暇つぶし日記
思いつくままに記してみよう
 



 

外で人の声がするとおもってバルコニーに出ると家人と隣人が屋根の上に上がった男と話をしていた。 ああ、屋根屋か、この間言っていた屋根の改修のために様子を見に来て見積もりをするのだと思い暫くそれを眺めていた。 

我が家は1958年築のオランダの普通のカマボコ長屋の一軒であり、だから通りに沿った並びの家々の造りはどこも同じで、ガレージがあるとそれを一件の建物を半分づつ分け合った形にしていて屋根の勾配はそれぞれの土地に流れるように降りている。 母屋のほうはどこも瓦葺きではあるけれどガレージや物置などは板の屋根に厚い樹脂のカーペットのようなシートを敷き、それにコールタールのようなもので防水しその上に細かな砂利を撒いたようなものが多い。 1970年代に前の所有者が母屋から庭に張り出して建て増したダイニングキッチンの屋根もそのようになっている。 だから雨漏り防止とシートの劣化を見越して10年に一度は張替えをしなければならない。 そこに屋根屋の仕事がある。 自分はここに越してきて25年、隣人はまだ10年にはなっていない。 我々が今の家を買う際にローンは別として古い家だからマメに改修をしなければガタが来るからいろいろと用意しておかなければならない資金が要ると言われていてその一つが10年に一度の屋根の改修だった。 瓦屋根の方は大風で痛まないかぎりはその必要がないと言われている。

我々がこの家を初めて見たときにガレージを覗けばまだそこにフォルクスワーゲンのバン、草色のウエストファーレンがあった。 60年代にバカンスにはバンに荷物を積んで出かけるのが流行だったようで我々が見たこのバンはもう時代遅れで使われてはおらず70年代からは普通車で牽引するキャラバンが主流だった。 自分たちはバカンスにはそういうことが億劫でステーションワゴンに必要資材と小さな子供二人を積み込んで気軽にあちこちと出かけていた。 それが前の持ち主の前時代的ウエストファーレン・バンを見て時代の移り変わりを感じたのだった。 自分の持ち家となって引っ越してくるとガレージにはオイルの沁みがセメントの床にあるだけで当然空になっていた。 実際去年まではうちの周辺は路上駐車が普通だった。 だからどのうちも路上に駐車する。 ガレージは実際必要ないのだ。 それに1ブロック10軒でこのようにガレージがあるのは家と隣だけでほかの家の車は全部路上駐車だ。 だから当時駐車するには 1)路上、2)舗道から15mほどあるカーポート、3)ガレージと3つの選択肢があった。 だから家も隣家もガレージのスペースを他の用途に使っている。 去年からこの通りは有料駐車区域となったから年間3500円ほど払うと各戸1台は路上駐車できるようになった。 

大学で教職を得てハーグの外れに6年ほど小さな借家で住んでいた。 その間に子供も二人生まれたので職場のある町に落ち着いて家庭を構えるべくライデンで家を探していた。 自分は至って横着で住まいに対して好みはない。 あるのだが言うとややこしくなるので面倒だから何でもいい、と言う。 家人は造形作家で当時は粘土を使って造形をしており窯と作業場が要るので家を探す条件はガレージのついた家だった。 結局探し続けて2年以上かかって今の家に落ち着いた。 だからガレージは即家人の作業場・アトリエとなり自分の入れない神聖なスペースとなる。 もともと家のメンテナンス、計画について定見をもたない自分は全て家人任せであり、それは税金・経理も同様であるから極楽トンビもいいところで何でも任せの家人にもし何かあった場合には泡を喰うことは必定だ。 時々、あれはどうなっているの、これこれ、フーン、といった具合であるが皆目見当がつかない。 だからこういう場合でも屋根屋との交渉は家人が勝手に進める。 今回は隣人の知人がこのような屋根をやり直したときに良心的で納得のいく料金でやってくれた屋根屋がいると聞いていたのでそれに頼もうかということになったようだ。 この屋根を直したのは10年前でそれが我々には初めての経験だった。 越してきた25年前はまだやり替えてすぐだったようでそれから10年以上たってから当時の隣人と一緒にやり替えた。

屋根の上の男はあちこちと歩き回り調べて回り20分ほどいた。 シートを張り替えるだけで基礎は痛んでないようだと言った。 近々見積書をもってくると言っていたけれどこれから秋の長雨から冬に入り落ち着いてそんな工事をやっていられない。 見積書には工期は来年の春、とでもなっているのではないかと予想している。

 



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