ウディ・アレンを追ったドキュメンタリー映画なんだけど、劇場公開版より110分も長い完全版。必ずしもウディ・アレンのファンではないわたしでも、十分楽しめました。全長3時間超!前篇後篇に分かれていますが、長さは感じません!おすすめ!
1969年の監督デビュー以来、年1本ペースで映画を撮り続け、いまや巨匠といえるウディ・アレン。彼の生い立ちに始まり、ギャグライター、コメディアン、俳優、映画監督なって以後と、その足跡をたどる一方、なぜ黒縁メガネをかけるようになったかとか、愛用のタイプライターや黄色いレポート用紙に書かれたアイデアメモの山に、ファンの間ではおなじみ毎週月曜日のクラリネット演奏ライブの様子などなど、情報量満載のドキュメンタリー映画です。(個人的には、伝説の撮影監督ゴードン・ウィルスのインタビューがよかった!)
わたしが特に面白かったのは、やっぱり、彼の歴代の交際相手たちにまつわるくだり。大スキャンダルになった内縁の妻(?)ミア・ファローの養女との関係(のちに結婚)も、避けずに語られてたのが凄かったですね。普通なら、このスキャンダルで終わってたかもしれない監督生命が、その後も続いて行った秘訣は、このあっけらかんとした態度にあるのかもしれない。もっとも、初めから不幸を笑い飛ばす芸風の人でしたし・・・。
で、歴代出演女優や元妻らの証言を聞くにつけ思ったのは、「やっぱり、この人もてるんだろうな」ということ。小男のモテ男といえば、古くは火野正平、今なら、ハマケン(浜野謙太)と濱田岳を思い出しますけど、さらに一歩上なんでしょうねぇ~、きっと。第一、初婚も10代ですから、映画のなかのモテないキャラに騙されちゃあいけないと思います。
で、グラミー賞を取った『アニーホール』(1977)あたりが全盛期かと思いきや、70も半ばを過ぎて、『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)が自身の興行成績新記録になるなんて、継続は力なりというか、もはやある意味「人生の達人」というか・・・。
あと、わたしがこの人の作品を全面的に好きではないにもかかわらず、嫌いでもないのは、この人自身が熱烈なシネフィルで、そのことが映画によく現れているあたり、好感が持てるから。ベルイマン、フェリーニなどヨーロッパ映画へのリスペクトに加えて、アメリカ映画への深い愛情・・・。
なので、個人的には、監督はしてないけどボギーに捧げた脚本でおなじみ『ボギー俺も男だ』と、映画ファンにとってのメルヘン、最後のアステア&ロジャースのスクリーンでの姿が感動的な『カイロの紫のバラ』が好きです。あと、『マッチポイント』のスカーレット・ヨハンソンのエロさもよい!
というようなわけで、このドキュメンタリーを観て、しばらく家でウディ・アレン特集にふけるのもよいんじゃないでしょうか。本数たくさんありますし、たわいのない映画も多いうえに、一本の映画の長さが短い!たいてい90分くらいんだから、疲れなくてよいです。なお、分厚いインタビュー本も興味深い!
ということで、おすすめ!
1969年の監督デビュー以来、年1本ペースで映画を撮り続け、いまや巨匠といえるウディ・アレン。彼の生い立ちに始まり、ギャグライター、コメディアン、俳優、映画監督なって以後と、その足跡をたどる一方、なぜ黒縁メガネをかけるようになったかとか、愛用のタイプライターや黄色いレポート用紙に書かれたアイデアメモの山に、ファンの間ではおなじみ毎週月曜日のクラリネット演奏ライブの様子などなど、情報量満載のドキュメンタリー映画です。(個人的には、伝説の撮影監督ゴードン・ウィルスのインタビューがよかった!)
