自分のために読む、古典のひと言

昔の本を読んで、考える。昔の人は、何を思ったのか。

自分の力、会社の力を客観的にながめ、正しく把握する

2015-10-31 | ビジネス
自分の力、会社の力を客観的にながめ、正しく把握することに努めなくてはならない。自分を的確に知ることができる人は、相手についても誤りのない判断ができる(松下幸之助)

◇読んで思ったこと:自分に対する評価や他人に対する評価は相手の環境やその時の状況によって移り変わる。
◇引用元:松下幸之助「指導者の条件」PHP研究所

学問は正しく行われることが必要であるし、仕事はじっくりなさなければならない

2015-10-28 | 自分自身
学問は正しく行われることが必要であるし、仕事はじっくりなさなければならない。特殊なことを喜んではいけないし、近道をしようとすることは許されない(伊藤仁斎)

◇読んで思ったこと:手段の選択を誤ったときは、どんなに努力しても目的は達せられない。先を急ぐあまり順序を省略すると、結局後戻りするはめになる。
◇引用元:日本の名著「伊藤仁斎」中央公論社

できるだけ素直な心になって、人の教訓を聞き入れる

2015-10-24 | 自分自身
できるだけ素直な心になって、人の教訓を聞き入れるようにしなさい。教訓として物語るほどの事柄は、すべて悪い実のものであろうはずはない(北条重時)

◇読んで思ったこと:教訓を語るより、教訓を聞くようにする。人が教訓をつらつらと述べるときは、一通り聞いてみて、その本質を見つけるようにする。一言で言うとどういうことかを考えてみると良い。人の教訓を聞くときは、相手の立場で考えるようにする。自分の価値観で理解しようとすると、あまり得るものがない。
◇引用元:桑田忠親「武士の家訓」講談社学術文庫

わが心の向上のために学ぶ人は、結局は人を立派にする。

2015-10-21 | 自分自身
わが心の向上のために学ぶ人は、結局は人を立派にする。世間の名声を得んがために学ぶ人は、結局は自分を見失ってしまう(近思録)

◇読んで思ったこと:何のために本を読むのか。一つは自身のモノの見方や考え方を養うため。もう一つは人生や仕事で思い悩んだときに、ヒントや答えを求めて。
◇引用元:古典漢文大系「近思録」明治書院

自分で力めばだれも忠告してはくれず、誰も忠告してくれなければ

2015-10-20 | ビジネス
自分で力めばだれも忠告してはくれず、誰も忠告してくれなければ孤立して無援となる(列子)

◇読んで思ったこと:頑張りすぎて空回りすることがある。自分が力めば力むほど、周りは思うようには動かない。流れを良く見て、全体の中に自分の役割を位置付ける。
◇引用元:古典文学大系「老子・荘子・列子・孫子・呉子」平凡社

人才を探すのに自分のほうから注文を出して好みを正面に出すのでは

2015-10-16 | ビジネス
人才を探すのに自分のほうから注文を出して好みを正面に出すのでは、その注文に合うような人物は古今東西はおろか、将来どこまでいっても見つかるはずがない。自分の注文に合わない人は人才ではないなどと考えてはいけない(荻生徂徠)

◇読んで思ったこと:仕事と能力の対応関係を見る
◇引用元:日本の名著「荻生徂徠」中央公論社

自分でよくわかっていても、まだ十分にわかっていないと考える

2015-10-02 | 自分自身
自分でよくわかっていても、まだ十分にわかっていないと考えるのがもっともよいことである(老子)。

◇読んで思ったこと:自分でよくわかっていると思うと努力しなくなる。まだわかっていないことがあると思っていれば、もっと知ろうと思って努力する。
◇引用元:金谷治「老子」講談社学術文庫