軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

Delirium / Tantra

2017-02-06 02:00:00 | 音楽
Manuel Cardoso - vocals, lead guitars, occasional keyboards
Guilherme da Luz - analog synthezizers
Bébé - drums
Bruno Silva - rhythm guitars

Pedro Sales - keyboard leads
Lucio Vieira - bass
Luis André - keyboards
Fredy Souza - drums
Jean Luc "Snuff" - bass
Zé Fernando - vocals
Lu - vocals
Jenny - poem

1. Sea Maiden - the vision
2. Nostalgia - memories/the search/nostalgia
3. Cantata (of Love and Death)
4. Commitment to Love
5. Toccami
6. The Pain
7. Heaven
8. Commitment to Love II
9. Lord of Doom
10. Delirium
11. Salutation - the other side / welcoming gathering
2005

一年ぶりの更新です・・・・パスを忘れてしまって・・・・モルトの備忘録的なブログは、他で細々とやっていましたが。(ここも細々ですが・・)

蘇生第1弾が「タントラ」とは・・・大丈夫なのか?
プログレ辺境の地ポルトガルのバンドです。頭の長い(被り物)ギターリストと、テリー・ボジオも真っ青なセット(数だけ)のドラマーで有名?なバンドの5作目(ライブ抜きで)。3作目までは古典的シンフォニックな雰囲気のバンドだったと記憶していますが、復活後の2作はジャケは素晴らしい物の、内容はかなり変わってしまい、個人的には聴く機会が少なかったかと。最近このアルバムの聴き方が理解できた様な気がしますので。

1曲目 暗鬱な冷たいヨーロッパ的シンフォニックなイントロから、無理矢理な混沌としたバンド演奏となりますが、ボーカルが苦手。だみ声の酔っぱらいのオッサンが怒下手な演歌を歌っているよう。無駄なタムロールが鳴り響き、ギターは正当派、キーボードはバッキングのストリングス・シンセ系。で、もしかするとベースがダメなのか、ドラムが勝手すぎるのか?1曲目から取り留めのない纏まりのない演奏、だからこの後が続かなかったんだ。おまけにバッサリと終わるし。

2曲目 泡立つ効果音、フュージョンライクな曲、断片的なイントロから、テーマはのびのよく明るいギターが軽やかに響き渡る。その後の混沌とした曲展開から、昼間部は幻想的な雰囲気も醸し出す。ローズの単調な響きに効果音、泣きのギターが噎び泣久。この辺の雰囲気は美味ですが・・・やはり全体を通してリズム隊が酔っぱらっている。終わり方も中途半端。

3曲目 音は厚めのフロント陣とタイム間隔が異様なリズム隊が、ブレイクを多用し混沌と曲を進めるが、ボーカルコーラスの部分と深遠なるアナログ・シンセの音色の素晴らしさが光っています。パーツは申し分ないのに、芯の部分が歪んでいる。中間以降の単調な展開は・・・・・パーツは良いのにねぇ・・
 
4曲目 哀愁と郷愁、雰囲気のあるアコギ、良いですねぇ。ポルトガルの風景が感じ取れます。素晴らしい。
 
5曲目 転調しながらドドドっと厚めの演奏が始まりますが、やはり歪んでいる。ストラトス風の語りの様なボーカルが延々と何かを訴えている。酔っぱらいが目的に向かい突進している様な感覚、入り込んで聴いていると・・・酔います。

6曲目 イントロは必ず古めの効果音だなぁ・・それとは関係なくタイトでゆったりとした曲が始まります。おおっ、まともにテーマが進行している。フュージョン風ですが、やはりサビで狂気が。子供のコーラスとすでに崩れてしまった演奏が・・・締めは何とかまとまって。

7曲目 初っぱなに出てきた冷たいヨーロッパ的シンセが淡々と、脈略無く分厚い演奏が開始される。一寸だけ鬼気迫る混沌さが漂っています。清廉な女性コーラスも加わり重厚さと冷たさが支配する曲、ポルトガル的ではないが、中世キリスト教の闇の歴史当たりが絡んでいたりして・・締めは少し明るく温かく・・混沌と。

8曲目 ピックアップで拾ったアコピの素敵な音色、混沌さとのギャップが・・・

9曲目 ポップさが加味されたフュージョンナンバー風、縦乗りリズムと少し陰のあるフロント陣、本来なら壮絶さをまとって展開しそうな雰囲気なれど、ドラムが変。流れの悪い血管の様で・・・・血栓が出来そう。

10曲目 今までの曲とは趣の違うファンキーさが加わった軽快な展開の曲ですが、そこはタントラ・・・まともで終わるはずがない。リズム隊が歪み始めて(ベースはハウルし・・・・)、混沌さが支配するタントラの世界へ。

11曲目 1曲目の荘厳な雰囲気を継承、締めの曲にしては長めですが、男性コーラスがワーワー言っていますが、特にねぇ、面白味がないねぇ・・・

まあ、プログレなんでしょうね、正当派のギターリストと素敵な音色のアナログ・シンセを駆使するキーボード、そして真の意味での変態リズム隊。これじゃ纏まるはずがない。

この作品の聴き方が何となく分かった様な気がします。入り込んで分析してしまうと・・・酔っぱらってしまい頭が痛くなるので、距離を置いてBGM的な感覚で雰囲気を味わう。光るパーツは満載ですが、組み立てが無茶苦茶。



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シングルモルト バッチ12... | トップ | 北陸一人旅 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事