切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

岩波文庫って立派! 『文楽の研究』(三宅周太郎・著) 文庫化!

2005-08-22 13:00:17 | 超読書日記
ここのところの岩波文庫は凄い。三木竹ニの『観劇偶評』、杉山其日庵の『浄瑠璃素人講釈』(上)(下)に続いて、三宅周太郎の『文楽の研究』まで文庫化とは!

とかく、左翼系といわれる岩波だけど、日本の伝統芸能・関連書籍の文庫化にはまったく頭が下がる。一体、こういう企画がどの程度採算を保ってるのか興味があるのだけど、どうなんですかね?(やっぱり、採算割れってもんかな?)

商売で右寄り出版物を出している出版社よりよっぽど伝統文化に貢献してると思いませんか、右寄り言論人の皆さん!

おまけに、わたしが買い逃していた、小出楢重の挿絵入りの谷崎潤一郎の『蓼喰う虫』も重版再開決定!いいとこ突いてくるなあ〜。倦怠期の夫婦を描いたとされる谷崎の『蓼喰う虫』だけど、この小説のもうひとつのテーマはじつは文楽。戦前の文楽の舞台の様子なんかが描かれているし、谷崎の文楽観が随所に散りばめられている。また小出楢重の挿絵は、永井荷風『墨東綺譚』の木村荘八の挿絵と双璧といわれてきたものでもある。

9月は東京の国立小劇場で文楽公演もあるし(もちろん、わたしも行きます!)、タイミングのいい出版。岩波系の雑誌を批判するひとって結構いるけど、こういう文化史的な貢献は評価をしてあげるべきだって、わたしはいいたいですね。

PS:この際だから、岡鬼太郎武智鉄二の劇評なんかも文庫化してくれないかな?

岩波書店公式HP



文楽の研究

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谷崎潤一郎
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