやってきていることだろうにとか、、いろんなことを考えながら、ああでもない、こうでもないと、人の話を集中して聞いていなかったのだろうと反省。専門的なことの理解度が劣っているので、耳から聞くよりも、文字を目で追って確認をする方が納得しやすい頭の構造になっているのか、、自分のバカさ加減にうんざりする。とんちんかんな質問をしてしまった、、、

そして、説明のなかで、「平成28年度の清掃一組の技術発表会で発表した」と言われていたので、ということは、清掃技報にも掲載されただろうと、意見交換会の翌々日に、区政会館に最新の「清掃技報」で勉強しようと出かけたが、、、なぜか 「清掃技報(第17号平成29年)」はまだ置いてなかった、、、いつもは、4月には新しいのが並んでいるのだが、、、ということで、清掃一組が当日資料を公開するのを待っていた~

「水銀への対応に関する調査・研究」の説明
説明は、洗煙設備の水銀除去能力を向上させるには、洗煙設備に入ってくる塩化水素濃度を下げることが有効であることを検証するため、工場の分析室で実験を行った。その実験結果などから、洗煙設備の水銀除去能力を高くするには、洗煙設備に入ってくる塩化水素濃度を下げることが有効であることが確認できたというもの。塩化水素濃度を下げるには、ろ過式集じん器で「消石灰吹き込み量を増量する」というのがポイントのようだ~
ということで、、この研究成果が大いに役立つことを期待する、、、

 

そうするとあらたな???
そもそも
・ろ過式集じん器では吹き込んだ活性炭に水銀を吸着させ、ばいじんとともに除去している
・洗煙設備では、液体キレートを含んだ水で排ガスを洗浄し、水銀を除去している
・塩化水素・硫黄酸化物対策として、ろ過式集じん器では消石灰を吹き込んでいる

職員技術発表会や清掃技報では、消石灰に関する発表も多く、以前、消石灰の使用量も工場別に調べたことがあったけど、、、吹き込んではいても塩化水素対策にはなっていなかったのか? とにかく増量ということなのか?

・それぞれの活性炭や消石灰の注入タンクは別物なのか?

・各清掃工場とも、通常の処理として、活性炭や消石灰は常時(定量は)入れているの?

・この研究成果を、全清掃工場に水平展開しているのであれば、各工場ですでに運用もされているのか?

・直近の水銀による炉停止の中央清掃工場や板橋清掃工場ではそれを適用したのだろうか? 

・もっとも、区民が知るのは、水銀による炉停止の発表があった場合だけで、もろもろの水銀対策でうまく対応できて炉停止に至らなかった場合は、知り得る機会は少ないのではあるが、

・どちらにしても、水銀対策として、順次、各清掃工場に「液体キレート緊急自動注入装置」の対応工事を行っているようだが、多額の費用をかけても、その許容量を超える水銀が入ってくれば炉停止措置となるし、、最大限の努力で水銀の入口対策、元を絶たなければならない。


毎年毎年、清掃工場の薬剤使用量も相当なもの、
平成27年度の全工場の使用量、
排ガス処理用

水酸化カルシウム(消石灰)は 7,506,118 Kg
活性炭は                            411,903 Kg   
液体キレートは                       87,064 Kg   

とりあえず~



以下、当日の説明資料から抜粋
詳細は安全で安定的な施設運営に向けた取組(PDF:2,499KB)参照のこと、、、

水銀への対応に関する調査・研究は薬剤適正注入検討会を中心として行なっています。

 

水銀は、主にろ過式集じん器と洗煙設備で除去されます。

ろ過式集じん器では、吹き込んだ活性炭に水銀を吸着させ、ばいじんとともに除去します。洗煙設備では液体キレートを含んだ水で排ガスを洗浄し、水銀を除去します。

これまでに発生した水銀濃度上昇時の運転データを分析した結果、洗煙設備の水銀除去能力を向上させるには、洗煙設備に入ってくる塩化水素濃度を下げることが有効であるという傾向が明らかになってきました。



そこで、このデータを検証するため、工場の分析室で実験を行いました。

 

