暇つぶし日記
思いつくままに記してみよう
 



 

8月に入って寒冷な気候が続く。 5月の末に手術を受け2週間ほど入院したアムステルダムの癌研AVLの個室は西向きで術後の体調もあり暑さに参った。 流石に看護婦になぜエアコンがないのかと毒づく一幕もあったけれどそれもモルヒネ絡みの妄言と受け流されたようだが今から考えるとあの2週間が猛暑だった。 それに引き換え最近の天気は寒いとまではいわないけれど涼しい北ヨーロッパの典型だ。 去年の夏アイルランドの海岸線を歩いた時になんと寒い夏が普通の土地だと印象深かったのだがこれではアイルランドと変わりがない。 日中22,3度辺りを行ったり来たりしていて半袖にはカーデガンは離せない。 日中の変化が激しく叩きつける雨が降ったかと思うと晴れている。 巻雲が空高く見えそれを仰ぎ見て家に入りしばらくしていると一面そとはまた曇りびしょびしょと空から冷たいものが降る。 だから毎日近所を散歩しようとしているのだがこの2,3日はそんな中で出る機会を逃し家に籠りがちになっている。

青空が広がり風がでて周りの木々が大きく揺れている。 雨は2,3時間は降りそうもないと見えたので表に出た。 見上げると前の緑地の白樺の大木の枝先が白く光って白い花か綿毛かはたまた雪を被ったかのようにみえるのでカメラに収めた。 うちの前の草地の中に点々と植えられたのが今からもう17,8年前だっただろうか。 まだ家の子どもたちが小学生だったときでだだっぴろい緑地だけがあり今の時期、夕食が終わってから陽の沈まない長い宵を10時ごろまでこども二人と三角ベースの野球(ソフトボール)をして遊んだ記憶がある。 当時オランダではソフトボールや野球などというものには関心などというものはなく相変わらずサッカーとフィールドホッケーが中心で小さい時から地元のホッケークラブに通っていた子供たちにはスティックとバットだけの違いであるからそんな棒にも慣れるのも早く夏の間はそんな場所で力一杯球を打っても困ることのなく3,4年はこの時期よく遊んだものだ。 他に近所の子供たちも余り居らず偶にサッカーボールを蹴り合う子供たちをみかけるぐらいだった。 けれどそのうち子供たちももう父親と遊ぶこともしなくなるとこの広い草地のあちこちに立ち木が植えられサッカーも野球も出来なくなり子供たちにはボールで遊べないところを偶に人が犬を散歩させるだけの場所になってしまった。 

そんな風に植えられた白樺がこの17,8年で良く伸びてこの通りの屋並み以上の高さまで育っている。 植わったときは片手で握れるほどの幹が今では一抱え以上まで太り高さも12,3m以上にも伸びている。 今の時期枝葉が茂り新しい葉の裏が羽毛でも生えたように白いので風邪が吹いてそよぐと光に映えて銀色の波が風が吹く間は白樺の木を縁取り見る者の眼を楽しませてくれる。 けれど地上には様々な色の花が咲き態々そんな見上げてまで眺めるようなことをしなくとも見るものはいくらでもある。 けれど毎日ぶらぶらと養生するだけの者にはまたこの時期が巡ってきたのかと風になびく銀色の縁を暫し眺めながら感慨に耽りつつステッキを手にゆっくりとした散歩を続ける。



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