淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

モーパッサンの短編小説「首飾り」、是枝裕和の映画の素晴らしさのこと。そして、外はもう秋。

2016年09月19日 | Weblog
 モーパッサンの短編小説に「首飾り」という小説がある。
 ひろさちや氏の「善人のやめ方」という新書を読んでいて(現在また再読している最中)、知った。

 ある貧乏な女性がいた。
 彼女は、煌びやかな生活に憧れながらもそれが叶わず、文部省に勤める小役人の夫と慎ましい生活を送っている。
 ある日、夫の仕事の関係で大きなパーティが開かれることになり、夫とその妻はそこに招かれることになるのだが、彼女には着てゆくドレスも身に着ける装飾品も一切なかった。
 彼女はふと思いつき、昔の同級生で今は大金持ちとなった友人の家に赴き、恥を忍んで四万フランもする豪華な首飾り(だいたい今の日本円に換算すると四千万円ぐらいになるらしい)を借りることにし、豪華なパーティに出席するのだが、その首飾りを、なんと紛失してしまうのだ。
 困った彼女は、失くしたとも言えずに、宝石商から四万フランの首飾りを買って、別物とは一切告げずに金持ちの友人に返すことを決める。
 もちろん、借金は当然残り、彼女は血の滲むような苦労を重ね、それから十年間かけてやっとの思いで返済へとこぎつける。
 血反吐を吐くような借金生活で、彼女の姿はすっかり別人に変わり果て、十年ぶりに道でばったり出会った金持ちの友人ですら、最初は彼女と気付かなかった。
 偶然出会ってしまった友人に彼女は真実を告げる。もう既に借金は終わり、同じ四万フランの首飾りを返していたことも、それを後押ししたのだろう。
 ところが、その真実の告白を聞いた金持ちの友人は、その告白に驚きながらも、彼女に衝撃的な返答をするのだった。
 「まあ、どうしましょう! あの首飾り、実は模造品だったのよ! 値打ちはたった五百フランぐらいかしら!」

 人生には、皮肉と徒労と悪意が潜んでいる・・・。
 モーパッサンの短編小説「首飾り」もまた、大いなる人生の示唆に富んでいる。

 そして今日も穏やかな休日で、最近立て続けに観た是枝裕和の映画についてふと考える。
 やはり、「歩いても歩いても」と「海街diary」は傑作だと思う。もちろん、「ワンダフルライフ」も「誰も知らない」も素晴らしい傑作だ。
 まだ観ていない人がいたなら、絶対に是枝裕和監督作品は観ておくべきだ。
 映画は深い。途轍もなく深い。

 それにしても・・・もうすっかり外は秋の風が流れてる。
 明日以降、また大型の台風16号が日本列島に上陸するらしいけど、何事もなく無事にそれが行っちゃったら、もっともっと秋は深くなってゆくんだろう・・・。










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