観測にまつわる問題

遊びに行ってきます。それでは。

給与上げを考える(日本経済を軌道に乗せるためには民間ブルーカラーに着目するしかない)

2017-07-23 13:36:07 | 政策関連メモ
大卒初任給(年次統計)

大卒初任給は20年前からあまり変わっていないようです。この原因はいろいろ考えられるかもしれませんが、素直に右肩上がりの社会から、少子高齢化の市場が縮小する社会に突入しているからだと見るべきでしょう。その条件を移民などで変えるのも一案ですが、現在の制約で何とか初任給が上がらないか考えてみたいと思います。

①人手不足で労働市場が逼迫していることが初任給に反映されないか?

大卒求人倍率1.78倍、学生の「売り手市場」続く リクルート(日経新聞 2017/4/26 13:54)

>リクルートホールディングスのリクルートワークス研究所が26日発表した、企業の求人数を就職希望者数で割った大卒求人倍率は1.78倍となり、前年から0.04ポイント高まった。好業績や人手不足を背景に企業の採用意欲が高く、学生優位の「売り手市場」は続く。ただ、従業員数が5000人以上の大企業では求人倍率が1倍を割っており、業種や企業規模によってまだら模様となっている。

>全国の民間企業の求人総数は75万5000人と、前年から2万1000人増加した。一方、民間企業への就職を希望する学生は42万3000人で1000人の増加にとどまった。

>学生の大手志向が一層強まっている。企業規模別に見ると、従業員数が5000人以上の企業では求人総数が1%減の4万9000人だったのに対し、就職希望者は12万4000人で48.9%増加した。求人倍率は0.2ポイント低下の0.39倍だった。

>一方、300人未満の中小企業では求人数が3.9%増に対して就職希望者が33%減り、求人倍率が2.29ポイント高い6.45倍となった。5000人以上の大企業と、300人未満の中小企業の求人倍率の格差は6.06ポイントとなり、リーマン・ショックの影響が表れる直前で、比較可能な10年春卒に次ぐ大きさとなった。

大手では依然買い手市場な訳ですから、初任給があがるはずがありません。簡単ですね。じゃあ中小が給与を上げて対抗すればいいと思うでしょうが、体力の無い業界ではそれをやっても潰れるだけです(いや金はあるんだが、人が来ないんだという経営者がいらっしゃったらさっさと初任給をあげてください)(金はないし人も来ないという経営者は撤退も考えましょう)。お金を持っている人がただ単に貯め始めると経済は終わるところがあります。投資する人がいないと貯蓄に意味はないんですね。自分の貯蓄しか考えない経済論が幅を利かせるとどうにもなりません。日本には多分俯瞰する人が少ないんでしょう。

それでは業界別の求人の特徴をみたいと思います。

第34回 ワークス大卒求人倍率調査(リクルートワークス研究所 2017.4.2)

建設・製造は売り手市場です。内訳がこれでは分かりませんから、どちらも売り手市場だろうと仮定して話を進めますが、多分、ブルーカラーが足りていません。建設製造が無くなるはずもありませんから(製造はロボット化が進めば人はあまり要らなくなります)、人が来ないという状況はあまり望ましいものではありません。①ブルーカラーを補充するために外国人労働者を入れる②ホワイトカラーは勿論重要ですが、偏りすぎないようみんなで社会の雰囲気を作ったり教育を見直して自国の労働者を割り振るのどちらかが必要です。既に建設で給与は高騰しているようですが、それでも人が集まらないことに問題意識がないといけません。

流通は超人手不足のようです。ブルーカラーだからもあるかもしれませんが、多分自動運転を警戒しているんじゃないですか?20年後にロボットに置き換わったらどうしようもないですからね。その辺の兼ね合いが難しいと思いますが、何らかの対策は必要でしょう。人は今必要なのですから。

金融は買い手市場です。みなさん銀行に入りたいんでしょう。安定しているイメージがありますからね。公務員志向・大企業志向と通じるものがあります。貸し手ばかり人気になってもどうしようもないんですが。日本はほぼ単一民族で同調圧力も強いと言われますから、しばしばこうしてバランスがとれなくなるんでしょう。政治にはあまり偏り過ぎないよう調整する発想も必要ですね。

サービス・情報は多岐に渡るようですので、言及を避けます。どうせ楽で安定している仕事が人気で、キツイブルーカラー系が不人気なんでしょと思うのみです(筆者だって一時期流通で仕分けしましたがむいてませんし別につきたい訳じゃありません)。

全体的に見て肉体労働系の人気の無さはヤバイですね。危険水域かもしれません。肉体労働系公務員(自衛隊や警察)を外国人でどうにかする訳にもいきませんし。平和もいいですが、日本は戦後レジームの空気に毒されすぎたのかもしれません。

まとめます。給与があがらないのは、人手不足のようでいて人手不足じゃないから。人材がホワイトカラー系に偏りすぎていて、ホワイトカラーでは当然給与があがらず、ブルーカラーでは給与をあげても中々人が来ない(ロボットによる代替の懸念も一部にあります)から大勢に影響がないのでしょう。ホワイトカラーは重要ですしみんな着目しますが、ブルーカラー特に税金を納める民間のブルカラーのボトルネックを解消する(人材の需給バランスの崩れを解消する)ことで、所得総額はあがり需要が拡大して経済は好転するのではないかと思います。ポスドク問題然りロースクールのつくり過ぎ問題然りどう見ても皆さんホワイトカラーにわっと集まりすぎです。政治は人気商売ですから皆さんの願いを叶えたくなるんでしょうが、嫌なことを考えること(働き手は望んでないが雇用側が求める人材を供給することを考えるとか)が日本全体のためには必要なところがあるのだと思います。
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