ある「世捨て人」のたわごと

「歌声列車IN房総半島横断鉄道」の夢を見続けている男・・・ 私の残された時間の使い方など

ヘンリー・ライダー・ハガードの作品「ソロモン王の洞窟」(2)

2016年10月18日 | 映画

 

ソロモン王の洞窟 - いずみ書房
http://bit.ly/2eaRWuh

 
私の名はアラン・クォーターメン、ナタール州のダーバンにいます。18か月前、私は象狩りの後、ケープタウンから家に向かってダンケルド号という蒸気船に乗っていました。同乗者の中には2人のイギリス人がいました。
1人はヘンリー・カーティス卿でした。彼は、これまでに私が会ったことのある最も大きな男の1人で、黄色い髪に、黄色の濃いひげを生やしていました。彼のつれのジョン・グッド大佐は、海軍士官でした。彼は身だしみよく、きれいにひげをそっており、いつも右目に片眼鏡をかけていました。後でわかったのですが、彼はその眼鏡を、寝るときだけは、はずすそうです。入歯といっしょに!
私はこの2人の男と、とても親しくなりました。彼らは、私の今までの人生のなかで、一番すごい冒険を共にすることになったのです!

中略

私たちは山の中心部に向かって長いこと歩き、ようやくガグールは、がっしりした砦の壁の前で立ち止まりました。それからガグールが何か秘密の仕掛を操作すると、大きな石のとびらが床から上がっていったのです。
さらに中の通路を進んでいくと、彫刻された木のとびらのところで行き止りになりました。ファウラタはそれ以上行こうとしませんでした。
彼女をそこに残して、私たちはその向うにある部屋に入っていきました。
へンリー卿がランプを高く差しあげて、石の箱のたくさんある部屋を照らしました。いくつかの箱は金貨でいっぱいでしたが、ほとんどの箱はダイヤモンドが入っていたのです。私は息が止まりそうになって言いました。
「我々は世界じゅうで一番の大金持ちだ」

 「さあ、これがおまえさんたちの大好きな光る石だよ」 ガグールはとびまわりました。「それを食べるがいい! それを飲むがいい!」
私たちはまったく注意を払いませんでした。彼女がこっそりその場を去るときに見せた、邪悪な顔に気がつかなかったのです。
「石がおりてくるわ!」 ファウラタが突然叫び声をあげました。「助けて! 彼女に刺されたわ」
私たちは急いで通路をおりていきました。石のとびらが閉まりかかっているそばで、ファウラタとガグールが争っていました。ファウラタはひどい傷を負っていて、もう持ちこたえることはできませんでした。ガグールは悲鳴をあげて、閉まりかかっている石のすきまを蛇のようにくねって、抜けでようとしていました。ああ、でも遅かったのです。石が彼女の上におりてきました。すべて4秒のうちにことが終りました。ファラウタも私たちの足もとで息絶えていました。
「生き埋めになってしまった」 へンリー卿がゆっくりと言いました。
へンリー卿の言ったことは正しかったのです。石のとびらの下敷になったガグールだけが、その秘密を知っていたのですから。私たちはとびらを操作するばねを探しましたが、だめでした。
「これはきっと外から動かすのだろう」 私はついにそう言いました。「そうでなければ、ガグールが石の下をはうような危険をおかすかい?」

 その後に続いた恐怖の日々を、私はどう説明したらいいのでしょうか。
ランプはすぐに消えてしまい、私たちは、役に立たない宝物でいっぱいになった部屋で、暗闇のなかに残されたのです。やっとガグールのあざけりの言葉、ダイヤモンドを食べて飲めと言ったことがわかりました!
かなりの時間が過ぎて、私たちは、空気が新鮮なままなのに気づきました。必死になって空気の流れを探すと、それは部屋の遠く離れたすみの方にあったのです。私は、残り少ない何本かのマッチのうちの1本をすり、石のはねぶたを照らしました。私たちはそれを持ちあげて開けました。もう1本のマッチによって、下に続いている石の階段が見えました。

 「私が先に行こう!」 へンリー卿が叫び、グッドがすばやく後に続きました。でも私は、宝物の部屋を出る前に、ポケットをダイヤモンドでいっぱいにしました.
命がけの旅がその後続きました。階段は、ひと続きの曲がりくねったトンネルにつながっていて、私たちは、その中を疲れきってつまずきながら進んでいきました。そしてついに、かすかな日の光をみつけたのです。トンネルはどんどん狭くなり、岩がなくなっていきました。体を押しこみ、もがいて、やっと無事外に出て、柔らかく湿った土の斜面をゴロゴロころがりおりていきました。

