山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

足の無い蛙の恐怖

2010-06-22 04:46:25 | 宵宵妄話

先日ネットのニュースを見ていたら、恐ろしい記事が目に入りました。それが今日のタイトルです。地球における環境破壊が、ここまで進んでいるのかと、最近鈍感になりだしている環境破壊問題のことを、気を引き締めて再認識しなければならないなと思いました。

十数年前、環境破壊問題に関して、何度か専門家の話を聞く機会があり、その際に蛙など両生類や昆虫たちに奇形が生まれているという話を、深刻な思いで聞きました。手足の無い蛙や複眼の機能を失った昆虫たちが続々と発見されており、その最大の要因は、オゾン層の破壊にあるのだということでした。

最近はフロンの問題は恰もすっかり片付いたように鳴りを潜めていますが、果たして世界の全ての国々がノンフロンの装置や設備を適切に使っているかといえば、それには多大の疑問があるように思います。かつて世界の中で最大のフロンの消費国は、アメリカであり、日本だったとのことですが、現在がどのようになっているのかは、情報の無い私には全くわかりません。

フロンがオゾン層を破壊し、このために今まで地上には届かなかった悪性の紫外線が侵入して、これが生命体の遺伝子などを傷つけたり、或いは異常細胞などを発生させ、皮膚癌などを生み出しているという話は、実に恐ろしいものでした。このオゾン層の破壊は、地球全体が万遍なく一律に破壊されているというのではなく、当然のことながら、たくさんフロンを投棄したエリアでより広範に破壊が進んでいるということですから、アメリカや日本では特に要注意なのだということでした。

また、オゾン層の破壊は、フロンの放出後直ちに行なわれるのではなく、ゆっくりと上昇したフロンが、何年も経って成層圏に達し、それからじわじわとオゾン層を浸蝕してゆくということですから、過去に多大のフロンを消費した場所では、それを取り止めたといっても、今でも確実にオゾン層は破壊され続けているということです。

さて、そのニュースですが、6月18日19時30分に時事通信の配信ということで、北九州市の市内を流れる板櫃川の河川敷で、市民からの情報に基づいて、市の自然史・歴史博物館が調査を行ない、その結果捕獲した90匹の蛙の内45匹に異常が見つかったとうことです。その異常というのは、片足が無いなどのツチガエルの奇形とのことです。 「これだけの高い比率で奇形の蛙が見つかるのは珍しい」との担当者のコメントが書かれていました。いずれも春先に成体となったばかりの蛙とのことで、今のところ水質に目立った異常は見られないという内容でした。

何故このような奇形の蛙が大量に発生したのか、その原因と思われることについては何も書かれておらず、水質への関心が示されているようで、今のところ異常は見られないということですが、この記事を見て思ったのは、前記のオゾン層破壊の問題でした。川の水に化学物質などDNAや細胞に異常を来す物質が含まれていなかったとしても、もし太陽から届くようになってしまっている悪性の紫外線が、蛙の遺伝子を破壊し続けていたとしたら、数世代で奇形の蛙たちが発生する可能性は高いはずです。90匹捕らえたうちの45匹というのは、50%ということであり、これは恐ろしい数値です。蛙の世代交代は1年くらいでしょうから、オゾン層の破壊が始まった頃に遡れば、もう早や20~30世代は悪性の紫外線を浴び続けていることになり、その結果その半分が奇形となったとすれば、これを人間など他の哺乳類動物に当てはめて考えれば、後数百年もたてば、かなりの影響がでてくるに違いありません。真に恐ろしいことです。

最近は天気予報と一緒に紫外線情報なども発表されるようになりましたが、この発表の意味をきちんと理解している人は、案外と少ないように思います。日本人は概してこのようなことに関しては鈍感ということらしいですが、欧米では悪性紫外線と皮膚癌との関連をかなり高度の危険性を持って捉えているという話を聞いています。白人の方が皮膚が弱いのか、日差しが強い日には紫外線から肌を守るため、クリームを塗ったり衣服で覆って防ぐという方法がかなり浸透しているとも聞きました。そのような有害情報を無視(というよりも無知という方がベターかも)する人もいて、この人たちは海水浴や砂浜・プールサイドなどで肌を焼いたりしているのでしょうが、ちゃんとした知識や情報を持った人は、決してそのような危険行為はしないという言うことです。

日本においても環境破壊の問題は次第に関心が高まってきていますが、私から見ると何だか少し向きが違う感じがします。環境問題といえば、エコ、エコと何でもなんでもエコの話が多いようですが、この中身は単に地球温暖化防止というよりも、経済性・効率性との絡みで取り上げられているような感じがします。環境問題は、エコだけではなく、このようなオゾン層の破壊によって、今まで地上に届かなかった悪性紫外線が生命体に及ぼす問題も厳存するのです。

真夏など紫外線の一層強いときに、肌を焼こうとベランダの寝椅子に横たわったり、砂浜に背中を焼いたりしているのは、今では最も危険な行為といわざるを得ませんが、それだけではなく暑い夏にはできるだけ素肌の露出を避ける服装を心がけるなど、より以上の紫外線対策への関心を高めることが大切なように思います。

ツチガエルの奇形のニュースを見て思うのは、蛙君たちのご先祖は初めて悪性の紫外線を浴びた世代では、直ぐに影響が出るわけでもなく、幾つかのDNAが破壊され傷つけられたとしてもその個体には直接影響が出るわけでもなので、何も感ぜずに生き抜いたと思うのです。5年後10年後の世代までは無事だったかもしれません。それが30年後にはその子孫の半数が奇形の憂き目を背負うということになってしまったのですから、これは大変なことです。

我々の子孫が、あと千年後に多数の奇形を見るようになったと想像するのは、恐ろしいことです。蛙君たちはこの恐ろしさを防ぐ手立てを持たないと思いますが、人間の場合は、完璧は無理でも正しい知識を活用することによって、ある程度はこの問題に対処することが可能ではないかと思います。しかし、今頃は自分が生きることに精一杯で、大人になってしまえば、親は愚か子供のことも孫のことも、ましてや何百年後の子孫のことなど考える人など皆無の感じがします。斯く言う私自身も、そのような感覚が心のどこかに育ってきてしまっています。

恐らくこの矛盾した意識・感覚がやがては人類を本物の絶滅へを導いてゆくのかも知れません。ニュースの記事を読みながら、地球環境破壊のスピードは益々速さを増しているのだなと、改めて思ったと同時に、生き難い世の中になりつつあるなと前途に益々不安を覚えたのでした。それにしても、我が国における環境破壊の問題は、政治家が声を大にしている割には、その本質的なことや、対処の重大さなどの適切な情報提供や、その方法などがバラバラであり、一貫性が無いように思います。結局は個人の自衛に委ねられるということなのでしょうが、この限界は極めて小さいように思います。

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