テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

R-390/URR, Radio Receiver

2014-04-09 10:59:39 | Weblog

お約束していた R-390 が今朝届いた。 電源回路のアチコチに先ず問題が在る様だったが可成り難航する
ことが予想される。 この種の受信機の修理に付きましてはこちらのHP http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/
からお問い合わせ下さい。

MotorolaがCollins向けに製造した R-390/URR (1951~64年の間で合計16,600.台が製造された)

レストアに取り掛かり、先ず+B,180Vラインの負荷を診てみた。 約13Ωとこれではヒューズが飛んで仕舞う。

配線はシッカリ束線されており何処に略短絡の原因が在るのか中々探し出せなかった。

ヤット BFO スイッチのところに辿り着いた。 下の画像の中央部分の端子とウエハーを固定しているスリ
ーブ或いはナット間で放電した様でベークライトが炭化したのが原因と分かった。

同じ様なロータリースイッチが在れば交換したいところだが今日はビスをプラスチックの物に交換した。

これで上手く行くかと通電してみたが音声出力が無い。 HVのヒューズに0.5Aの物を使っていたが直ぐ切れ、
ここを1Aの物に替え+Bの電圧を診てみたが、Stand By時約380Vも有り、AGC位置では約90Vに減少した。
どうも負荷の問題だけで無く180Vの安定化電源回路にも問題が在るのかも知れない。 イヤハヤ疲れた!

4月10日 何とも何処で+Bがリークしているのか分からず簡単な高圧電源を作り回路を追った。

結果分かったのはあろうことか低周波チョーク L601 (4H) が内部でグランドに(約1.4KΩで)落ちていた。

同じ部品が在れば簡単だがそうは行かず、奥の手を使わせて頂いた。 結果グランド間とは無限大となった。

念の為安定化電源回路を診てみたが幾つかの抵抗が4倍近い抵抗値を示した。 (下の画像に見られる
56KΩ (実測値約211KΩ) は以前交換された物の様だった)。

外部の電源から180Vを加えた際の負荷電流は約122mAで問題の無い値と想われた。 動作を確かめて
みたが感じでは IF 以降は何とか機能している様だったが、前段が機能しておらず受信は出来なかった。

遅い昼食を摂りながら最早ここまでかと諦めかけたが駄目元でもう少し動作を診てみようと気を取り直した。
IF入力にSGから455KHzを加えてみたところ良好に機能していた。 次にPTOの出力を診てみたのが下の
画像で約6Vp-p有った。 この出力を元のコネクタに戻したところ様子が変わり受信しだした。

15MHzの標準電波を可也良好に受信出来、中国語の放送も可也の強度で受信出来た。

ところがバンドを(例えば16MHzに)変えても信号強度はガクンと落ちるが同じ中国語の放送が聞こえる。

念の為局発の出力を診てみたのが上の波形で若干波形は乱れていたが、それ以上にバンドを変えても
出力に変化は無く、またもう一方の1st Local の出力がバンドを変えて行ったが出力されなかった。

何故か調べ始めてアレレと気付いたのは上の画像に見られるジョイント(カップラー)部分が結合されてい
なかった。  ご依頼主が前にRFユニットを外した際、この部分のカップリングを忘れていた様だった。

幾つかのバンドで動作を確認したが予想以上に高感度だった。ならばと安定化電源用の抵抗を購入すべく部
品屋さんに向かった。 明日は安定化電源に取り組みその電源で動作させてみよう。 諦めないで良かった!

 

4月11日 朝一番でジョイント部分に取り掛かった、若干時間を要したが上手く結合出来た。

昨日部品屋さんで買って来た抵抗を組み込んだ。 念の為使われている真空管、放電管をチューブ・チェ
ッカーで確かめてみたが整流管 26Z5W の1本はヒーターが断線していた。

交換したソリッド抵抗の内の1本 (2.7KΩ、実測値13.5KΩ) はクラックが入っていた様だった。

通電し電圧を確かめたが定格通りの180Vで安心した。 

全てのバンドで確かめた訳では無いが 15MHz バンドでは周波数の誤差は +6~7KHzだった。

 

 


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