 インファドーズが大急ぎでやってきました。「ああ、ご主人様──生き返っておもどりになったのですね!」
私たちは、二度と宝物の部屋へもどる道をみつけることはできませんでした。やっと私たちは、ククアナの友人たちに別れを告げると、その美しい国を立ち去りました。
さて、これからが私の話の一番不思議なところなのです。インファドーズはククアナ国から出る別の道を教えてくれました──それは、彼の猟師たちがみつけた、山の中を通る道でした。砂漠を何マイルか行くと、大きなオアシスがありました。私たちがそこへ着くと、白人が1人いたのです!
「おお、神よ!」 へンリー卿が叫びました。「弟だ!」
そうだったのです。その男は叫び声をあげ、びっこをひいて私たちの方にやってきました。兄と弟は元気に手を握りあい、□論のことなどすっかり忘れられていました。
「私は山を越えようとしたのだが、足をけがしてしまったんだ」 ジョージ・カーチスは説明しました。「それ以来、進むことも、もどることもできなくなっていたんだ!」
この辺で私は話を終えることにしましょう。私たちは、ずっとジョージ・カーチスを助けていかなければなりませんでしたが、無事、砂漠を渡りました。そしてついに、私はダーバンの家に着き、友人たちはイギリスへ帰っていきました。
でも私はもうすぐまた、彼らに会うことになるのです、なぜなら、ヘンリー卿からちょうど手紙が着いたからなのです。私がソロモン王の洞窟からポケットに入れて持ち帰ったダイヤモンドは、ロンドンで値踏みされ、一番品質のよい物だとわかったのです。私たちはみんな大金持になるのです。ヘンリー卿は、私に加わってほしいと言ってきています。私は彼の言葉を信じて、イギリスへ船で向かおうと思っています。


 

秘境冒険小説「ソロモン王の洞窟」King Solomon's Mines・・Wikipedia 機械翻訳


ソロモン王の洞窟 King Solomon's Mines

平林初之輔訳 ソロモン王の寶窟

ソロモン王の時代から、アフリカの奥地に眠り続けてているという莫大な財宝。その伝説の秘宝を求めてヘンリー・カーティス卿は、著名な探検家アラン・クォーターメンと共に出発した。三世紀も昔の、ぼろぼろになった一枚の地図だけが頼りの一行は、凶暴な象の群れに襲われ、一滴の水もない砂漠の焦熱地獄をさまよいながらも、ようやくソロモン街道に辿り着く。
だが、そこで一行が直面したのは、不気味な魔女による大虐殺の恐るべき現場だった・・・・!しかも、その老婆こそ、ソロモンの秘密を知る唯一の人間ーーー魔法使いのガグールだっのだ。

登場人物
アラン・クォーターメン・・・本編の主人公、語り手
ヘンリー・カーティス卿・・・宝窟を求めて探検に出る英国の貴族
ジョン・グッド大佐・・・元海軍士官
ジョージ・カーティス(ネヴィル)・・・ヘンリー卿の弟
ウンボバ・・・身元不明の従者
フエントフエーゲル・・・ホッテントット人の従者
キーヴァ・・・ズールー人の従者
ツワラ・・・ククアナ国の王
スクラッガ・・・ツワラの息子
インファドーズ・・・もとククアナ国の王カファの息子
ガグール・・・魔法使いの老婆
ファウルタ・・・ククアナ族の美女 


 

H・R・ハガード『ソロモン王の洞窟』|文学どうでしょう
http://amba.to/2e0erme

 

作品のあらすじ


一緒に旅をした仲間のすすめを受け、そして医者を目指して勉強中の息子ハリーに読ませるために〈私〉は、自分の不思議な旅について書き記すことにしました。

〈私〉は55歳を過ぎた冒険家のアラン・クォーターメン。一年半ほど前に、象狩りのためバマングワトの奥地へ行った時、ヘンリー・カーティス卿と海軍士官のジョン・グッド大佐に出会いました。

ヘンリー卿は、〈私〉がアラン・クォーターメンだと知ると、少し驚いた様子をして、話しかけて来ます。

〈私〉はかつてネヴィルという人物に会ったことがあったのですが、そのネヴィルは実はヘンリー卿の弟だというんですね。

ある時、ヘンリー卿と弟は仲違いをしてしまい、絶縁状態になってしまったんです。

父親の死によって財産をすべて相続したヘンリー卿は、弟が折れてくるのを待っていたのですが、弟はやって来ませんでした。

弟はネヴィルと名を変え、一財産築くために冒険にくり出したからです。そして、そのまま行方知れずになってしまいました。

ヘンリー卿は心を痛め、弟との仲違いを後悔します。そこで、ヘンリー卿は弟を探すことを決意したのでした。

〈私〉は、ヘンリー卿の弟が、ソロモン王の秘宝を探していたことをヘンリー卿に伝えます。

そしてたまたまですが、〈私〉は300年前にその秘宝を目指したポルトガル人冒険家ホセ・ダ・シルヴェストラの地図を手に入れていたのです。

地図と一緒に、こんな文章もありました。

私はこの目で、あの白い死神の向こう、ソロモン王の洞窟のなかに貯えられている無数のダイヤモンドを見た。しかし、魔女ガグールの裏切りによって一個だに持ち出すことができず、生命すら危機に瀕した。この地図にしたがってくるものは、シバの左の乳房の雪の斜面を頂上まで登るがよい。その北側にソロモン王がつくった街道があり、そこから王の宮殿までは三日の旅程である。(34ページ)


