おにかさごとその仲間たち

ヴィニ・ラコントでお出ししているお料理やワインのご紹介&スタッフのひとりごと

没底籃児盛白月 無心椀子貯清風

2017-01-15 15:16:31 | yukakoのひとりごと
Facebookの友だちの投稿で素敵な言葉を見つけました。

没底籃児盛白月 無心椀子貯清風

没底(もってい)の籃児(らんじ)に白月(びゃくげつ)を盛り、無心(むしん)の椀子(わんす)に清風(せいふう)を貯わう

お月様を盛ることができたのは、底が抜けた籠でした。爽快な風を留めることができたのは、穴があいたお椀でした。

禅の言葉だそうです。
ざっくり言うと「常識にとらわれなくていい」という意味なのだとか。
その友だちは書道をしていて、大きな紙に力強い筆さばきでその言葉を書いていました。

なんていう意味だろう?と調べてみて、上記のような訳が出てきて、私は「思いも描けないところから道は拓ける」というふうに勝手に解釈して、力まずに進んでいきたいと思いました。

先日観てきた映画とこの禅の言葉が私の中で重なり合っています。
それは、「この世界の片隅に」
じわじわと沁みる映画で、見終えてから何日も経つのに、余韻がまだ残っています。

第二次大戦前の広島と呉。
すずさんという、おっとりしていて絵を描くのが大好き女性が主人公です。
ふつうに、おおらかに、丁寧に、つつましく、そして笑顔で生きたいなーと思わせてくれる映画でした。

きっと、すずさんの生き方が先の禅の言葉のように感じられたのかな。
年頭に出会った言葉と映画にヒントをもらったように思っています。


料理教室の模様

2016-09-28 19:39:21 | yukakoのひとりごと
9月25日(日)に開かれた「イタリア料理教室&ランチパーティー」では、初の料理講師を楽しんできたようです。



日本海ガスショールームPregoにて、独身男女32名が参加してくださいました。
ありがとうございました。



カップルが4組も誕生したのだとか!
恋のキューピッドとしても大活躍なシェフでした♡

研修旅行 in Italy (1)

2016-06-24 18:50:21 | yukakoのひとりごと
ソムリエのyukakoです。
2016年5月24日~5月31日に渡って、イタリアへ研修旅行に行って参りました。
今回の旅は富山イタリア料理研究会の企画によるもの。
富山市にあるイタリアンのシェフ、酒屋さん、料理研究家、ソムリエというメンバー8名の中に加えていただきました。
記録と報告を兼ねて、こちらのblogに旅の写真とメモを載せていこうと思います。

ご存知のようにイタリアは長靴のような形をした国。
つま先の前にシチリア、その北にサルデーニャ、という2つの大きな島もあります。
24~27日までは北イタリアに位置するピエモンテ州に、27~31日までは地中海に浮かぶサルデーニャ州を訪ねました。



5月24日
羽田空港~フランクフルト空港経由~マルペンサ空港(ミラノ)へ


バスに乗ってピエモンテへ移動。
高速道路から見える景色は遠くにアルプスの山々、近くには田んぼ!
ロンバルディアやピエモンテの穀倉地帯ではお米が栽培されています。
しかも聞くところによると品種は日本と同じジャポニカ米。
水田から立山連峰を望む富山の景色とどことなく似ているような。


目指すはコスティリョーレ・ダスティにあるICIF(Italian Culinary Institute for Foreigners=外国人のためのイタリア料理学校)です。
こちらは名前の通り、海外からイタリア料理を学びにやってくる若者のための学校。
本来ならばすでにプロである私たちが授業を受けることは難しいのですが、今回は特別に3日間の集中講義を組んでくださりました。
料理とワインのアッビナメント(おいしい組み合わせ)について学びます。
宿泊は学校から徒歩10分ほどの距離にある寮。


簡素な造りですが、一部屋の間取りが広く、ベッドルームが二つありました。
掃除やベッドメイキングも毎日してくれて快適です。
さて、到着そうそう荷物を置いてさっそく登校。


地下のカンティーナ(ワイン貯蔵庫)がテイスティング・ルームになっています。
3日間の集中講義の教室です。


壁にはワインがずらり。
カンティーナということもあり、気温が低く湿度が高め。
座って授業を聴いていると体が芯まで冷えます。
5月ということもあり、さほど防寒具を持っていかなかったため、最終日には体調が悪くなってしまいました。


1日目の授業の様子。
エツィオ・クラヴェーロ先生がイタリア20州のワインを紹介してくれました。


プロジェクターを使いながら20州のワインとブドウ品種について駆け足で説明があります。
資料はなんとインターネット。
PCで検索して出てきた画像を流します。
なんて便利な世の中なのでしょう!