液体キレートを入れない場合、洗煙設備での水銀の除去率は約77%程度でした。一方、液体キレートを入れた場合は、いずれも水銀の除去率は90%を超えています。また排ガスの塩化水素濃度が低いほど、水銀の除去率は高くなっていきました。

このことから、洗煙設備の水銀除去能力を高くするには、液体キレートを入れて、洗煙設備に入ってくる塩化水素濃度を下げることが有効であることが確認できました。

 

 

運転データからも、分析室での実験結果からも洗煙設備に入ってくる塩化水素濃度を下げることで水銀の除去率を高くできることが確認できたので、水銀濃度上昇時の洗煙設備の効果的な運用についてまとめ、平成28年度の清掃一組の技術発表会で発表しました。

 

 
以上が薬剤適正注入検討会で行なった水銀への対応にする調査・研究の結果です。

 

 


 

23区の清掃工場の水銀処理能力

清掃一組曰く、「23区の清掃工場の設備能力は排ガス1㎥当たり2mg/㎥N 除去できる。2mg/㎥Nの処理能力を超えないように自己規制値(管理値)を定めており、自己規制値を超えるおそれがある場合、あるいは超えてしまった場合は緊急的に停止操作をすることで対応。」ということであった。従って、排ガス中水銀の自己規制値50 μgを超えたということは、200g を超える水銀が不法に焼却炉に投入されたということになるようだ、、、

また、「200 gを時間当たりの焼却量で割ると、 ごみ 1 トン当たり 13.69 g。足立清掃工場の場合 はごみ 1 トン当たり 13.69 g の水銀が入ると 自己規制値を超えてしまう。 これはあくまでも ごみ 1 トン当たり に直しただけで 、ご み1トン当たりにまんべんなく水銀が入っているという意味ではありません。」ということであった。(詳細は「第1回 区民との 意見交換会 内容 <全文>」)

水銀含む製品の水銀含有量(環境省、経産省、いろんな数値がある)
水銀血圧計 - 3.5cc/個(47.6g/個)
水銀体温計 - 0.75g/本~1.2g/本(約1g/本)
蛍光灯 - 7 ㎎/本
アルカリボタン電池 - 5.1
古い乾電池は1 個当たり 50mg の水銀 を含むものもあ りという報告

200gの水銀というと、、
水銀血圧計だと4個以上、水銀体温計だと200本、
蛍光灯だと2 万本、ボタン電池だと約4万個、、
乾電池の場合、かなり前から国内は無水銀となっているので、相当古い乾電池か輸入品となるが、

ということで、、、排ガス中水銀の自己規制値50 μg を超えるということは、、、
通常の「可燃ごみ」では水銀が200g も入ることはそうそうないようで、、
素人ながらに思うには、意図的に、故意に水銀含む廃棄物を可燃ごみに混入させたようにおもうが、、

しかし、設備で対応できると過信しすぎてないか、、そして入口対策がおろそかになると、、、
2018年度からは水銀の大気排出対策として、廃棄物焼却施設も排ガスの水銀規制が始まる。
23区の先行した水銀対策は、全国の廃棄物処理施設も注目しているだろうが、、


関連(本ブログ)
■ 廃棄物処理施設 排ガス中の水銀規制は平成30年4月1日から、2017年06月12日
■ 23区清掃工場 排ガス中の水銀除去システム「液体キレート緊急自動注入装置」とは~2016年05月13日

 

23区の焼却炉での水銀対策
素人ながらに、活性炭の増量、液体キレートの増量は頭にこびりついているのだが、、
23区は、排ガス中の水銀の自己規制値(0.05mg/m³N)を設けたのは、旧目黒清掃工場建設の環境アセスメントの頃からなので、、その後、大田清掃工場(第一・第二)から始まって、全工場で自己規制値を設け、水銀の連続測定で常時監視、さまざまな対策・対応を行っているのだが、、

再掲

23区清掃工場の水銀対応、、
時系列で職員技術発表会資料や清掃技報のタイトルを紹介(詳細は清掃技報を参照のこと)

