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受信周波数をパソコンで見る方法 (2008年10月15日)

2008年10月15日 04時06分50秒 | BCL周辺機器/雑音対策

受信周波数を パソコン で正確に見る方法 ( 簡単・無料! )
上の写真が火山の爆発みたいです.....。
左の火山は 9704.990 kHz ORTN で、右の火山が 9704.180 kHz の R.Ethiopia です。
左側へ行くほど高い周波数になります。
ORTN ; Radiodiffusion Televison du Niger.

※ PERSEUS が買えない自分のために!
※ 影山さんから TCXO の周波数調整法を教わった、その応用です。

まず パソコン に スペアナ ( スペクトラム・アナライザー ) を ダウン・ロード します。無料で使いやすい アプリケーション がたくさん出ています。デジタル 表示よりも上の写真のように アナログ 的に見れる アプリ の方がよいです。私の場合 Mac なので iSpectrum という アプリ を使っています。

次に受信機の CW ピッチ 周波数を決めます。なるべく高めの周波数を選びます。私の IC-R75 の場合 900 Hz の CW ピッチ を選びました。CW ピッチ を設定できない受信機は使えないと思います。
受信機の録音出力端子から パソコン 外部音声入力端子へ繋ぎます。
受信機の周波数 Step はなるべく小さくします。IC-R75 の場合、最小の 1Hz Step が使いやすいです。

受信機を CW Mode にします。AGC は OFF, その他 NB (ノイズ・ブランカー), ANF ( Auto Notch Filter ) などは全て OFF にして、どこか近隣の強い中波放送などを受信します。Filter は CW 専用ではなく、2.4 kHz 程度の Filter 幅を選びます。
この時スペアナ上で CW に ピッチ をかけた周波数 ( ここでは 900 Hz ) 付近に山が急激に立ち上がっていると思います。これを 900 Hz に ピッタリ 合うように受信機の ダイアル をゆっくり回します。パソコン 上で山が 900 Hz に合致した時に、受信機の周波数表示を見れば、ここが正確な受信周波数となります。

※ スペアナ の表示範囲は 900 Hz 付近を広げた表示 ( 300 Hz から 2000 Hz くらい ) が望ましいです。

上の写真で左の山頂の火山を 900 Hz ( 赤い縦の ライン ) に合わせて受信しているのは 9704.990 kHz ORTN です。右に出ている小さめの火山が 9704.180 kHz の R.Ethiopia です。その周波数差となる山が 2つ ( AM にすると 810 Hz のビート 音) が確認できます。表示は右が低い周波数となります。ダイアル を回せば平行移動します。右の山の正確な周波数 ( 9704.180 kHz R.Ethiopia ) を知るには ダイアル で右の山を 900 Hz ( 赤い縦のライン ) まで移動させて受信機の数値を読みます。この方法ですと搬送波の強さ、混信の状況を Visual で見れるのでとても重宝します。
※ ちょっと判り難いかもしれませんが、CW ピッチ 900 Hz ( 左の山 ) が同調して
  いる9704.990 kHzで、右の山 1710 ( 900 + 810 ) Hzが 9704.180 kHz となり
  ます。
  [ 9704.180 + 0.810 = 9704.990 kHz ] 計算よりスペアナを見れば一目です。

正しい確認方法 ( ここがキモ )
最後に耳での確認がとても重要です。CW から USB と LSB に変えてゼロ・ビートが取れている事を確認して ID します。再度 CW に戻してスペアナを見ると、先ほどの 900 Hz の山と一致しているはずです。

※ 受信機の CW ピッチ周波数と、パソコン自体の周波数の精度の合算については、
  これを確認する方法として 5 MHz, 10 MHz, 15 MHz など標準電波を使って精度を
  確認できます。私の場合、TCXO 装備で標準電波を使った精度確認では ± 1 Hz
  前後です。BCL で、そこまで精度はあまり意味はありませんね。± 10 Hz で十分
  だと思います。

※ 受信周波数の決定は、全てをこのスペアナ法に頼らず SSB に戻してゼロ・ビー
  トで放送局の ID を行わないと、混信がある場合、局を取り違えし易いです。

※ この スペアナ 利用の方法の利点は、
(1) 音にならないくらい弱い放送局でも キャリア だけは簡単に パソコン に表示させ
  ることができる。だんだん信号が上がって来る弱い局の待ち受け受信にはかな
  り効果を発揮します。
(2) 混信の状況を Visual で見れる。
(3) 混信が強くて SSB のうちどちらかしか ゼロ・ビート を取れない時の キャリア の
  予測。
(4) フェージング の影響を強く受けていて浮き沈みがある局の キャリア の読み。

  ( スペアナ の機能で過去の周波数が画像に表示される場合 = 上の写真で右の
  火山の火柱の断続部分がフェージングの時間とともに変化するのがよくわかり
  ます。)

などがこの方法の利点です。また混信する2つ以上の局の フェージング の浮き沈みと強さなどは見ていて面白いです。

※ 受信機によって SSB ゼロ・ビート の取りやすさは全然違いますね。51S-1 の場
  合、弱い電波でも ゼロ・ビート が簡単に取れます。IC-R75 ですと ビート を消す
  ような機能があるのかどうか判りませんが、ANF-OFF でも状況によっては ゼロ・
  ビート を取るのが難しい場合があります。

これまで過去 1 年弱、この方法で SSB ゼロ・ビート 法を使っていますが、かなり正確だと思います。


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