例えば、ロンバルディアにあるヴァルテッリーナの畑。
急な斜面にブドウが栽培されています。
南北に長いイタリアは気候も土地も様々。
DOC、DOCGというワイン法に照らし合わせながら、それぞれの土地でブドウが育てられている様子を見ていきました。


放課後は街へ繰り出します。
コスティリョーレ・ダスティは人口が6,000人ほどの小さな街。
ワインの銘醸地として有名なアスティとアルバの間に位置します。
自転車のレース「ジロ・デ・イタリア」のコースになっているそうで、街には旗がはためいていました。


まずはバルでアペリティーヴォ!
青リンゴのような酸とフルーティさのあるフレッシュな味わいのプロセッコでスタート。


続いてICIFの学校のすぐ傍にあるカフェ・ローマというレストランへ。
入ってすぐはバルになっていて、奥に食堂があるという造りのお店。
毎朝こちらのバルでエスプレッソを飲んでいる方もいました。


ピエモンテの名物の一つ、ヴィテッロ・トンナート。
ボイルして薄くスライスした仔牛肉にツナのペーストが添えてある前菜。


さらにピエモンテ料理の定番、アニョロッティ・デル・プリン。
ひき肉などを詰めて手打ちのパスタにお肉の出汁のソースだったかと。


チーズを注文したら塊でどーんと出てきました。
勝手に切ってお好きなだけどうぞ、というチーズ好きにはたまらない登場の仕方。
イタリア1日目の夜はピエモンテの郷土料理とピエモンテのワインを堪能しました。


北陸支部設立記念イベント

2016-06-19 18:31:14 | yukakoのひとりごと
先日、金沢で日本ソムリエ協会の大きなイベントがありました。



今年度より前任の岡昌治会長に代わり、会長には田崎真也さんが就任。
そして、これまで富山は関西支部に所属していましたが、石川・福井とともに北陸支部が立ち上がりました。

北陸支部の設立を多くの方に知っていただくため、6月13日に金沢で記念イベントが開催されました。
大試飲会、セミナー、ソムリエ・ドヌール、ブラインド・テイスティング・コンテスト、そして懇親会パーティーと盛りだくさんな一日。



新しくソムリエ・ドヌールに就任された方は協会のサイトからご覧いただけます。
富山からは、富山商工会議所会頭、北陸銀行特別顧問でいらっしゃる髙木繁雄様と、執筆家、パーソナリティーでいらっしゃる沢樹舞様が選ばれました。
https://www.sommelier.jp/topics/view/sommelierd%E2%80%99honneur_20160613

いずれも予想以上に多くの方にご参加いただき、大盛況となりました。
ご来場いただきました皆様、ご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。



北陸支部ができたことにより、ソムリエ協会がより身近になることと思います。
セミナーやイベントも頻繁に開催されますので、ご興味のある方は協会サイトよりイベントをご確認の上、ぜひお申し込みくださいね!


Takt×L'evo

2016-04-24 20:07:34 | yukakoのひとりごと
1ヶ月ほどずっと頭を悩ませていたイベントが先日ようやく終わりました。
雑誌Taktの企画で、L'evoの谷口シェフのお料理にノン・アルコール・ドリンクを合わせるランチ会です。

Taktさんから「ノン・アルコール・ドリンクをチョイスしてほしい」という依頼をいただいたとき、なぜ私?と思いながらも、今まで経験したことのないことにチャレンジするのも視野が広がって勉強になるだろうと考えてお引き受けしたのですが、産みの苦しみを味わうことになろうとは。

一皿一皿に富山の自然が表現されていて、素晴らしくクリエイティブな谷口シェフのお料理に、よりによってノン・アルコール・ドリンクを合わせるなんて、一体何を持ってきたらいいんだろう?谷口シェフのお料理を台無しにしたらどうしよう?と。
出来合いのジュースやお茶を提供するのは面白くないし。
無い知恵を絞り出して、谷口シェフにも相談しながら何とか5種類の飲み物をご用意しました。

1.ロゼ色スパークリング
2.果実と海のミネラル
3.森の香りと果実
4.土のパワーと星のスパイス
5.和風ピニャコラーダ

あえて材料名を伏せて抽象的なタイトルをメニューに記載。
お客様にも「?」をいっぱい持ちながら、五感をフルに使って料理と飲みを満喫してほしいと思ったから。
結果として大変だったけど面白かった!
いつも独創的な世界を生み出す谷口シェフの仕事を間近で拝見することができて刺激になったし、ソムリエは料理に合うワインを選ぶだけだけれど、シェフはいつも産みの苦しみを味わっていることに今さらながら気づく。
そして、自然は災害ももたらすし人間にとって脅威である一方で、たくさんの恵みや喜びも与えてくれることにも。


この日は朝から大荒れのお天気でしたが、スタート前には青空が広がりました。


桜色のしけ絹で作られたメニュー


ロゼ色スパークリング


アミューズ・ブーシュ①


アミューズ・ブーシュ②


アミューズ・ブーシュ③


アミューズ・ブーシュ④


アミューズ・ブーシュ⑤


アミューズブーシュ⑥


果実と海のミネラル


白海老/コシアブラ


サクラマス/蕪/発酵エキス


森の香りと果実


蛍烏賊/菜花/マスタード


貝/豆/灰付き若布


土のパワーと星のスパイス


ノドグロ/白アスパラ/蕗の薹


南砺牛


和風ピニャコラーダ


小矢部トマト/春苺/飛騨モッツアレラ


山椒/味噌


キャラメル/フィナンシェ/ギモーヴ・ア・ラ・クレーム


今回は生産者の方々もゲストとして参加してくれました。
陶芸家の釋永岳さん(右から3番目)、SAYS FARMの栽培・醸造責任者の田向俊さん(右から2番目)、土遊野で有畜複合循環型農業を実践されている河上めぐみさん(一番左)、雑誌Taktの腰本延由さん(一番右)、そしてL'evoのオーナー・シェフ谷口英司(左から3番目)の皆さんと終了後に記念撮影。

このような機会を与えてくださったことに感謝します。
ありがとうございました。