Lignponto

ある物観の旅の記録

エマニュエル・トッド 混迷の世界を読み解く

2016-11-06 10:29:42 | 文化
昨夜深夜、NHKBS1で放映されたフランスの人口学者、歴史学者のエマニュエル・トッド氏のインタビューを観ました。

彼は、数々の世界の大転換を予想された方です!

私も彼の本を過去に何冊か読みました。

彼の意見は、非常に参考になります!!

しかし、盲信はしませんが・・・・!

今回の彼の予測は、グラーバル化の終焉で、米国、EU、中国、日本に対しての予測でした。

搔い摘んで書いておこうと思います。

●米国:トランプ現象は、止まらない!

例え今回の大統領選挙で、トランプ氏が負けてもトランプ現象は、止まらないでしょう。

何故ならこれは、米国の白人層の革命だからです。

統計では、大学を中退した白人層が、トランプに流れているそうです。

彼らの所得は、上がると言うよりも下がっているのも一因!

より良い教育が、逆に格差を生んでいる様です!

米国の構造が変わらない限り、この現象は、続くとの事!

●EU:ドイツが看守。

グローバル経済に対抗する為に生まれたEUで、全ての参加国を平等に扱うつもりでしたが、逆に格差を生んでしまいました。

EU参加国は、監獄にいる様なもので、その監獄の看守がドイツと言う意見です。

この一番のしわ寄せになっていたのが、英国で、英国のEU離脱は、予想できたとの事。

●内部崩壊する中国

中国に関しては、内部崩壊する可能性があると言うのが、彼の見立てです!

非常に安い労働力で、経済を発展させ、安い製品を輸出してきた中国ですが、今は、逆にそれが中国の首を絞めている様です。

安い製品を買っている国が、安い製品により経済が立ち行かなくなり、それがブーメランで中国に帰っている。

中国は、統計上設備投資が過剰で、まだ経済大国の域に入っていないそうです。

毎年、150万人の人口流出がありますが、それは、貧困層と言うよりも高等教育を受けた層に多いそうです!!

つまり、昔、勉強のできる人が都会に出た事が、世界レベルで起こっている事。

そして、日本は、ナショナリズムを排して、中国が崩壊するのを防ぐ必要があるとも言っていました。

私見ですが、実際中国が崩壊して、大量な人口流入が日本にあった場合にこの国は、現状では、機能しないと思います!!

恐らく、中国より人口の少ない北朝鮮が崩壊して、大量の難民が出た場合でも何も対処できないでしょう!!!

また、これ以上の中国の軍事による拡張も無いだろうと言うのが彼の見立てです。

自国を支えるので、精一杯だからです。

●日本に関しては、明治維新以来の発想の転換が必要との事!!!

経済問題よりも人口減少問題の方がより深刻になるとの事!

「家」と言う発想を転換する必要があるとの事。

●最後に、グローバル化の終焉に伴い、エリート層と大衆が融和した「国」と言う考え方を再考する必要があるとの事。

国は、経済だけを考えるのではなくそれ以外の事も考えなければいけない!!!

完璧ではありませんが、私なりにまとめてみました!

この番組の再放送は、未定ですが、もし再放送がありましたら必見だと思います!!!

http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/92779/2779237/index.html

トッド氏の近著は、忙しくてまだ読めていませんが、出来るだけ早く目を通しておきたいと思います!!!


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