至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

レスプリ ミタニ。

2007年07月17日 | ワイン。
一回2~3千円の居酒屋や焼鳥屋なら、気に入れば足繁く通うこともできる。

しかし、単価のもう少しかかるレストランは、私の薄給ではそうもいかない。

その上、世の中にはまだ行ったことのない魅惑のレストランがまだゴマンとあるわけで、よほど気に入った店でないと再訪の機会はなかなか廻ってこない。


そんな「よほど気に入った店」の一つがココ。

L'esprit MITANI
レスプリミタニ。

前回が初めての訪問で、且つとても印象深くて、かねがねまた行きたいと思っていた店。



まずは食前酒にグラスシャンパンでも、と思ったのだけど、全体の予定酒量を考慮してクレマンのボトルをオーダー。

Vouvray Petillant Naturel 2004(Cuvee L.F.)
Maison Thierry Puzelat
ヴーヴレイ・ペティアン・ナチュレル2004
ティエリー・ピュズラ


このペティアン、時代をときめくティエリー・ピュズラの名が冠されているものの、もとはドメーヌ・ルメール・フルニエのニコラ・ルナールが栽培し仕込んだもの。
しかしルメール・フルニエは悶着があったのか、2003ヴィンテージのリリースを最後にドメーヌを廃業。

蔵で仕込まれ中だったブドウをニコラは親友ティエリーに託してドメーヌを去る。

そんなわけでルメール・フルニエ2004ヴーヴレイ・ペティアンはピュズラ名義で市場に出ているという話。


なんか前置きが長くなってしまったけどワインの話。

色は普通のシャルドネシャンパンよりかなり濃い。

香りは青梅にイースト香が顔を出す。
口に含むと香りそのままの梅風の酸味がシュナン・ブランの甘さにくるまれて押し寄せる。
苦みはあまり感じない。


ただ、少し余韻が短く、ペティアンということもあって酸の刺激を感じやすく、やや単調な印象を受けた。

と、ココまではシャンパン用フルートグラスで飲んでいたときの話。

コースも中盤に差し掛かり、ワイン温度がややあがってきたところで、容量の大きめな白ワイングラスに移行。


グラスの偉大さを改めて知りました。

香りは青梅から少し色付いた梅に変化し、加えて桃、アールグレイ、蜂蜜のニュアンス。

甘みも増し、ふくよかな印象。
ワインの温度上昇もさることながら、
グラスによる印象の変化に改めて脱帽。

フルニエとピュズラの合作に、改めてワインの深さを
教えてもらったペティアンでした。


フェリチェ。

2007年07月09日 | 喰。
区役所に野暮用で行った帰りのこと。

ちょうどお昼時だったので、区役所近くで大好きなお蕎麦屋さん「石はら」に行こうとしたら、ない・・・。
「石はら」がない。
そうそう、今年の4月から建て替え工事に突入しているんだった。

で、移転先のお店に行こうとした矢先に目に飛び込んできたのがこのお店。

Cucina Felice

以前からbleu et rougeさんのブログに度々登場して気になっていたもののどこにあるか全然知らなかった店が、突然目の前に現れたらどうします?
そりゃ、入って食べてみちゃうでしょう。

というわけで入って食べてみました。
ついでにグラスワインまで頂いちゃったりして。

この日のランチメニューは豚のグリル ポルチーニのソース。
ワインはキャンティをお願いしました。

豚もポルチーニももちもちで、溢れる香りにメロメロ状態。
キャンティは個人的にはもう少し温度が低いほうが好きだけど
抜栓してあんまり時間が経ってなかったのか、とても果実味が健在で
若々しく、おいしかった。
トリノーロにも惹かれたけどまぁよしとしよう。

