もちろん家計は火の車

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この夏期待の話題作『ダークナイト ライジング』、観てきましたよ!

2012年08月15日 | 映画

今夏の映画界における話題といえば、
いずれもアメコミを原作とする3本の大作、
『アメイジング スパイダーマン』
『アベンジャーズ』『ダークナイト ライジング』による
豪華絢爛&夢の競演だったりするわけですが、
ようやっと『ダークナイト ライジング』を観てきたので、
今回は、その感想などを……
(※ 例によって、今回も一部に
重大な“ネタバレ”が含まれる可能性アリですので、ご注意ください!)。

本作『ダークナイト ライジング』は、
『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』と続いてきた、
クリストファー・ノーラン監督による
“バットマン三部作”の終章にあたるもの。
当然ながら、前2作の知識を仕入れてから観たほうが
ぜんぜん楽しめる作りとなっているのですが、
それにしても、最後は「なるほど~!
こういう風にケリをつけるのかぁ……」と
感心させられるような、なかなかの作りでありました。
ある意味、今回のキャッチコピー
「伝説が、壮絶に終わる」……って、
メチャクチャいいとこ突いてるな~、と。
「伝説の終わりを目撃できる」、ただ“この一点”のみでも
本作『ダークナイト ライジング』、観る価値アリなんじゃないか、と。
(つ~か、こと“キャッチコピー”という部分では
「日本よ、これが映画だ!」なんつー
思いっきり“上から目線”な宣伝コピーで
各方面から叩かれている某アメコミ映画とは
エライ違いですわなw。ま、どうでもいい話ですけど……www)。

ただ1つ惜しむらくは、バットマンに対抗する
“悪役の魅力”という部分では、
やはり前作『ダークナイト』に登場した
ジョーカーに軍配が上がるかなぁ……と。

もちろん、今作『ダークナイト ライジング』の悪役“ベイン”も
かなりの強敵で、おまけにアタマも切れるという
なかなかに魅力あふれるキャラクター。
ただ、たとえ「とっても重た~い過去を持って」いたり、
「実は○○と××なことになっていたのでした~!」みたいな
サプライズが仕掛けられていたとしても(←あ、ちとネタバレかも?w)、
そもそも「“ある目的をもって”
バットマンに対抗してきている」という時点で、
もうね、どうしたって“ジョーカー”には敵わないんじゃないか、と……。
“ジョーカー”の場合、言ってみれば
「ハナっから目的なんか存在してない」ところが、怖かったワケですよ。
ただただ、退屈だから「バットマンに絡んでるだけ~!」みたいな(笑)。
そういう、「とにかく面白ければ何でもアリ!」という理屈で
「あれだけのことをやっちゃうのかー!?」 というところが
“ジョーカー”に秘められた狂気というか、凄みであったワケで……。

そういう点から考えると、今回の悪役“ベイン”って、
ど~しても「小理屈こしらえてるだけ」のように、見えちゃうww。
もちろん、その行動原理の奥底には
なんとしても「ゴッサム・シティの街を破壊する!」という
病的なカタストロフ志向があったにせよ、
表面的な部分で“ベイン”一味のやってたことって、
完全なる格差社会と化した
現代のニッポンで暮らす
われわれからすると、むしろ
「ちょっと、共感できるかも……?」ってな部分が、あるやもしれず。
もちろん、ゴッサムの富を独占する一部の
資産家たちを人民裁判で「即刻、死刑!」とか、
重罪人のつながれた監獄を開放して
「とにかく、お前らの好きにやれ!」とか……
一部に“やりすぎ”の観はあるにせよ、
要するにあれって「革命のメタファー」であるわけで。

一部の資産家たちが富を独占し、豪華なパーティーを楽しみ、
目抜き通りをランボルギーニで走り抜ける一方、
孤児たちが街を追いやられ、死ぬにまかされる
退廃した大都市=ゴッサム・シティの悲惨な“現実”を考えれば、
はたして、この「社会システムを維持する」ことが
正義にかなっていることなのか、どうか……。
まして、バットマンに扮するブルース・ウェインが
巨大コングロマリット=ウェイン産業の御曹司にして
「毎晩、パーティー&ランボルギーニ」の側の人間と来た日には、
この『ダークナイト ライジング』という物語、
なんだか、巨大な利権を手にした“勝ち組”の連中が
ただただ「みずからの既得権を手放したくない(!)」ばかりに、
“街の平和を守る”という名目のもと、
既存の社会システムを守ろうとしている“だけ”の
物語にも、思えたりしてくるんですよね……
(もっとも、一方の“ベイン”にも、
実は「貧窮する人々を解放する」なんて意図はなく、
そういった革命的理念を
ただ「ゴッサムの街を混乱させるための手段」として
利用してるだけ……というのが、なんとも“悪役”なワケですがw)。

ま、このように細かく見ていけば
いくつか気になる点も出てくる『ダークナイト ライジング』ですが
(なんといっても、ウェイン社の女性重役に扮する
マリオン・コティヤールが「勝間和代にしか見えない」とかww、
あと、アン・ハサウェイ扮する“キャット・ウーマン”が乗った
バットポッドが、いとも簡単に3台のタンブラーを撃破するのは
「な~んか、ご都合主義過ぎないか!?」とかwwww)……でもね、いいんです。
とにかく、最後にロビンが出てくるから
「いいんです、全部許せちゃうんです」と、ま、そういう話ですよね、ウン
(あ、いま最後にすごいネタバレをしたような……ま、いっか?ww)。


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