至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

福田屋。

2006年07月31日 | 喰。
渋谷で昼ご飯を喰うことになったので道玄坂小路の蕎麦屋、福田屋へ。

この小路、ピンクなお店が軒を列ね、とてもおいしいお店があるようには見えないが、沖縄料理の店、ちんとんしゃんのべらぼうな旨さを体験済なので、立地に対する先入観は払拭済。

さて、福田屋。
一見の店なのでまずはせいろかな、と思ったのだが入り口に貼りだされた本日のおすすめの「ひやし茄子蕎麦」があまりに旨そうだったのでそれを頼んでしまった。

出てきた蕎麦は冷たいかけ蕎麦のうえに、見事な茄子の煮浸しがボリューム豊かにかさなり、大根おろし、削り節、大葉が盛られた、茄子好きにはたまらない一品。

全体的に鰹出汁だと思うのだが茄子に味がしっかり煮含められていて美味しい。
またかけ蕎麦自体もつゆの塩梅が自分の好みで非常に満足感が高い。

おろし、大葉も見た目、香りともに涼しさを増し申し分ない。

はっきし言って予想以上によい店だった。渋谷でお気に入りの蕎麦屋を見つけられてよかった。
唯一の難点は日曜休みの土曜昼のみという営業時間くらい。

是非次は、アテと酒とせいろを満喫したい。

ヴィシソワーズ。

2006年07月26日 | 料理。
先日ふとした拍子に、知り合いの畑でとれたじゃがいもをたくさん頂いた。

ホントにたくさんでどうしようかと思ったけれど、夏だしじゃがいもがたくさん消費できそうなヴィシソワーズを作ってみた。

まずは鍋にバターを溶かし玉葱をしんなりするまで炒める。
次にいちょうにスライスしたじゃがを軽く水にさらして玉葱の鍋へ。

じゃがに油がまわったところで、水を入れて一煮立ち。
灰汁をとったら固形のコンソメをちょっと加えてみる。

粗熱をとったらミキサーにかけてピューレ状にして鍋に戻す。
牛乳でのばして最後に塩胡椒で味を調節。

あとは冷蔵庫で冷やして完成!

とまぁ、書き挙げてみるとチマチマ工程を踏んでいるようだが
実際はそんなに難しくないし面倒でもない。

ただし…一番面倒な工程は粗熱をとること。

ミキサーの前と冷蔵庫の前の粗熱をとる作業が一番大変だった。

本来ならボールに移してほっときゃいいんだろうけど、なにせ休日はぐうたら過ごすので、作り始めるのは波平がカツオを怒鳴っている頃。

のうのうと冷めるのを待っていたら次の週が始まってしまう。

そんなわけでボールを予め冷凍庫で冷やしたり、ヴィシソワーズ入りの小ボウルを氷水に浸けたりと涙ぐましい努力をするはめになった。

次回は絶対午前中から作ろうっと。

さて、出来上がったヴィシソワーズだが、白い器に入れたため色合いに乏しい。というか色がない…。
闇夜の烏状態。

というわけで、バジルとともに育てているスペアミントで彩りと香りにアクセントを加えてみたりして。

途端にそれっぽく見えていいなぁ。

さて肝心の味ですがこれがなかなか旨かった。
きっと山梨の自然で育ったじゃがいもに旨い力があったのだろう。

最近のトレーサビリティを意識したビストロメニュー風に言えば
「山梨の小林さんのじゃがいものヴィシソワーズ」。

この夏、もう一度作りたい。

下北イタリアン piatto。

2006年07月25日 | 喰。
さて、最後にお店と料理について。

お店はホントに裏通り。
目の前には普通にマンションが建っていて
「ここの住人は時間を気にせず喰いに来られるなぁ」
と羨ましく思ったほど。

店の雰囲気はホントにトラットリアらしく
家庭的でしかもサービスも元気がよくて気持ちがいい。

で、肝心の料理。
まさにトラットリアといった感じで
ボリューム満点で豪快でなおかつ
ツボを押さえていてすこぶる旨い。

まずはビールと白ワインで
レバーのパテ、ムール貝の白ワイン蒸し、
真鯛のカルパッチョ、夏野菜とベーコンのパスタ、
ホタテのソテー、鱸のグリル。

3人で食べてるとはいえ喰いすぎか・・・?

特に絶品だったのはムール貝。
とてもジューシーでぷりぷりしていて
噛んだ瞬間磯の旨みが一気に口に広がった。
まさに至福の瞬間。
あー、旨いっっ!!!

こーゆーのは、当たり前だけど最後に残った
スープも旨くてたまらない。
パンにつけて最後まで頂いてしまいました。

次に赤ワインで骨付き子羊の網焼きと
白金豚の網焼き。
網焼きがかぶっていることなんて気にしない。
焼き網に頑張ってもらいました。

子羊って何気に大好きでして・・・、
甘さを伴うあの特有の香りがたまらん。
肉の香りとか旨みとか香草とかが
口の中にあふれて・・・

渾然一体ってこのことか!!
みたいな心境。

白金豚も旨み甘み満載で
普段あんまり食べない脂身とかも
結構食べちゃったりして
体脂肪が2%くらいあがった感覚。

というわけで喰いに喰ったりで
さすがにチーズとか食後酒とかデザートは
今回は見送り。

次回は是非食べてやる!!

