暇つぶし日記
思いつくままに記してみよう
 



 

 

抗癌剤服用が毎日の生活を規定する。 基本は毎日朝八時と夜八時に毒を飲む。 1日2回だから12時間間隔でなければならない。 毒は食事の後30分以内に服用し副作用を抑えるために予め食前30分にそのための薬を飲む。 だから先ず副作用制御剤、食餌、抗癌剤の順番で初めの3日を過ごした。 体が慣れれば副作用止めを1日止めて5日目、6日目は昼食時を含めて食前30分に別の緩やかな副作用制御剤を飲む。 もし吐き気などの副作用が強ければ初めに飲んだものでも新しい穏やかなものでも適宜服用してもいい、ただし連続5日以上はだめ、というようなことを言われている。 幸いなことに山ほど書かれた可能性としての副作用は現れず多めに処方されている副作用止めは飲んでいない。 それに出現率89%以上と書かれてある嘔吐感さえもないから少々期待外れ気味でもある。 7日目以降は朝夕だけの抗癌剤服用となる。 それまでに体が抗癌剤に慣れることを期待しているから必要がないのだろうか。 

2週目は朝晩2回の毒を飲むだけで3週目は服毒を止めて解毒の週となる。 自分の場合はこの3週間が過ぎれば検査をして異常がなければまたおなじプロセスが始まり点滴での再度抗癌剤注入のあとこれと同じルーティ―ンを繰り返すことになっている。

自分の抗癌剤は二種類で、3週でワンクールの治療の初日、通院で受ける点滴のオキサリプラチン(oxaliplatin)とあとは自宅で毎日朝夕服用する錠剤のカペシタビン(capacitabine)だがこれらが体の中で癌細胞を殺し駆除し無理やり押さえつける毒である。 毒を以て毒を制す、であるから主役の毒は駆除・制御のために暴れて荒治療となるのだが荒いというのは時には粗いということにもなりそこで条件の異なるさまざまな患者に影響する副作用という不都合が面倒となる。 荒治療のとばっちりをどのようにかわすかの便法が副作用止めだ。 幸いにも自分の場合は現在6日目で目立った副作用というようなものは出ていないがそれでも3日目ぐらいまでがすこし辛かった。 2日目、3日目の食事前に granisetron というのが処方されている。 これは脳内の serotonine 分泌機能を抑えそれにより嘔吐感を押さえると書かれている。 けれど抗癌剤の副作用を抑えるこの薬ではあるが副作用の可能性があるとも書かれている。 曰く、頭痛、便秘に頭がすっきりしない等、新鮮な外気を吸いに外にでること、食餌は小分けに小さく何回も摂ること禁酒、禁煙のこと、、、、。 

5日目、6日目は昼食時も含めて食事前30分に嘔吐感を防ぐために metoclopram が処方されている。 腸を活性化させそのことにより食物を迅速に胃から腸に移動させることで嘔吐感を緩和する機能をもつこと、また脳内の嘔吐中枢を刺激、ブロックして作用するけれどそれがシャックリとなって反応することもある、副作用としては倦怠感、疲労感を伴うことがあるなど。

3日目ぐらいまでが辛かったと書いた。 痛みはないけれど体の重さと倦怠感が体中を覆い午前と午後に2時間づつほどベッドに横になるほどだった。 だるくて垂直に体を保っているのが面倒でまさに薬漬け、ドラッグにどっぷり遣っているのだと思った。 悪い感じはしないのだが集中力もなにも湧かない。 ただベッドに潜りこみ横になっているだけで気持ちが良かった。 食事に関しては味覚が変わることもなく、逆に味覚が鋭くパンや肉汁などの味が際立ちハーブもはっきりと感じられた。 けれど量は普通の7割ぐらいしか腹に入らずすぐに満腹になった。

大学病院の薬局で処方された薬の紙袋を渡されたとき便秘に対処するため水に溶いて飲む粉末の薬がはいっておりその量の多さに驚いた。 3日目の夜念のため一袋水に溶かして飲んだが効き目はなかった。 元々便通がよく20を越してから便秘の経験はあまりなく何年かに一回3日ほど滞ることがあるけれどそれでも問題はなかったけれどここにきて4日以上滞っていた。 食餌量は少ないので腹が張るということもなく特に不都合と言うこともないのだが副作用に便秘傾向のことが書かれているので念のために服用したというのだが結局二日で3袋使って5日目にやっと便通があった。 5日分の便としては驚くほど少なかった。 医者に求められれば見せようと念のために写真を撮ったがここに載せるつもりはない。 この粉末ジュースのような macrogol は味に癖もなく飲みやすいけれど効果があるまで1日から2日かかる場合があるとも記されている。

自分の生活は抗癌剤服用を巡って時間が規定されていてそれに従う毎日の行動は今までなかったような規則正しさだ。 丁度7時前に起きて錠剤服用、時間通り食事、その後抗癌剤服用と続く。 体が毒に慣れるにつれて倦怠感や意識の曇りも消え今迄その気も湧かなかった読書やテレビ番組などに集中する気力も少し戻ってきたようだ。 これで気力、体力が今の状態、抗癌治療半ばでこれだけ戻ったとなると毒の許容量がまだあると見て次回から毒の量を増やすことも考えられるかもしれない。 どちらにしても体が許す限り毒を最大限注入するというのが考え方の元になっていてどちらにしてもそれを支える病人はマゾヒスティックな態度を強要されることになるようだ。 

 



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