2008年
清掃技報(第8号平成20年) 
液体キレート供給ラインの強化(足立清掃工場) ←手動でろ過式集じん器前へ吹き込む活性炭と、排ガス洗浄塔へ注入する液体キレート増量、、から、従来の液体キレート注入ラインに、原液の入ったサービスタンクと注入ポンプとを直結し、原液を直接注入するラインを増設。ろ過式集じん器出口で水銀濃度の上昇がみられたときにはパルプを手動で開き、液体キレートの原液を直接注入するラインを増設。

2010年6月 足立清掃工場、水銀廃棄物による炉停止

2011年2月 
職員技術発表会(第11回)
水銀混入ごみによる清掃工場の停止・復旧及び再発防止対策について(施設管理部)
←洗煙設備において緊急時用液体キレート注入ラインの整備、搬入物検査の強化、23区との連携など


2012年2月 
職員技術発表会(第12回)
葛飾清掃工場における高濃度水銀対策の取組について(葛飾清掃工場)←高濃度水銀除去対策(緊急灯入用タンク設置、液体キレートラインの設置、緊急灯入用ラインの改造、通常時使用ポンプの増強、運転マニュアルの修正。 この発表を聞いたときは、はやく全工場に整備すべきと思ったが~

2012年
清掃技報(第12号平成24年)
葛飾清掃工場における高濃度水銀対策の取組について(葛飾清掃工場)←職員技術発表会の内容を、より専門的に図入りで報告している。
水銀混入ごみによる操業停止と再発防止対策(施設管理部)←排ガス中の水銀濃度が上昇した場合の基本的な対応方針を、全工場に周知徹底など。今後、全工場において、水銀濃度上昇時の洗煙設備への液体キレート注入ラインの設置と、ろ過式集じん器出口排ガス水銀濃度計の設置を実施する。液体キレートの原液を自動的注入するラインの設置、対象工場は光が丘、大田、目黒、港、豊島、中央、多摩川、品川清掃工場。光が丘は平成22年度に実施した。その他の清掃工場は平成23年度末までに実施する予定。など、、
体キレート緊急投入ラインの設置(光が丘清掃工場)←更なる対策として、新たに原液キレートを冷却吸収塔内に注入する装置を設置。詳細は清掃技報に、

2014年
清掃技報(第14号平成26年)
液体キレート緊急自動注入装置による有効性の検証(有明清掃工場) ←平成23年度に液体キレートを排ガス処理設備に緊急的に追加注入する装置を設置したが、迅速な液体キレートの初期注入と適切な濃度管理が~重要であることから、当該装置の自動化を図った。専門的な説明、フロー図、グラフなどあり。今後、装置の導入をおこなう場合の留意点などもでている。詳細は清掃技報に~ 驚いたのは、有明工場は大半が事業系の持込ごみであるにもかかわらず、これまでに水銀による焼却炉の停止はない工場という認識であったが、平成24年度に2回水銀濃度の急上昇を被ったとのこと、しかし、装置の稼働で煙突出口での自己規制値の超過に至ることなく、制御かつ抑制することができたとのこと。

2015年
清掃技報(第15号平成27年)
洗煙設備におけるキレート剤の挙動と注入方法の検討(葛飾清掃工場、清掃技術訓練センター、施設管理部、目黒清掃工場) ←キレート剤と塩化水素との反応の可能性等、専門的なことがいろいろでている。詳細は清掃技報に、、、


と、、、いろいろ清掃技報などからピックアップしたのだが、、、
23区の清掃工場、好きで水銀による焼却炉停止をして、それに甘んじているわけでは決してなく、排ガスの水銀除去のためにさまざまな努力をしているのだということをいまさらながらに再認識した。清掃技報の図やグラフなど詳細をコピペするのは簡単だが、、専門的なことはなにもわからないので、そこまでコピペするのはやめた。23区清掃一組も「全国都市清掃研究・事例発表会」などでもこれまでの取組を報告しているようだが、、、今後、廃棄物焼却炉の水銀排出規制が実施されれば、全国の自治体にこれまで培ってきた知見をしっかりと情報発信していかなければ、、、もちろん、プラントメーカーなどにとってはビジネスチャンスなので余計な心配はいらないとは思うが、、「清掃技報」は、区政会館4階の「特別区自治情報交流センター 」でを閲覧可能。(貸し出しは不可だがコピーは可)