わたしが特に面白かったのは、やっぱり、彼の歴代の交際相手たちにまつわるくだり。大スキャンダルになった内縁の妻(?)ミア・ファローの養女との関係(のちに結婚)も、避けずに語られてたのが凄かったですね。普通なら、このスキャンダルで終わってたかもしれない監督生命が、その後も続いて行った秘訣は、このあっけらかんとした態度にあるのかもしれない。もっとも、初めから不幸を笑い飛ばす芸風の人でしたし・・・。
で、歴代出演女優や元妻らの証言を聞くにつけ思ったのは、「やっぱり、この人もてるんだろうな」ということ。小男のモテ男といえば、古くは火野正平、今なら、ハマケン(浜野謙太)と濱田岳を思い出しますけど、さらに一歩上なんでしょうねぇ~、きっと。第一、初婚も10代ですから、映画のなかのモテないキャラに騙されちゃあいけないと思います。
で、グラミー賞を取った『アニーホール』(1977)あたりが全盛期かと思いきや、70も半ばを過ぎて、『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)が自身の興行成績新記録になるなんて、継続は力なりというか、もはやある意味「人生の達人」というか・・・。
あと、わたしがこの人の作品を全面的に好きではないにもかかわらず、嫌いでもないのは、この人自身が熱烈なシネフィルで、そのことが映画によく現れているあたり、好感が持てるから。ベルイマン、フェリーニなどヨーロッパ映画へのリスペクトに加えて、アメリカ映画への深い愛情・・・。
なので、個人的には、監督はしてないけどボギーに捧げた脚本でおなじみ『ボギー俺も男だ』と、映画ファンにとってのメルヘン、最後のアステア&ロジャースのスクリーンでの姿が感動的な『カイロの紫のバラ』が好きです。あと、『マッチポイント』のスカーレット・ヨハンソンのエロさもよい!
というようなわけで、このドキュメンタリーを観て、しばらく家でウディ・アレン特集にふけるのもよいんじゃないでしょうか。本数たくさんありますし、たわいのない映画も多いうえに、一本の映画の長さが短い!たいてい90分くらいんだから、疲れなくてよいです。なお、分厚いインタビュー本も興味深い!
ということで、おすすめ!
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ウディ・アレンの映画術 | |
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ウディ・アレン自身の映画より面白かった…というのが正直なところです。そんな、ファンでも何でもない人間ですが、彼の佇まいや周囲の人間(女性!)には興味津々です。で、恥ずかしながら未見だった「アニー・ホール」を観ました。
やっぱり、ファンになる~というには遠く~でもでもダイアン・キートンのチャーミングなことと言ったら…
エビのシーンやらクリケットのシーンやら下着姿の何ともリアリティーのあるエロチックさやら…当たり前のシーンばかりで情けないですが。
彼がインタビューで「女性の目線で撮るようにしたら、そちらの方が面白くなった」と言っていたように「女」を愛でることの面白さが彼の映画を観る面白さ…大人のアイドル映画ってところかなと。
個人的には「マンハッタン」が一番好きかな。これもありきたりで…その程度の距離感の人間の雑感でした。
コメントありがとうございます。
ご覧になりましたか!わたしもいろいろ見直していて、改めて、ダイアン・キートン、良いなと思いました。
あと、くだらないことですが、わたしがこのドキュメンタリーで気になったのはウディ・アレンのファッション。さりげなくおしゃれだなと。ニューヨーカーの男のファッションって、わたしの中のではウディ・アレンがひとつのモデルになっちゃってますね。
なお、わたしの最近のお気に入り作品は、「マンハッタン」もよいけど、「ブロードウェイのダニーローズ」です。ゴードン・ウィルスのもの凄いモノクロ映像に、ミア・ファーローのサングラス姿が、ちょっと大久保佳代子みたいでよい!あと、「泥棒野郎」も改めてみると、アメリカンニューシネマのパロディでよいんですよね。
ちなみに、「ウディ・アレンの映画術」と「ウディ・オン・アレン 全自作を語る」って本もよいですよ、読み応えがあって!