最後に珍しくお店情報など。

TORATTORIA IL CONSOLARE

世田谷区北沢2-18-5 高橋ビル1F
03-5431-6560
17:30-23:00(L.O.)
月曜・第3火曜定休

下北イタリアン rosso。

2006年07月24日 | ワイン。
続いて赤ワイン。

ガッツリ、それも脂身まで旨い系の肉を頼んだのでなににしようか迷ったものの、
結局サンジョヴェーゼにしてしまった。

Barco Reale di Carmignano 2004
Capezzana

お店の話ではサンジョヴェーゼ100%という話だったが予想よりだいぶインキーで低い酸味と目の詰まった甘やかなタンニンという印象。
カベルネでも混じってんじゃなかろうか。

奥行きとか複雑性とかをあんまりとやかく言わずに
料理と一緒に飲んで引き立つワイン。

これはこれでアリだな。
しかしもうちょっとサンジョな感じが飲みたかったなぁ。
まぁ旨かったからいいけど。

下北イタリアン bianco。

2006年07月23日 | ワイン。
久しぶりに下北沢を開拓しようと思い立ち、フラフラ歩いて見つけた裏通りのイタリアン、イル コンソラーレへ。

まずはイタリアンビールで喉を潤しながら料理とワインを選ぶ。

で、白ワイン。
ファランギーナ種を使ったカンパーニャの白。

FARANGHINA 2004
CANTINA DEL TABURNO

色調はとってもクリアでやや緑がかったゴールド。

ファランギーナって飲んだことあったかな、と思いながら香りをかぐと、
まずはむきたてのグレープフルーツの香り。
時間とともにリンゴからミネラリーなニュアンスへ。
何げに複雑な香りに期待大。

味わいは酸味が穏やかでやさしい飲み口。
甘味を残しながら塩っぽいアフターで海の幸に寄り添うワイン。
つーかとても旨い。
こういうワインが家にあるととても重宝しそう。

かなりコストパフォーマンスも高かった気がする。

興味本位で頼んだ割に予想以上に美味しかった。
よかったよかった。

ケララカレー。

2006年07月19日 | 料理。
なんということもなしに日を重ねていたら
いつの間にかブログの更新をだいぶ怠っていた。

というわけで少し前になるがカレーを作ったのでその話を。

このカレー、パックの中に色々なスパイスが入っていて
それを炒めたり煮込んだりしながらカレーにしていくというもの。

ちょっと面白そうだったので買ってみた。

まずは野菜の下ごしらえから。
たまねぎ、セロリ、リンゴ、ニンニクをみじん切りに。
人参、生姜はすりおろし。
それだけだっけな。もっと大変だった気もするけど。
まぁいいや。

で、いよいよカレー作り。
鶏肉を焦げ目がつく程度にフライパンで焼き上げて、
次に野菜とクミンをじっくり炒めて香りを出す。

お肉と野菜をお鍋に入れてローリエやら赤唐辛子、
シナモン、ブラックペッパー、ブイヨンやらと一緒に煮込む。

最後にルウ(結局ルウかよ!とお思いでしょう)と
辛味を調節するスパイス(ブラックペッパー、赤唐辛子など)、
香りのスパイス(クミン、シナモン、コリアンダー、カルダモンなど)
で仕上げ。

とまぁ、薄れ行く記憶を搾り出して工程を書き込んでみたが
ほとんどSB食品の言いなりに作ったこのカレー、何気においしかった。

野菜の甘みと香辛料の辛味の~、とか書くとホントに
ありきたりなとってつけコメントでアレなのだが、
苦手なスパイスがあまりないことも幸いして、
非常に満足感が高いカレーだった。
鶏肉もおいしかったし。