お店には松陰神社マダム的な奥様方や、ランチ中の区役所職員風の方々で賑わっていたけれど、ご主人の丁寧な対応にはとっても好感が持てた。

おいしいし雰囲気もご主人もいいなんて、また来るしかないな。

今度は夜に来てみようっと。


Cucina Felice

東京都世田谷区世田谷4-5-2
Tel:03-3439-7111
http://ameblo.jp/cucina-felice/

営業時間
日曜~水曜:11:30~22:00
金曜~土曜:11:30~24:00

定休日
木曜、第2金曜

アルザスリースリング。

2007年07月05日 | ワイン。
久々にワインネタで更新。

まぁ更新自体が久々だったりするんだけど。

赤坂のオーガニックワイン専門店で買ったワインを飲んでみました。

Domaine Eugene Meyer
Riesling 2002
ドメーヌ・ウージェーヌ・メイエ
リースリング 2002

一応、ビオとは一線引いた立ち位置で販売していました。
認証も取らないようなビオ生産者は信じられん、
みたいな事らしい。


一応、買った店情報も一番下に載せてみます。


さて、ワイン。

抜栓直後からとても清潔なリースリングっぽい
甘みのあるペトロールが香る。
果実は青リンゴと酢橘のような青々しい柑橘かな。

その割りに草のような青苦いニュアンスはない。

味は序盤、結構強烈な酸に支配されている。
奥のほうに甘みが感じられるのだけど
なかなか表のほうに出てくる気配がない。

ふくよかな酸なので、清冽というほど鋭い印象ではなく
もぎたての青さの残るプラムにかぶりついたような感じ。

料理とはまぁあわせられました。
でもクリーム系よりは白身の刺身を酢橘醤油で食べるのと
あわせるとよい気がします。

一応自然派の括りに入るのかと思って
1日置いてから再度飲んでみました。

甘みはちょっとだけ近寄ったかな・・・。
木の陰からちらちらこちらを見ている感じ。
姉明子的甘み。

ちょっとあけるのが早かったかなぁ。
でもまぁなかなか満足のいくリースリングでしたよ。


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オーガニックワイン専門店マヴィ

東京都港区赤坂2-21-5
電話 03-6822-9066
FAX 03-5573-8682
http://www.mavie.co.jp/

月曜~金曜:12:00-20:00
土曜:12:00-19:00
定休日:日曜・祝日

国立新美術館。

2007年07月03日 | その他。
身の回りのよしなしごとでブログへのモチベーションが下がっていたので、タスマニア関連の記事も2ヶ月近くかかってしまいました・・・。

そんなごたごたももうすぐ終焉しそうです。

そんなわけで気晴らしに、旧防衛庁跡地にできた
国立新美術館に、モネ展を見に行ってきました。


まぁモネがどうだとかこの場で書くつもりもないので
国立新美術館について。

波打つその建物は建築家、黒川紀章氏の手による。

どういうわけか知らないが、私は恥ずかしながら最近まで
この建物を手がけたのは安藤忠雄氏だと思っていた。

たぶん同時期に竣工した「表参道ヒルズ」と、一時期話題になった
「地中美術館」のイメージが合体してそんな誤解につながったっぽい。

それはともかく黒川紀章氏といえば先日の都知事選しか浮かばない私は、
美術館に行って「へぇ!」と思ったものでした。


・・・。
なんか内容が薄いなぁ。

ではよかったところと悪かったところ。

よかったところは駅に近いこと。
千代田線乃木坂駅をあがると、美術館への一本道で
非常にわかりやすい。
モネ展自体も、平日の昼だったこともあって
予想よりは若干すいていてよかった。

悪かったところは、食べ物屋状況。
レストランひらまつ系が展開している「ブラッスリー・
ポール=ボキューズ」が入っているので、そこで食べるのを
楽しみにL.O.30分前にいったら、既に30分待ちの行列が
できていてアウト。
がっくし・・・。

それに乃木坂の国立新美術館側は食べ物屋さんが極度に少ない。
気分的にデニーズじゃなかったので、結局青山1丁目まで歩いてしまった。
まぁ実は六本木側に抜ければ、それこそいろいろあるのだろうけど。

あと、ATMがないのも不便かな。
一番近いのは歩いて500mくらい行ったミッドタウン内のATMだそうな。
いったい防衛庁の人たちはどうやってお金下ろしてたのかな。
まぁきっと防衛庁内にあったんだろうね。

そんなこんなですが、気分転換にはなりました。

常設展のない不思議な美術館、よろしければ皆さんも是非。
でも、くれぐれも地元でお金おろして行ってね。