ツークラ関東GUMI

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元Volty関東組

バルブクリアランス(タペット)の調整

2009年09月13日 | さん太の部屋

当ホームページ閲覧による作業等での怪我、事故、 トラブル に関しての責任は一切負いませんのでご了承ください。作業はあくまで"自己責任"で行ってくださいね。

久々のメンテネタです。
先週バルブクリアランス(タペット)の調整を行いました。

エンジンヘッドからカタカタと異音が発生するのは下記の2通りの原因が考えられます。
.バルブクリアランスが狂っている場合
.多走行距離によりロッカーアームが磨耗している場合
  (の作業を行っても異音が発生している場合はが考えられます)


調整をする時は、「エンジンが冷え切った状態」で作業してください。

①.作業を容易にするため、タンクとシートを外します。

②.吸気と排気のタペットカバーを外します。



③.マグネットカバーの矢印のネジを外します。



④.圧縮上死点を出します。
  ・クランクを回転させ覗き窓のT字にあわせますが、この位置では「圧縮上死点」と「排気上死点?」の2通りがあります。調整は「圧縮上死点」の位置で行います。

  「圧縮上死点」については下記のHPを参考にすると良いでしょう。  
  http://ja.wikipedia.org/wiki/4%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E6%A9%9F%E9%96%A2
  右側の絵で1の工程で吸気側のバルブが動き、ガソリンの混合気がシリンダーに入ります。
  2の工程で混合気が圧縮されます。ピストンが一番上に上がった位置が「圧縮上死点」になります。


  ・まずマグネットカバー中央の穴に23ミリのレンチを入れクランクを「反時計回り」に回転させます。
   (逆に回すと調整してもクリアランスが狂います)
   (23ミリのレンチは車のホイルナットを回す十字レンチを使用しました)



  ・吸気側のバルブ(タペット)が動いてから、クランクを1周弱回すと覗き窓にT字が現れます。ここが「圧縮上死点」になります。(吸気バルブが動いてから最初に出たT字の位置)



⑤.シクネスゲージで現状のバルブクリアランスを見てみましょう。
  吸気側・・・0.03~0.08mm
  排気側・・・0.08~0.13mm
  の範囲内ならOKです。それぞれ2箇所あります。

  
  この時、ゲージが全く入らない場合は「排気上死点?」の可能性大なので、もう一度「圧縮上死点」を出しなおしましょう。(もう1回転してゲージが入ればそこが「圧縮上死点」です)


⑥.バルブクリアランスの調整
  ・ロックナットを緩め、アジャストスクリューを回しシクネスゲージを入れて希望のクリアランスを設定します。


  ・アジャストスクリューを固定したままロックナットを締めます。ロックナットを締める時、同じ力でアジャストスクリューのペンチを反対に回すようにするとクリアランスが変わりにくいです。

   (アジャストスクリューを回すのに私はペンチで代用しましたが、「タペットアジャストドライバ」という専用工具があります)

  ・ロックナットを締めると微妙にクリアランスが変わるのでもう一度確認します。
   (初めての場合はこの作業で苦労しますが根気良く何回もチャレンジしてキッチリとクリアランスを出しましょう)

  ・クリアランスの調整が完了したら、再度クランクを反時計回りに2回転させてもう一度クリアランスを確認します。

  これで合っていたら作業完了です。


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