ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

ポッペアの戴冠 バロック音楽の自由さ

2017-09-02 22:20:41 | 演奏会レビュー
今日は午前中は合唱指導、
夕方は川口リリア音楽ホールに

ポッペアの戴冠を聴きに。





出演している和田ひできくん、末吉朋子さんから
ご案内頂いたのですが、アントネッロも前回の
公演で衝撃をうけて観に行きたいと思っておりました。


幸いに予定されていた
オペラの稽古がなくなったので
2日前に行けることになり。。❣️





ポッペアの戴冠、

昔バロック音楽研究会で公開レッスン形式で勉強した事があります。

だから

オッターヴィアのさようならローマのアリアも
小姓ヴァレットのアリアも
ポッペアとネローネの最後の二重唱は演奏会でも歌った事があるけれど

他にも勉強したけれど
一本通して観てみると
生き生き度が全く違う!



それはバロック音楽をよく勉強なさっている歌手か集まったからということもあるけれど、濱田芳通さん率いるアントネッロの音楽が躍動感あふれているから。


歌が歌手の技量により
装飾をつけるように
管弦楽、器楽ソロも装飾をつけて
音楽が生き生きと流れている。


軽快な舞曲のリズムを打ち鳴らすタンバリン
ゆっくりなテンポの部分でも
細かい音符が風が流れるように
退屈を埋めていく。


その音楽の上に
歌手たちの声が心地よくのってホールに響き渡る。
力みなく息が自由に流れるように声が身体から放たれる。




ネローネの弥勒忠史さん。
音域は高く、伸びやかでもしっかり男らしい声でした。やっぱりソプラノとカウンターテナーは全く違う! 凛とした強さと、酔っ払って歌う時の外し方。バロックオペラの方がキャラクターの作り方が演出によっていかようにも自由。それは装飾を自由につけるのと同じくらい、形式があるようでとても自由なのだとしみじみ思いました。



同じくカウンターテナーのアルナルタ役上杉清仁さん。見た目か外国人女性でいそうです!声もキャラクターも素晴らしく、存在感抜群!



話の筋は今の世の中、不倫略奪がトントン拍子に、心の痛みもなく成功してしまうネローネとポッペアに共感は出来ないけれど、代わりに2人を取り巻く不幸になるオッターヴィア、オットーネの苦悩、自害するセネカ、ドゥルジッラの一途さ、道化の小姓ヴァレット、乳母アルナルタ、アモールの身勝手な明るさ、兵士に至るまでキャラクターの濃さと歌唱の素晴らしさに飽きることなく過ぎていきました。



ちなみにリリア音楽ホールは縦長に700席程度。
舞台の真ん中にアントネッロが陣取り、
舞台セットもない中で演技をしていましたが
照明が素晴らしく場面を浮き彫りにしていました。

ちなみに照明はセヴィリアの理髪師の結婚でもお世話になった稲葉直人さんでした。やっぱり!



オペラの中で低声で舞台を引き締めていた和田ひできさん、一途な女の喜びと苦悩を素晴らしいコロラトゥーラで表現していた末吉朋子さん、お疲れ様でした❣️


*****

自分自身がバロックオペラを歌う機会はあまりありませんが、こんな素敵な演奏を聴いたので11/22は頑張らないと!

オルフェオとエウリディーチェ
もバロックオペラです。
私はエウリディーチェ役でアリアと重唱です。












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