2008年 秋季東京都高校野球大会 ブロック予選 3回戦

2008年09月21日(日) 09:40‐12:21　曇りのち小雨　無風　創価高校グラウンド

　　　　　　 1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
都立小平西　 0  0  4   0  0  0   0  0  -  =  4
創価　　　　 1  0  3   1  0  2   0 4X  -  = 11
[ 投　手 ] 江口(2.0/3)-藤田(1/3)-川村(5.2/3)
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ] 大島(3回)
[ 二塁打 ] 大島(1回) 下山田(6回)

1番(二)五反�、2番(一)三成�、3番(左)川上�、4番(右)大島�、5番(三)下山田�、
6番(捕)野倉�、7番(投)江口�→(3表/投)藤田�→(3表/投)川村�、
8番(中)加賀山�、9番(遊)横内�

空一面を厚く覆った雲に切れ間はなく、限りなくグレーの午前7時17分
関東地方の朝は震度3の揺れから始まった。
大事には至らなかったものの、なにやら波乱の気配
まさか・・・　いやいや、ないない、絶対に波乱なんて有ってたまるものか！

定刻の20分前に始まったブロック予選の3回戦
対戦相手は力投型の右腕を中心にまとまりのある都立小平西、
後攻めの創価のマウンドには、こちらも力投型の二年生江口が上がる。
初回、2番打者を四球で歩かしたが、
伸びのあるストレートと切れのある変化球で後続をなんなく打ち取る。

その裏、五反と三成が倒れた二死から川上が歩くと4番大島
小平西は強打者大島を明らかに意識して右へ大きくシフトした守備陣形をとる。
ところが大島は、レフト定位置付近へ向けて柔らかいスイング
これが先制の二塁打となって1点、今日も幸先良く主砲の一打で先取点を取った。

先発江口は2回にも一つ四球を出したが、まったく危なげのない投球
ところが3回、先頭打者に四球を出すと突然一年生の藤田に投手交代が告げられた。
毎回の四球を出してるとはいえ、ここまで芯で捉えられた当りはなく
力勝負で完全に封じ込めていただけに、いったいどうしたのだろう・・・　？

ここから天候も試合も波乱含み、なにやら大きく動き出した。
急遽登板した藤田は、準備不足かそれともプレッシャーからかストライクが入らない。
一球目を暴投し二塁へ走者を進めると、打者も歩かして無死12塁
次打者の犠打は、打球を殺した良いバンドだったが藤田がナイスフィールディング
間一髪だったが1塁アウトを取り一死23塁
ここで曇ってた空から、ポツリポツリと大きな雨粒が落ちてきた。

藤田は一死を取ってやっと落ち着いたのか、次の打者へはストライクが先攻
勝負は内を攻めて詰まらせたが、打球は三遊間のど真ん中への緩い当り
下山田が軽快にナイスカットしたが握り損ねて1塁への送球がワンバウンド
三成がこれをお手玉する間に、3塁で止まっていた走者がスタートしてホームイン
私の見ていた角度からは、野倉が上手くブロックしてて
走者の手はホームベースにタッチしてないように見えたが・・・
判定だから仕方ない。

動揺した藤田は次の打者も歩かせて一死満塁、ちょっと不運が重なったか・・・
ここでエースナンバー川村がマウンドに向かうが、雨がひどくなってきた。
川村はストライク先攻で追い込むと
高めのボールを振らせて三振を取り二死満塁としたが、
次打者の初球があまく入り、12塁間を破られ逆転を喫すると
次の打者へはツースリーからのボールが暴投
押し出しの1点に加えて、2塁走者まで一挙に生還を許してしまった。
わずか1安打しか打たれてないのに4失点
拙い・・・　完全に負のスパイラルに嵌っている。
落ち着け！　落ち着け創価！　打たれたわけじゃない。

だが、そんな不安も主砲大島のバットが鮮やかに吹き飛ばしてくれた。
雨が降り続く中、4失点で凌いだ3回裏
相手投手も雨にたたられて制球難、三成と川上が続けて死球で無死12塁
続く大島は右中間フェンス直撃の三塁打を放ち2点を返し1点差
さらに、野倉がセンター前にはじき返してすぐさま同点に追いついた。
ミスは引きづらない、負債は直ちに返済する、ナイスなナイスな打線だ。

さらに5回、7回に小刻みに加点すると、圧巻は8回裏の二死から起こった。
加賀山が四球で歩くと横内が三遊間のど真ん中を割って二死12塁
続く打者五反のとき、
相手投手が投球したボールは、三塁ダッグアウト側にスッポ抜けてボーク
雨足が強くなり気の毒ではあったが、
もらったチャンスに五反がきっちりレフト前にはじき返して1点、
続く三成が死球で歩くと、川上は初球を叩きサード真正面のゴロ
これでチェンジかと思われたが、
相手サードが足を滑らし、送球のタイミングがずれて内野安打となって1点
さらに続く大島は四球を選んで押し出しでもう1点
あと1点取ればコールドが成立する場面で、バッターボックスには下山田が向かう。

幕切れは、あまりにあっけなかった。
下山田の初球に投じた変化球は、
無常にもホームベースを叩いてしまいキャッチャーが後逸
三本間のハーフウェイから三成が勢い良く戻ってきてホームイン
ほんの少し後味の拙さは残ったが、8回裏攻撃中11対4でコールドゲームが成立

コールドで勝ったんだが、今日の天気と同様にあまり釈然としない。
守っては内野は送球エラーに、投手は3塁へ走者を置いてのワイルドピッチ
記録の上では被安打2、四球6、失策が3だが
そのうちの1安打、4四球、2失策が3回に集中
打っては、11点取ったが7回までに残塁の山は13個
ほとんど危ない場面って場面は3回表以外にはなかったものの、
なぜか、あまり釈然としない。

一言でいえば「まだまだチームが若い。」ってことだが、
裏を返せば、まだまだ「伸びしろ」がたっぷりあるということになる。
先発した江口、2番手の藤田の次回登板に期待したい。
さぁ次はブロック代表決定戦だ。　頑張れ創価！


1 表/小西 三振、四球、盗塁、二ゴ、三振
  裏/創価 左飛、二ゴ、四球、左二1点、四球、右飛

2 表/小西 二ゴ、投ゴ、四球、左飛
  裏/創価 左直、投ゴ、四球、盗塁、三ゴ

3 表/小西 四球、(江口→藤田)、暴投、四球、犠打、三ゴ失1点、四球、(藤田→川村)
          三振、右安1点、四球暴投2点、左飛
  裏/創価 死球、死球、中三2点、二飛、中安1点、三振、右安、四球、三ゴ

4 表/小西 三振、一ゴ、投ゴ
  裏/創価 二ゴ、四球、盗塁暴投、一ゴ1点、四球、左安、左飛

5 表/小西 右飛、三振、三振
  裏/創価 二ゴ、三ゴ、三ゴ

6 表/小西 三振、遊ゴ、三振
  裏/創価 三振、三ゴ失、一ゴ、左中二1点、左安1点、四球、中飛

7 表/小西 遊ゴ、遊ゴ失、一ゴ、左安、一ゴ
  裏/創価 三ゴ、四球、投安、右飛、四球、遊飛

8 表/小西 左飛、遊ゴ、一邪飛
  裏/創価 投ゴ、三飛、四球、左安、ボーク、左安1点、死球、三安1点、四球1点
　　　　　暴投1点、コールドゲーム試合終了