観測にまつわる問題

「トランプ」は経済ネタですが、筆者の実力の問題で寝かせることにします。「地方議会」「レバノン」は火曜日にネタを探します。

中国での戦線拡大の検討(大艦巨砲主義記事より1)

2017-07-11 19:15:22 | 日記
大艦巨砲主義7月8日08:05「何で日本軍は資源価値の無い中国で戦線広げてたんだ?」で気になるコメントを検討します。

>最悪満州を捨てても、朝鮮半島と台湾は既に日本に併合され済みで、 それだけでもかなりの儲け

朝鮮半島の併合が儲けという発想は嫌韓のネット民とは随分違うように思います。ただ、日本は朝鮮半島や台湾を併合して資本を大量投下し回収する前に失ったと見ている人が多いと思いますが、今でも日本領なら規模拡大効果がある可能性はあるでしょう。

>松岡洋右は黙って国際連盟の言い分を持ち帰って、当時の政府に提出すればよかった

>当時電信で日本から「譲歩ダメ、ゼッタイ」と言われてた

>譲歩した瞬間に軍が暴走しだす

松岡洋右(ウィキペディア)を確認すると、日本政府の方針はリットン報告書が連盟総会で採択された場合は代表を引き上げることになっていたようですから、松岡洋右は政府方針通りに行動したに過ぎません。松岡の演説は好評であったようですが、圧倒的多数で採決されましたから(賛成が42で、反対は日本の1、棄権はシャムの1)、まず当時の日本政府の言い分が国際連盟で通る可能性はなかったでしょう。国際連盟には主唱者のアメリカも加盟していませんし、脱退しても何の問題もないと考えていたとしか思えません。つまり日本がバッシングされたとか、リットン報告書を飲めば良かったとかそういうことではなく(飲めば良かった気はしますが)、日本が自分の主張を丸呑みしないと国際連盟なんざ脱退だよんと考えていて、総スカンをくらい勝手に出て行ったということでしょう。客観的に見れば。国際連盟など大したことない組織と言えばその通りかもしれませんが、42対1(それも自分の一票)で反対されて逆ギレ的に出て行くのですから、日本は超ワガママだと思われたでしょうし、とてつもない外交的失点になったのも簡単に想像できます。日本人は普段ワガママでないだけに自分達がワガママだと思われることに無自覚なのかもしれません。わりと徒党を組めばワガママ(というか自分の属する利益集団の利益に忠実)なのが日本人と思いますがね。実例はあげません。

>戦争自体は中国側の計画で起こされるので避けようがない。 第二次上海事変で中国軍が壊滅的敗北となった後、一度は蒋介石は日本側が出した講和条件をのんだわけだが、講和できなかったうえに近衛声明とか出したことが分岐点。 勝って終われた戦争をわざわざ泥沼化させた。

日中戦争(ウィキペディア)を確認すると、「蒋介石は日本案を受け入れる用意があるとトラウトマン大使に語り、これは12月7日に日本へ伝えられた。その後、日本は南京攻略の戦況を背景に要求を増やし、賠償や永久駐留や傀儡化を含む厳しい条件にした。結果、日中和平交渉は決裂した。」ですから、もうね○○なのかなって思いますね。団体交渉のノリで要求を吊り上げているのかもしれませんが、向こうは(自分からふっかけたといえ)「祖国防衛戦」を戦っている訳ですから、そこまで言うなら戦ってやろうになるのは想像に難くありません。ましてや当時国民党政府が陥落寸前であった訳ではありません(余力があります)。中国を全部取れるんならどんな交渉をしてもいいんですけどね。取れもしないんなら、ほどほどのところで妥協すべきだったでしょう。また、日中戦争を抱えたままアメリカとの戦争を決意をするのですから、自信過剰も相当だと思います。講和したところでまた攻められる可能性はあると思いますよ。中国人にしてみたら、中国の土地を占拠されている訳ですから。満州占領がそもそも中国人を刺激した側面があって、日本で言えば北海道をロシアに占領されるみたいなものだと思います。

>近衛も最初は中国へ軍の大規模派遣に反対してたけど ちょっとだけちょっとだけって均衡を保つためだからと説得されて大規模援軍を送ることになった。 もうそこからは国民から軍から戦争意識が高揚しまくって手の付けられない雰囲気になってしまった。

後知恵では「中国は占領できない」かもしれませんが、清といい元といい漢民族はしょっちゅう異民族に負けていますから、何か国民的にはいける気がしたんでしょうね。時代は移り変わります。近代戦が国民に良くわからなかったのかもしれません(清や元の時代は裏から欧米の支援があるというようなこともなかったでしょう)。

>ソ連が南下して中国を共産化しようとしてたからしかたなかった、アメリカがいない時代にソ連と共産化された中国がいたら帝国主義の時代じゃ植民地の奴隷化されるからな。

蒋介石政府を支援してソ連と戦えばいいだけでは?(兵を出さなくとも良い)蒋介石はソ連と連携していましたが、不信感は抱いていたようですし、ソ連は中国共産党を選びました。中国共産党とて中ソ対立をおこしていますし、中国が必ずしもソ連の犬になるとは考えにくいところがあります。外交や情報戦でどうにかなったのでは?改革開放する前の中国は経済ボロボロだったでしょう。仮に中国が共産化したとしても日本は中国相手に勝ちきれなかっただけで全然負けていませんから、防衛を怠らなければ中国に負けただろうかと疑問があります。

ソ連は中国国民革命軍(張学良)と戦争して勝利しました(中東路事件)が、権益を回復したスターリンは撤収しています(中国は協定の無効を主張して再交渉を要求し続けたようです)。中ソ対立もありましたし、ソ連と中国が一枚板のように考えるべきではないでしょう。日本は中国に負けていませんから、中国をそれほど恐れる必要はなかったと思いますし、ソ連がどれほど積極的に極東侵攻する気があったのか怪しいところもあるでしょう(何分首都から離れすぎています)。

>尼港の時に世論煽りまくってたから行くしかなかったんだろ…

シベリア出兵の時(1918年~1922年)(尼港事件もその一部)は列強とよろしくやっていましたから、その後がとりわけ問題です(尼港で世論を煽っても、シベリアからは事実撤兵できています)。その後何故独伊と組んで世界と戦うような流れになったかその辺が重要で、中国相手だから撤兵できないということはないんじゃないかと思いますが、どうだか分かりません。

>ロシア倒す前に後方固めるため ドイツの戦略とだいたい同じ

ロシアを倒すつもりならシベリア出兵の時にやっているでしょう。あえなく敗退した以上、あそこをとるのは無理だと考えるべきです。本気ドイツと挟撃してワンチャンでしょうが、それはしていませんから、ロシア(ソ連)を倒す意図はなかったでしょう。
ジャンル:
ウェブログ
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 翁長勢力の下落傾向(那覇市... | トップ | 満州国の検討(大艦巨砲主義... »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (めろん)
2017-07-11 22:53:09
勉強不足でハッキリとわからないのですが、中国てどちらかと言えば連邦制みたいな感じでしたから満州の占領を日本が軽く見てたのかな、なんて思います。それに汪兆銘とか潜在的な味方を日本自身が潰してますよね。まぁともあれ政府が侵略と認めているのですからもういいだろうと思いますが。コミンテルンの暗躍も誰も否定するものでもないと思いますし。ワガママで逆ギレした日本ておもしろい笑

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。