切られお富!

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わたしが選ぶ2016年歌舞伎ベストアクト

2017-01-03 22:34:02 | かぶき讃(トピックス)
毎年1月3日の恒例になってきました!来年も続けられるかな~。というわけで、独断と偏見で選ぶベストアクトです!

●2016年の記憶に残る舞台

1月 石切梶原(吉右衛門)茨木(玉三郎)(以上、歌舞伎座)、源氏店(米吉)(浅草公会堂)、小狐礼三(菊之助)(国立劇場)
2月 籠釣瓶(吉右衛門、菊之助)(以上、歌舞伎座)
3月 金閣寺(雀右衛門)(歌舞伎座)
4月 不知火検校(幸四郎)、毛谷村(仁左衛門)(以上、歌舞伎座)
5月 寺子屋、三人吉三(海老蔵、菊之助、松緑)(以上、歌舞伎座)
6月 千本櫻すし屋(幸四郎)(歌舞伎座)
   コクーン歌舞伎 四谷怪談(勘九郎、七之助)
7月 荒川の佐吉(猿之助、中車)柳澤騒動(海老蔵)(以上、歌舞伎座)
   魚屋宗五郎(橋之助、梅枝)(国立劇場)
   切られ与三郎(仁左衛門、雀右衛門)、夕霧名残の正月(藤十郎)(以上、大阪松竹座)
8月 権三と助十、廓噺山名屋浦里(七之助)(以上、歌舞伎座)
9月 吉野川 (玉三郎、吉右衛門)一條大蔵譚(吉右衛門)(以上、歌舞伎座)
10月 熊谷陣屋(芝翫)(以上、歌舞伎座)
   忠臣蔵四段目(梅玉)(国立劇場)
11月 連獅子(芝翫親子)(歌舞伎座)
   忠臣蔵七段目(吉右衛門、芝雀、又五郎)(国立劇場)
12月 五人道成寺(玉三郎、七之助)二人椀久(玉三郎、勘九郎)あらしのよるに(中車)(以上、歌舞伎座)
   忠臣蔵十段目(歌六) (国立劇場)

ということで、

●わたしの選ぶベストアクト2016

①コクーン歌舞伎 四谷怪談(勘九郎、七之助)
②熊谷陣屋(芝翫)
③籠釣瓶(吉右衛門、菊之助)
③吉野川 (玉三郎、吉右衛門)
⑤千本櫻すし屋(幸四郎)
次点:五人道成寺(玉三郎、七之助)忠臣蔵四段目(梅玉)金閣寺(雀右衛門)忠臣蔵十段目(歌六)切られ与三郎(仁左衛門、雀右衛門)夕霧名残の正月(藤十郎)

コクーン歌舞伎や勘三郎関連に辛いわたしなんですが、今回のコクーンの四谷怪談は、ブレヒト的な演出部分といい、古典的なところといい、素晴らしい舞台だと思いました。ただ、古典芸能ファンには賛否両論なんでしょうけどね。で、古典といえば、見慣れている熊谷陣屋が型が違うだけでこんなに新鮮かという、新芝翫の舞台がよかったです。盛綱陣屋はもうひとつでしたけど、熊谷の完成度はこれからの円熟も含め楽しみ。吉右衛門の籠釣瓶は菊之助の八ツ橋を迎えて、また新しい段階に入った感じ。吉・玉の吉野川は前回の舞台より数段スケールアップして、まさに歌舞伎の大舞台という感じがしました。幸四郎のすし屋は久々に目の覚めるような舞台。近年老け込んだ感のある幸四郎だけど、このときの権太みたいな若々しい舞台を期待したいですね。

次点は、国立の忠臣蔵から四段目と十段目。特に今回は梅玉さんのための忠臣蔵だった気がしましたね。特に12月の最後なんか。また、歌六の天川屋なんかは澤瀉屋の荒事風の舞台とは違う味がありました。4月の雀右衛門襲名の金閣寺、12月の玉三郎&若手の五人道成寺の華やかさは歌舞伎ならでは。大阪で観た雀右衛門襲名の舞台は、仁左衛門&藤十郎の襲名を盛り上げようという気概に感服。

●2016年MVP

①中村七之助
②中村芝翫
③中村梅玉

例年、玉三郎、吉右衛門、仁左衛門ばっかりなんで、今回はいつもと違う感じにしてみました。2016年のよい舞台、よい口上、ひとり気を吐いた舞台にはいつも七之助がいたという気がしました。納涼歌舞伎の新作も七之助のための舞台だった気がしたし、芝翫襲名の口上なんか、七之助が一番でした。コクーンもよかったし。ということで、わたしが中村屋を選ぶ日が来るなんてね~。

新芝翫は、なんだかんだで頑張っていますよね。祇園の芸妓との騒動だってご愛嬌ですよ。人気芸妓との話なんて、このひとも色気が出てきたんだなと感心したくらいのもんでした。芸も含めて、三津五郎の分まで頑張ってほしいなと思う次第。

梅玉さんは昔から好きなんだけど、忠臣蔵の判官と大星をみていたら、吉右衛門とはまた違った意味で融通無碍の境地に来つつある人かなと思いました。特別なことはしてないんだけど、何とも言えない雰囲気があるというか…。

というわけで、期せずして、成駒屋系統の顔ぶれになっちゃいましたね。

●敢闘賞
市川中車

12月の「あらしのよるに」なんかもよかったんですが、もはやこの人は歌舞伎役者としてもひとつのポジションを作ってしまったなと。46歳から始めてここまでという適応力。加えて、テレビの仕事もよいですもんね。中年の星という感じがします。その努力に尊敬!

                          ★ ★ ★

ということで、実をいうと、2016年の観劇生活はやや集中力を欠く日が多くて、特に上演時間の長かった国立劇場の公演は正直くたびれました。今年はもうちょっと気を入れて舞台を観てないと、役者さんたちに失礼だなと。あと、以前にも増して、伝統芸能の観客層に外国人が増えたという気がした年でもあります。この傾向は続くんでしょうね~。

しかし、歌舞伎役者は成長していくのに、我が身を振り返ると…。世間はすぐに世襲を批判しますが、あの人たちは並々ならぬ努力をしているんですよね。しかも休みなく働いてますし。

ま、2017年は同じこと書かないようにしようっと。

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毎年1月3日の恒例にしたいんですが、続くかな~。というわけで、独断と偏見で選ぶベストアクトです!●2015年の記憶に残る舞台1月 番町皿屋敷(吉右衛門)女暫(玉三郎)黒塚(......
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