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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●次元俳句033・端(空間)02・岸田稚魚

2011-03-06 03:17:41 | 次元俳句

●次元俳句033・(空間)02・岸田稚魚

○「北の岬囀のひつかかり」(岸田稚魚01)

○季語(囀・春)

【鑑賞】:北の、最果ての岬に鳥の囀りが引っ掛かっています。鳥の声を物質化して詠み込んでいます。「→会へば兄弟ひぐらしの声林立す」(→草田男)、「→月光にぶつかつて行く山路かな」(水巴)、「→ますぐなる音の木の実の前に落つ」(素逝)「→ぶつかる黒を押し分け押し来るあらゆる黒」(葦男)などと同様の「抽象の具象化」という俳句の方法です。

 

岸田稚魚(きしだちぎょ)(1918~1988)

○好きな一句「満開の風の辛夷やいつもはるか」02

○季語(辛夷・春)

【Profile】:東京出身。滝野川に洋品店を経営。父は→増田龍雨系の加納野梅主宰の「野梅」同人。巣鴨商業卒業後、結核発病。茅ヶ崎南湖園入院中俳句を覚える。1943年「」に参加。→石田波郷門となる。戦後「鶴」休刊中「寒雷」同人。1955年「鶴」風切賞、57年角川俳句賞。1962年に「筍流し」によって俳人協会賞。「琅かん」創刊主宰。

岸田稚魚掲載句
03青空のまだ残りをる切子かな(切子・初秋)〈色彩486・青40〉2020/7/5

04鬼灯市夕風のたつところかな(鬼灯市・晩夏)〈方法628・形容名詞効果2-場所の「ところ」〉2023/7/10

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