淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「目の前に映るいろんな風景の流れの中に、何かの意味、何らかの思い出を見つけてしまう」

2017年06月19日 | Weblog
 6月19日、月曜日。
 朝方のラッシュに塗れる街のざわめき。

 国道に溜まっている多くの通勤車と何台もが連なる市営バス。信号待ちしている疲れた勤め人。自転車を漕いでいる機嫌の悪そうな高校生。眠そうな目で伏し目がちに歩いている女子高生の群れ・・・。

 六月のあか抜けない朝の空。まとわりつく風。目覚めたばかりの大気の色合い。普段と何も変わらない、青森県青森市街中の朝の風景の、その一断片。夏が近づいている、北国の街の何の変哲もない景色の、その一断片。

 「何を見ても何かを思い出す」・・・これはヘミングウェイの短編か。そういえば、ヘミングウェイ、短編集も含めてたくさん買ったのに、まだ全然読んでないな。まあ、ヘミングウェイだけじゃないけどね。

 青森駅に着いた。
 時間はまだ午前8時。街は朝の行き交いで未だにざわついている。
 弘前と八戸方面からやってきた列車から、多くの乗客たちが吐き出された。
 駅はそれなりに混雑していて、駅を降りた学生やサラリーマンや県庁に向かう人たちがそれぞれの仕事場へと歩を進めている。 

 アウガ。ラビナ。ワ・ラッセ。青函連絡船八甲田丸。A-ファクトリー。青森ベイ・ブリッジ。青森駅前公園。牛丼の吉野家。スターバックス。プラットホーム・青い森鉄道。モーリー君。リゾートしらかみ二号・・・。

 新青森駅。待合室。スーツ姿の男たち。NHKテレビの朝ドラ。キオスク。新聞。缶コーヒー。東北新幹線はやぶさ。D席・・・。

 いつも、東京へ向かう時に出会う風景がある。いつもの見慣れた景色がある。おんなじ建物とおんなじ音とおんなじ匂いがある。
 そして、その都度、目の前に映るいろんな風景の流れの中に、何かの意味、何らかの思い出を見つけてしまう自分がいる。

 結局、俺は、あれから何も変わっちゃいない。
 ただこうして、流されている。それだけだ。
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