このシリーズ、他にも幾つかあるようなので
機会を見つけて是非試したい。

自分でスパイスを揃えてオリジナルカレーを作るのも
もちろん面白そうではあるが、
スパイスのスの字も知らないので、
当面は既製品でいいかな、と。

次はキーマカレーを作ってみようっと。

そうそう、どーでもいいんだけど
SB食品のSとB、Spice&herBからきているらしい。
SpiceのSはいいけどHerbのBっていう取り方はどうなのよ。

ラザニア。

2006年07月11日 | 喰。
おいしい赤ワインの頂き物があったので、ラザニアを作ってみた。

まずは具のミートソースから。

挽肉を炒める前に玉葱をしんなりするまで炒める。
ホントはきっと茶色になるまでなんだろうけど、そこまで本気じゃないので、せいぜい透明感がでた程度。

で、挽肉。小麦粉を振りながら火を通す。
途中で炒めておいた玉葱も投入。
ローリエもいれたかな。

そこに赤ワイン少々と以前使って余っていたフォンドヴォーの缶詰を入れる。

あー、この缶詰使いきれてよかった。正直持て余してたので助かった。

さて、水分を煮詰めたら塩胡椒で味を整えて完成。

あとはラザニアのパスタを茹でて…、と思ったらこいつがなかなかの強敵。
茹ったらお湯のなかに漬けておけないが、かといって外に出すと乾燥とともにくっついてたまらん。

塊になろうとするラザニアパスタをひっぺがしながら、ミートソース、トマト水煮缶をつぶしたやつ(缶自体を潰してるわけじゃないよ)、青カビチーズ、パルミジャーノすりおろしを挟んで層にしていく。

耐熱ガラスのグラタン容器だったので、層が出来上がっていくのが楽しい。

で最後にオーブン220℃で20分。

今思えば、一番上に栽培中のバジルを散らせば見た目マルゲリータみたいでおもしろかった気もするが、できたラザニアはなかなか旨かった。

パスタの具合もあんな悪戦苦闘した感じもなくしっかりしていて、層のまま皿に取り分けられた。

こりゃいいな。
今度はホワイトソースでやってみようかな♪

草取り。

2006年07月10日 | 日本酒会。
んでもって今回の本来の目的である草取りについて。

作業としては至ってシンプル。
畝の間に生えた雑草や浮き苗が根付いたものを引っこ抜いて行くだけ。

東京から持参した長靴を装着して意気込んでたんぼのなかへ!

と思ったら長靴がズブズブ沈んでいく。しかも容易に引き抜けない。
片方の足を引き抜こうと踏張ると当然反作用でもう片方が沈んでいく。
無理に引き抜こうとすると上の通り悪循環だし、そのまま立ち尽くしていてもやっぱり徐々に沈んでいく。

泥のなかのジレンマ。

んでもって結局沈みすぎて到頭長靴のなかに水が浸水してきたところで降参。

長靴から足だけ抜いて、裸足での作業に変更。
不思議なことに裸足だとそれほど沈まない。
こりゃいいや。
苦労して東京から持ってきた長靴って一体・・・。

足場が改善されて草取り再開。
序盤は体力も十分で、可愛らしい雨蛙の先導に癒されながらいいペースで一列完了。

ところが二列目からガクンとペースダウン。
体勢は田植えとさして変わらないんだが、「引き抜く」という動作が思いのほか脚腰に負担をかけていた。
そして疲労から次第に握力も衰えてきて、一つ抜くのにもちょっとした時間がかかるようになり、一層負担が高くなる…。

といった具合で、最後の方はもうヘロヘロ。
田植えから上槽のなかで、最もきつかった…。

「除草剤不使用」という一言の裏にこんなにも大変な作業があることを
(ホントに一端だけど)知ることができたのはよかった。

お酒は農作物だということを改めて身をもって感じた。

88回噛めないけど、大切に飲まなくちゃね。

磊庵 蕎麦。

2006年07月09日 | 喰。
程よく呑んだところで、真打ちの蕎麦登場。

基本のせいろにしようかとも思ったんだけど、どうも「限定」とかその手の文句に弱くて、限定20枚の手挽きせいろを選択。

出てきた蕎麦はやや太めながらも蕎麦の香りが強めで粗挽きされた蕎麦の斑がありありと見て取れる。

歯ざわりもよく、だしの利いたつゆとの相性もいい。
少し濃いめのこのつゆに負けないための太さかとも思ったりして。

ただ難をあげれば個人的には薬味に山葵が欲しい。
きっとお店のこだわりで廃してると思うんだけど、山葵の清涼感が欲しい時ってあるのよね…。

それ以外は蕎麦湯から外の小庭まで含めて満足の至り。

時間がゆっくり流れた心地よいひとときを過ごせた。

今回試せなかった卵焼きやそばがき、通常せいろを食べにまた来よっと。

磊庵 アテとお酒。

2006年07月09日 | 喰。
草取りの前にまずは蕎麦で一杯、ということで佐久平近くの蕎麦処、磊庵はぎわらへ。

ここは遥か以前に一度きたことがあるのだが、その時のどーでもいいエピソードは割愛。

手始めにてんぷらとにしんで一献。

にしんの甘露煮は味付けが程よく、身の奥までやわらかく味が染みていて、逸品。
一緒に煮たと思われる昆布もトロトロで、純米がスルスルと喉を通ってしまう。

サクサクで野菜の甘味あふれるてんぷらは茗荷、いんげん、山菜、しめじといった構成。

お酒は目にも涼やかな瑠璃色のガラスの片口に入った善光寺秘蔵酒という代物。

蕎麦屋で盃を傾けるなんていかにもでアレなんだけど、
こんな旨いアテを用意されては仕方ない。

有り難く恩恵に浴しました。

さぁ蕎麦だ!