実は、この「液体キレート緊急自動注入装置」を見直すきっかけとなったのは、
23区清掃一組の随意契約をみたから、、

中央清掃工場は、「緊急用液体キレート注入装置設置機械工事」(平成27年11月12日~平成28年1月8日)を終えた後の平成28年3月11日に水銀による炉停止、そして「緊急用液体キレート注入装置設置電気工事」(平成28年3月1日~平成28年3月22日)が後からの工事で、2段構えの契約。そして、中央清掃工場は平成28年5月5日に再稼働した。(復旧費用1,200万円)どうなっているんだか、、、

参考、、、(契約事業者、契約金額) 

2016年度(平成28年度)
 ●江戸川清掃工場「液体キレート緊急注入設備自動化工事」JFEエンジニアリング(株) 8,640,000円
 ●江戸川清掃工場「液体キレート緊急注入設備整備工事」JFEエンジニアリング株式会社21,924,000
 ●品川清掃工場「液体キレート緊急注入装置改造工事」日立造船株式会社8,640,000


2015年度(平成27年度)
 ●中央清掃工場「中央 緊急用液体キレート注入装置設置電気工事」日立造船(株) 9,180,000円
 ●中央清掃工場「緊急用液体キレート注入装置設置機械工事 」日立造船株式会社 10,368,000円
 ●港清掃工場「液体キレート緊急注入装置改造工事」三菱重工環境・化学エンジニアリング(株) 11,448,000円

2014年度(平成26年度)
 ●豊島清掃工場「水銀出力表示ソフト改修工事」(株)東芝 ソリューション 2,808,000円 ??
 ●豊島清掃工場「水銀出力増設工事」東亜ディーケーケー(株) 3,229,200円 ??

2011年度(平成23年度)
 ●目黒清掃工場「2号炉液体キレート注入設備設置工事」富士電機(株) 4,683,000円
 ●目黒清掃工場「1号炉液体キレート注入設備設置工事」富士電機(株) 4,683,000円
 ●有明清掃工場「液体キレート注入設備他改修工事」三菱重工環境・化学エンジニアリング(株) 11,550,000円

2010年度(平成22年度)
 ●葛飾清掃工場「高濃度水銀対策工事」(株)タクマ 7,455,000円

 


 

東京二十三区清掃一部事務組合

水銀混入ごみによる焼却炉の停止

東京二十三区清掃一部事務組合「清掃工場一覧」に焼却炉停止期間と物的被害金額(概算)を書き加えた。

 

 

 



日立造船株式会社 2016年02月16日

ごみ焼却プラントにおける排ガス中の水銀除去システムを開発
~水銀除去のトータルソリューションを提供~

Hitz日立造船株式会社は、このたび、ごみ焼却・発電プラントの排ガスに含まれる水銀を効率的に除去できるシステムを開発しました。

pic2589-system.png


 



JFEエンジニアリング株式会社 2016年1月15日

廃棄物焼却排ガス中の水銀除去新システム
~「水銀に関する水俣条約」への対応~

 JFEエンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、社長:狩野久宣)はこのたび、廃棄物焼却施設の排ガスに含まれる水銀を除去する新システムを開発しました。

排ガス中の水銀除去システム概要

 

 

 


 

23区 平成27年度「清掃工場等作業年報」

●薬品使用実績推移

 

 なんだか、いま思い出しても、なにをやっていたのか、
何が何だかわからないままに、消石灰の使用量など比較していたのだ~

薬品使用実績

全体での排ガス用消石灰は大幅に減少しているが、逆に使用量が増えている工場もある。全ての工場で「高反応消石灰」とやらを使っているわけでもないのか? 清掃一組「職員技術発表会」では高反応消石灰はかなり高額とかいっていたが~

 

 

 

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