大航海時代初心者日記。→大航海星空日記。

マリィナ=ファリエル@NOTOS のんびりだらだら――のんだら系。

プロキシマまで何マイル?

2008-08-05 21:31:28 | 星のこと・過去の記事
Ciao,マリィナです。ひょっこりとあらわれて久し振りの更新です。

 元々アップしていた記事は星のネタ以外を全て整理しようかなと思ってます…。ご了承ください。

 さて、DOLはだいぶ前からアフリカ回りのインド洋航海、ホーン岬、マゼラン海峡回りの西回り航路という二つの航路で世界一周ができるようになりました。実際の大航海時代はそのような航路開発は冒険とほとんど同意義でしたがすすんでいきました。
 航海するのに適した船体の開発だけではなく、そこで使用される用具の開発、航行する際の風のとらえ方のような航海技術、食事などなど、その当時の最先端技術が開発されていったと思います。

 現在位置の把握に関する開発はその中でも重要な位置を占めていたのでは、と想像されます(ちなみに正確な計時機、つまり時計の開発はクロノメーターとして発展していくこととなります)。

 南方へ行けば行くほど、私たちが普段見ている星空から様相が変わってきます。北のほうで見えていた星がだんだんと逆さまになっていき、北極星が水平線の彼方に沈んでいく…というような空になっていくと。
 当然、航路をゆくには太陽の位置、星の位置が重要です。これらの高さや方角を見ることで、だだっ広い大海原で自分たちが地球のどの辺りにいるか見当を付ける。
 北とは違う星空に、ヨーロッパ人は驚いたでしょうね。私だって驚きですけれど…だって全然わかんないもんw
 ともかく星座を作り、明るい星を頼りにして方角を知る道具としました。

 そんな南方で私達が星座を見るとしたら、おそらくみなみじゅうじ座以外にこれといって指し示せる星座はないかと思いますが…このみなみじゅうじ座のそばに面白い星があります。
 みなみじゅうじ座の左に光っている明るい二つの星はケンタウルス座の足に当たる星ですが、このうちの「アルファ・ケンタウリ」に「プロキシマ・ケンタウリ」と言うのがあります。

 プロキシマ・ケンタウリ。太陽から最も近い恒星として有名です。太陽から4.2光年…光の速さでも4年かかりますけれど…んー。

 地球からの見かけの明るさは11等星だそうですから肉眼じゃ絶対分かりません。アルファと重力で引き合いつつ、その周囲を回っています。重力で引き合っているとはいえ、二つの星はあまりにも遠く、プロキシマがアルファの回りを一周するには100万年はかかるそうです。SFのネタになりそうな途方もない時間ですねぇ…。

 図をご覧下さい。指し示してある星がアルファ・ケンタウリです。リギル・ケンタウルスともいって、ケンタウルス座の足の部分に当たります。オリオン座のリゲルも同じ「足」の意味ですね。

 ちなみにアルファ・ケンタウリは全天でももっとも明るいシリウスについで明るい星だそうで。順位で行くと4番目らしくて、Wikiにそう載ってました。
 ただ、この『明るさ』っていうのは案外くせ者です。

 当然私達が星空を見上げて「わお、明るい」というのが「明るい星」になります。が、星の「本当の明るさ」となると話は別ですね。つまり距離とか手前にある星雲、ちりの固まり、星の光の強さなどが影響し合って明るいかくらいか決まるのですから、本当のシリウスは単に近いから明るく見えるだけかも知れないわけです。

 で、実際はどのくらいの明るさなのかをある基準を用いて測ったのが「絶対等級」です。これによって「ある距離における星の明るさ」がわかります。ちなみにその距離は太陽もしくは地球から32.6光年遠くです。ここに星を持ってきたときの明るさを絶対等級と言います。

 それによるとシリウスは星空でのみかけが-1.4等で、絶対等級は1.4等ですから…やっぱり明るい(笑)
 太陽は真っ昼間の見かけが-27等ですが、絶対等級は4.8等です。相当暗いですねー。目立たない星ですから侵略者も見つけるのが大変でしょう(?)。
 オリオン座の赤い星ベテルギウスはみかけが0.5等で、絶対等級は-5等。宵の明星金星が-4等くらいですからすごい明るさです。

 そんななかで桁外れの明るさを持つ星がイータ(エータ)・カリーナ(ηCar)という天体です。
 これは星か星雲か微妙によく分からないところがあって、一応星らしい。というのは、爆発を何度か繰り返していて、そのたびに物質が星雲のように広がっているため、星雲のような様子も見せているという特異な天体なのです。
 南の星座であるりゅうこつ座にあって、見かけは6等、肉眼で見えるぎりぎりの明るさですが…。

 なんと太陽が放つ光の量の400万倍くらいの明るさがあると言われてます。等級で何等になるのかもはや見当もつきません。間違いなく全天でもっとも明るい星といえるでしょう。

 イータ・カリーナは図であの辺です。りゅうこつ座が上がっちゃったので目見当で指し示しましたが、もうちょっと上かも。

 と言うわけで今回もちょっと難しい話…久し振りの更新なのにすみませんw





星座名
おおかみ、ケンタウルス、みなみじゅうじ、コンパス、はえ、みなみのさんかく
その他天体
コール・サック(ちょっとぽっかりあいてるみたいですよね)
アルファケンタウリとプロキシマ・ケンタウリ
イータ・カリーナ


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2 コメント

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久しぶりの天文学ですな (報徳・パコラーニョ)
2008-08-06 18:52:49
ご無沙汰しておりますが、マリィナ殿はいかがお過ごしですかな?

久方ぶりの星のお話ですが、実に読み応えのある内容で……。ふむふむ……。ということは、「これが地球か。蒼く美しい星だ」と定番の台詞を言いながら侵略者が襲ってくる確立は低いということですな!うむ、なによりですわい。

私も航海に出ては、しばらく休むという不定期な暮らしをしておりますが、また大海原でお会いしたいものですなぁ。
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地球へ… (マリィナ)
2008-08-06 23:50:15
 こちらこそ、大変ご無沙汰しておりましたm(_^_)m

 ピンポイントで地球を狙って侵略者が来ることは、こちらから外に出て行かない限りないかとー(笑)
 と、同時に異星人との交流が生まれる可能性も限りなく低い…ってことかもです。

 こちらはようやく安定したゲーム生活になっていますので、またお会いできたらいいですねー。
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