東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

清掃工場:焼却灰汚染濃度高すぎ…炉休止 千葉・柏市

2011年10月01日 08時09分01秒 | 放射性廃棄物など

柏市の南部クリーンセンターは、
ごみ焼却後に焼却灰を溶融しているのでさらに濃縮率が高くなったということだろう。

どちらにしても放射性物質はどんなことをしても減少や分解できるわけではないようなので、セシウムの総量は変わらない。北部クリーンセンターのような焼却炉で焼却灰と飛灰に含まれる放射性物質を埋立管理するか、それら焼却灰をさらに溶融して濃縮し「溶融飛灰固化物」(当然Kgあたりのセシウム濃度は高くなる)として埋立管理するか、処分場の問題とあわせての選択になるのだろうが~

燃やさずにごみや草木のままで保管すればさらに広大な保管スペース、処分場が必要になる。またその際は、再飛散や火災などの事故によるリスクも大きい。


■清掃工場:焼却灰汚染濃度高すぎ…炉休止 千葉・柏市
毎日新聞 - 2011/10/01
 東京電力福島第1原発事故の影響で、清掃工場の焼却灰が高濃度の放射性物質に汚染された問題で、千葉県柏市は30日、市内の2清掃工場のうち、現在の国の埋め立て基準(1キロ当たり8000ベクレル)より汚染度が高い焼却灰を出している同市南部クリーンセンターの運転を当面休止する方針を明らかにした。放射能汚染で清掃工場が休止になる事態は、環境省も「報告がない」と話しており、全国初とみられる。
 同市によると、新型焼却炉を備える同センターと異なり、もう一つの清掃工場は施設が古く、同量のごみを焼いても、焼却灰の量は多いが、汚染濃度は埋め立て可能なレベル以下のため、同センターのごみも一緒に焼却することにした。同センターは9月7日から定期点検で焼却炉の運転をストップ。同センターの焼却灰からは6月、最高で1キロ当たり7万800ベクレルの放射性セシウムを検出。埋め立て処分できずセンター内で保管が続く灰は143トンで保管スペースは残り30日分しかない。【早川健人】 


柏市清掃工場 焼却灰の放射能量測定結果(平成23年8月分)
●柏市清掃工場(北部クリーンセンター) 
 流動床式焼却炉 (使用開始1991年)
 飛灰固化物(採取8月17日)放射性セシウム合計値:3,420Bq/Kg

●柏市第二清掃工場(南部クリーンセンター) 
 ストーカ式+灰溶融(使用開始2005年) ←日立造船のアーク式
 溶融飛灰固化物(採取8月22日)放射性セシウム合計値:33.300Bq/Kg


■ごみの焼却灰の問題について 広報かしわ 平成23年10月1日号から
柏市 更新日 2011年10月1日(土曜日)
ごみの処理が危機的な状況にあります。
 ごみの焼却灰の中に放射性物質が含まれており、8,000ベクレルを超える焼却灰については搬出先が見つかっていません。現時点では、北部・南部両クリーンセンターの建物内に、それぞれ約180トン、約193トンもの焼却灰を保管しています。
 また、焼却灰の放射能量を減らすため、市民の皆さんの協力を得て枝葉や草を分別収集し、焼却しないで保管していますが、総量700トンを超えています。この状況は、近隣の松戸市や流山市もほぼ同じです。
 この問題の本質は、「高濃度の放射性物質を含む廃棄物を引き受ける先がない」ということです。人体への影響が懸念される放射性物質を多量に含む廃棄物となれば、処分する場所を見つけることは非常に困難なことです。
 すでに、国や県、東京電力に対し、保管場所の提供やあっせん、あるいは焼却灰の引き取りを強く要望・要請していますが、残念ながらまだ見通しが立っていません。
 国は、8月26日にいわゆる「放射性物質汚染対処特措法」を制定し、同月31日に8,000ベクレルを超える放射性物質を含む焼却灰の処分方針を示しました。しかし、実際に法律や処分方針が効力を発揮するまでには、まだ時間がかかると予測しています。
 市では、これまで行ってきた両クリーンセンター・最終処分場周辺地域への安全対策はもちろん、ごみの焼却を続けるために、枝葉や草の分別収集と保管を継続し、当面の間は、焼却灰を搬出し埋め立て処分が可能となる基準(8,000ベクレル以下)に抑えることができる北部クリーンセンターでの焼却量を増やして対応します。
 この間に、国や県、東京電力に対し、さらに強く保管場所の確保等を要請していきますが、仮に今後も保管場所が見つからず、焼却灰や枝葉、草の保管量が限界に近づくことがあっても、分別の強化やクリーンセンター内での保管方法の工夫等あらゆる手段を講じて、安全性を確保しながら市民生活に欠かすことができないごみ処理を着実に続けていきます。


柏市 そもそも灰溶融炉の調子も悪そう、鉛のトラブルも~

■柏市第二清掃工場飛灰固化物における鉛の基準値超過について
更新日 2011年3月29日(火曜日)
柏市による、柏市第二清掃工場の立ち入り検査の分析結果、基準値を超過した鉛が測定されました。詳しい内容は次のとおりです。
概要 
柏市(廃棄物政策課)が平成23年2月15日に柏市第二清掃工場への立入調査として採取した灰溶融炉の飛灰固化物中の鉛が、溶出についての基準値(0.3ミリグラム/リットル)を超えた6.5ミリグラム/リットルの結果であったと3月24日に通知があった。この通知を受け3月24日から灰溶融炉を停止。
施設の名称及び所在地
柏市第二清掃工場(柏市南増尾56番地2)
不適合項目
鉛(灰溶融炉の飛灰固化物の溶出試験)
分析結果
6.5ミリグラム/リットル(基準値:0.3ミリグラム/リットル)
稼動状況
現在、焼却炉は稼動しているが、灰溶融炉は停止。灰については工場内に貯留(今後委託処理)
灰溶融炉飛灰
焼却炉で焼却した灰(主灰、飛灰)を溶融する際に発生する飛灰(ばいじん)
飛灰固化物
重金属などを溶出しないように薬剤を用いて固化した物
今後の対応
すみやかに埋め立てた固化物の処理、原因解明及び今後の対策を行っていきます。なお、最終処分場への埋め立てについては、3月16日から停止しています

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前の記事へ | トップ | 宮城・仙台市でがれきの仮設... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

放射性廃棄物など」カテゴリの最新記事