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看護系学部は微増で人気が続く

2017-06-10 | 日記

 高齢化が進み、各地の大学で看護系学部が毎年のように新設されている。歯学部、薬学部が昨年より志願者を減らしたのに対し、看護系学部は微増で人気が続く。その秘密を探った。

「最初の3年間は札幌市内の病院の病棟看護師として、ほぼ全診療科で働き、3年目に年収が500万円を超えました。この春から東京都内で訪問看護師になり、1日4~5軒、訪問しています。一人の患者さんとじっくり向き合って生活をサポートできることと、夜勤が原則的にないことがいいですね」

 私大の看護系学部を卒業後、看護師4年目となる坂本諒(りょう)さん(25)は、訪問看護師の魅力をこう語る。

「富裕層の中には、自費で24時間、交代制の訪問看護師を頼み、年5千万~6千万円支払う方もいます。20代のうちに起業し、訪問看護ステーションを立ち上げたいと考えています」

 2014年の看護師の平均年収は473万円で、サラリーマンの415万円を上回る。副院長クラスの看護師や訪問看護師には、1千万円を超える人もいるという。なぜ高いのか。

 医療ガバナンス研究所理事長で、『病院は東京から破綻する 医師が「ゼロ」になる日』などの著書がある上昌広医師は説明する。

「看護師不足だからです。医師と同様に看護師の数も西高東低で、東京都の人口10万人あたりの就業看護師数は727人で、埼玉、千葉、神奈川、茨城、愛知に次いで少ない。東京都では、夜勤手当を含め1年目から500万円を超える看護師もいます。看護師が多いとされる九州や四国でも看護師は不足しており、国家資格である看護師は全国どこでも求人があります」

 高収入に加え、高度専門職なことも人気の理由だ。

「今後20年間ぐらいで、約半分の仕事がAI(人工知能)に奪われると予測されています。でも、高度なコミュニケーション能力が必要な看護師はAIに負けません。大学院まで進み、専門知識と教養、確かな技術を身につけ、さまざまな医師とパイプを持てば、富裕層の訪問看護師というニーズが今後あると考えます」

 就業看護師のうち訪問看護師が占める割合は、14年時点で3.35%の約3万6千人。訪問看護師のニーズが高まり、訪問看護ステーションは年々増えている。

 看護系学部・学科を設置する大学は、1991年度には11あり、定員558人だった。翌92年、看護師不足の対策として、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」がつくられ、文部省(当時)も「看護系大学の整備・充実を一層推進していく必要がある」との方針を発表した。それ以降、看護系の大学数と入学定員は右肩上がりに増えた。

 06年度の診療報酬改定で、「7対1入院基本料」が導入されたことも看護師人気の追い風に。入院患者7人につき看護師1人以上を配置する病院に対し、一患者あたり1日1万5550円が支払われることになり、看護師争奪戦が始まった。

 看護系学部・学科を新設する大学は一昨年15、昨年6、今年11。今や大学数は約250に増えた。定員数は91年度と比べ、約40倍まで増えた。

 大学通信の安田は、看護系学部人気をこう語る。

「新入生が卒業するのは21年春。東京オリンピックが終わって景気減退が予測されています。将来を見据え、看護系学部・学科が人気なのだと思います」

 志願者数を昨年と今年で比べると、同様に資格を取得できる歯学部は1.8%減、薬学部は1.7%減。看護系学部・学科は1.2%増だった。国公立大は0.2%減だが、私大が8%増。安田はこう話す。

「理高文低(理系人気・文系不人気)が長らく続きましたが、一昨年ごろから文系人気が回復しています。理系志願者が軒並み減るなかで、看護系は文系でも受験できる大学があります。志願者増の理由のひとつだと考えられます」

 17年入試で志願者数が大きく増えた大学と志願者の伸び率が高かった大学をまとめた。

 志願者増加数1位、伸び率2位の聖路加国際大看護学部長の松谷美和子教授は、人気の理由をこう分析する。

「一般入試での入学者に進学理由をアンケートした結果、1位『教育内容・環境』、2位『英語・国際交流』、3位『歴史と信頼』でした。歴史ある伝統校として培ってきた本校への憧れがあると考えます。入試制度の改革で、定員増や一般入試方式の追加、受験料の値下げなども進め、受けやすくなったと思います」

 定員は75人から100人に。従来の一般入試のA方式の「理科」を、2科目(化学基礎と生物基礎)必須から、1科目(化学・化学基礎または生物・生物基礎)選択に変えた。新方式のB方式は外国語(英語)と小論文のみ。文系の生徒も受けやすくなり、志願者増につながったようだ。

 伸び率1位の宮崎大の看護学科も入試科目を変えた。

「後期試験は、センター試験の数学が昨年まで2科目必要でしたが、今年は1科目選択に変え、志願者が増えました。また、昨年の志願者が少なかった反動もあり、前後期とも増えたと考えています」(入試担当者)

 安田は、入試科目の違いに注意が必要という。

「国公立大のセンター試験の理科の科目は、基礎2科目、専門1科目、専門1科目+基礎2科目、専門2科目と4パターンあります。志望校の入試科目をしっかりとチェックしましょう」

 オープンキャンパスへの参加もお勧めだ。

「出産や子育てで休んだ後、再び働けることも看護師の魅力のひとつ。やりがいのある仕事ですが、人の死に直面するなど大変さもあります。看護師の仕事、教育内容、教員、実習病院などもオープンキャンパスで話を聞くといいですね」

 上医師は、大学を選ぶときには卒業生に着目するとよいという。

「個人で活躍する卒業生がいるかどうかは、大学の教育力をみる指標です。看護系大学に進学した先輩に話を聞くことも、大学選びの参考になるでしょう」

 高齢化社会が進むなか、看護師のニーズはさらに増える。看護学部の人気も続いていくだろう。

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