ヘンリー卿とその友人のグッド大佐は、ヘンリー卿の弟を探す旅に同行してくれないかと〈私〉に頼みます。

ソロモン王の秘宝を探しに行って、今まで生きて帰って者はいませんから、危険な旅になることは分かり切っています。〈私〉は息子のことを考え、迷いますが、やがて引き受けることにしました。

もしも旅の途中で死ぬならば、それはそれで運命だと思ったこともありますし、ヘンリー卿としっかり契約を交わして、どう転んでも息子に大金が渡るようにしたんですね。

〈私〉、ヘンリー卿、グッド大佐の三人が旅の支度を整えている途中で、ウンポポという男に出会いました。

ウンポポはズル族と一緒に暮らしていた男ですが、元々は別の部族出身ということもあって、〈私〉たちと一緒の方角へ移動したいと思っているというんですね。

「私は金なんかほしくない。だが、私は勇敢だ。寝る場所と食物をあたえてくれるなら、十分それだけの値うちのある男だ。私のいうことは、それだけだ」(56ページ)とウンポポは言い、ヘンリー卿に気に入られて従者になりました。

旅の一行は砂漠に入って行きます。しかし、地図に記された目印は見つかりませんし、ほとんど遭難と同じ状況に陥ってしまいます。

何よりも困るのは水がつきてしまったこと。渇きに苦しみ、一行は体力の限界を迎え、ついにウンポポは、「もし水が見つからなければ、みんな、あした月が出る前に死んでしまうだろう」(87ページ)と呟きました。

すると翌朝、動物の足跡が見つかったので大喜びです。その動物は水から離れた所にはあまり行かない習性を持つので、近くに水があることが分かったからです。

太陽が昇って来て、〈私〉たちの目に輝いて映ったのは、女性の乳房によく似た巨大な二つの山。地図に書かれていた「シバの乳房」に間違いありません。

地図の通り、「シバの乳房」を抜け、「ソロモン王の街道」を行く一行。ソロモン王の秘宝に近付いていることが、辺りに遺された素晴らしい彫刻などからも分かります。

ひとまず休憩して、グッド大佐がヒゲを半分だけ剃った時のことでした。なんと、〈私〉たちは突然、見知らぬ部族に囲まれてしまったのです。

彼らはズル語の古語を話すので、ズル語の分かる〈私〉やウンポポはなんとか会話をすることが出来ました。

しかし、「他国者はこのククアナ国で生きることはできないのだ」(118ページ)と、〈私〉たちは殺されそうになってしまいます。

ところが、パニックに陥ったグッド大佐がいつもの癖で義歯に触ったことから、状況が一変したのです。

グッド大佐の恰好は、部族の人々にとって脅威だったんですね。剃りかけで半分だけ残ったヒゲは不気味ですし、輝く目玉(実はメガネ)を持ってますし、歯が自由自在に外せるのですから。

部族の人々が銃を全く怖がらないことから、銃のことを知らないと気付いた〈私〉は一芝居打つことにします。

「女から生まれたもので、ここから音だけであれを殺すことのできるものがいると思うか?」(122ページ)と言い、遠く離れた動物を銃で撃ってみせるんですね。

魔法の筒を持つ魔法使いたちだと思わせることに成功し、〈私〉たちはククアナ国の王の元へ連れて行かれました。

王のそばに這いながらやって来たのは、ガグールという老婆でした。不気味な老婆は声高らかに予言をします。

血だ! 血だ! 血だ! 血の河だ。いたるところ血だ。わしには血が見える。血の匂いがする。血の味がする――塩の味だ。血は大地を赤く染めて流れる。血は空からも降ってくる。
 足音だ! 足音だ! 足音だ! 白人の足音が遠くからきこえる。その足音が大地をふるわせる。大地はその主人の前で身をふるわせる。(155ページ)


ガグールは、300年前にここへやって来たホセ・ダ・シルヴェストラが書き記していた魔女ガグールと関わりがあるのでしょうか?

ヘンリー卿の弟の手掛かりが見つからないまま、〈私〉たちは、ククアナ国の争いに巻き込まれていくことになり・・・。

はたして、ヘンリー卿の弟は無事なのか? そして、〈私〉たちはソロモン王の秘宝を手に入れることが出来るのか!?

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