ブログがお休み中の出来事でしたが、 農水大臣がおでこやほっぺたに絆創膏を貼って出てきたため記者団から「どうしたんですか?」と尋ねられることがありましたね。 質問者はもちろん絆創膏の原因に興味があったわけではなく、事務所の件でその応答ぶりにマークがともっていた大臣の受け答えを確かめたかった、 さらに言えば、 もし過ちを繰り返すなら、その人を大臣に任命した人の責任をあらわにしたかった…のだと私には思えました。
質問者の向こうには選挙民が見ているというのに、 大臣はお粗末なお答えぶりで、質問する記者の意図さえも理解できていないかのようでした。
この様子をテレビ報道で見ながら私はずっと昔の故ケネディ米大統領の記者会見を思い出していました。 この会見はフィルムに残っていて何度も見たので覚えているのです。
「おはよう」と出てきた大統領の指に真新しい小さな包帯が。 記者団から「どうしたんですか?」という質問が出ました。
「おばかに聞こえるかもしれませんが (Stupid it may sound) パンを切っていてそのナイフで指まで切っちゃったんですよ。」どっと沸く場内、難しい政治の話に入る前に交わされたこの会話で大統領と記者団との間にほのぼのと和やかな空気が流れていました。 飾らない大統領のユーモアのある受け答えは記者団の敬愛をも引き出していたように思います。 エピソードとしてフィルムが残されているくらいに。
日本ではそれほど言われないようですが、 欧米特にイギリスではSense of Humour というのはその人の知性を判断する重要な基準になっている気がします。 「Sense of Humour がある」といわれること以上のほめ言葉は見つからないと思えるほどです。
気まずい空気を和ませ、 硬い空気をほぐす彼らのユーモアのセンスに日常生活でも何度も感心させられました。 とっさのときにふっと放たれる優れたユーモアを持つ言葉やそのときの態度は、その人の知性、 人柄そして相手を思いやるやさしをしのばせます。
われらが農水大臣は残念ながら。
もうすぐ選挙ですね。