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航行の自由作戦は公正な作戦

2017-05-20 10:27:07 | 政策関連メモ
航行の自由作戦ですが、防衛省による年次報告書の研究資料を読みました。中国のみを対象にした作戦ではないようですね。敵対国だけでなく、フィリピンを含む同盟国に対しても行っている過剰な主張を牽制する作戦のようです。過剰反応しているのは中国だけにも見えますが。

ハリス司令のスカボロー礁の航行の自由作戦具申却下の話がありましたから、スカボロー礁(ウィキペディア)について考察してみましょう。

>フィリピンの主張
スカボロー礁は遅くとも16世紀には、すでにその付近海域はフィリピンの漁民の漁場だった。
スペインがフィリピン諸島をアメリカに割譲した1898年のパリ条約、1900年のワシントン条約(英語版)、1930年の英米条約(英語版)では、東経118度をフィリピンの西限としており、スカボロー礁はこの範囲の外側にある。また1935年の旧「フィリピン共和国憲法」および1961年の「領海基線法」にも同様の規定がある。 しかし、フィリピン外務省は、スカボロー礁は「島」ではなく「岩」であって、これらの条約等の対象とされていないと主張している。そして、フィリピン外務省は、パルマス島事件を代表とする常設仲裁裁判所での国際公法上の判例を踏まえると、領有権は歴史的な主張や領有ではなく、管轄権の有効な行使 (effective exercise of jurisdiction) に基づいて判断されるべきであるとしている。なお2009年の「領海基線法」により、南沙諸島の一部の島・礁(太平島を含む)、スカボロー礁を正式かつ法的に自国の領土と規定している。

>中華民国(台湾)・中華人民共和国の主張
スカボロー礁は中国人に最も早く発見された。その付近海域も海南島の漁民の古くからの漁場だった。1279年、著名な天文学者郭守敬が「四海測験」を行なった時、南シナ海ではこの島を測量地点としている。1935年1月、中華民国水陸地図審査委員会はスカボロー礁を中華民国の版図へ入れた。1947年末、中華民国内政部の正式に編纂出版した『南海諸島位置図』で(「民主礁」と呼んでいた)スカボロー礁を「断続国界線」内へ入れた。この線を法的効力のある歴史的境界線として、中華民国は線内の島、礁、浅瀬、砂州の主権を主張した。
1983年、中華人民共和国地名委員会は、「我国南海諸島部分標准地名」を公布して「黄岩岛」を標準名称とした。

16世紀フィリピンの漁業も中国の古くからの海南島の漁業も共に疑問です。そもそも遠洋漁業(ウィキペディア)が本格化したのは、日本では開国以降です。それ以前は北洋漁業(ウィキペディア)の初期段階に止まるようです(「千島列島の北に延びるカムチャツカ半島を領有するロシア帝国の人口は少なく、その東のアリューシャン列島やアラスカを領有するアメリカ合衆国もこの海域の漁業を重視しなかったため、北洋漁業は日本の独擅場となっていった」とのことです)。江戸時代の日本経済(ウィキペディア)を舐めてはいけません。その日本をもってしても、江戸時代には魚が豊富だったこの広い海域に進出したぐらいが限界だったと思います。そして日露の最初の国境は結局択捉・ウルップ間です。フィリピンの漁民や海南島の漁民が如何ほどのものか知りませんが、古い時代に大規模漁業をやる可能性はないでしょう。小規模漁業なら沿岸漁業で十分です。馬鹿にする訳でもありませんが、海南島は少数民族の島です。日本の尖閣での先占も明治に入ってから、江戸時代、島根の漁民が鬱陵島で活動(海産物や竹などを採取)しましたが、竹島は通過点でした。相場観から漁民の古い時代のスカボロー礁での活動は非常に怪しい。特に海南島は離れすぎておりまず考えられません。

四海測験は関係ないと思います。フィリピンの主張する通り、管轄権の有効な行使で判断するべきでしょう。中国が継続的にスカボロー礁で活動した可能性はゼロだと思います。王朝が何度も変わってますしね。どうしても四海測験を根拠とするなら、権利はモンゴルにあると思います。それに本当に計測したか疑問があるでしょう。モンゴルがフィリピンあたりで何を?モンゴルは日本を攻めましたが、土地の計測などやっていないでしょう。そりゃそうです。治める土地でもないのに、測量してどうしますか?フィリピンを最初に支配したのはスペインです。モンゴルはフィリピンあたりにわざわざ出かけて測量とか気でも狂ったんですかね?ちなにみ四海測験を記したという郭守敬のウィキペディアにはその記載はありません。やったなら大事業と思いますが。

ただ、「領土」にしたのは、中国が先です。ですから、フィリピンは2009年に領土と規定したのは、失敗だった可能性はあります。岩ならどちらも領土を主張できませんからね。この辺がアメリカにフィリピンも過剰と判定される原因でもあるのでしょう。いずれにせよ、フィリピンは航行の自由作戦の言い分を丸呑みした方がいいはずです。どうせ力では中国に勝ち目がありません。「島」なんかどうでもいい。フィリピン沿岸からのEEZを獲得できれば、大勝利なはずでしょう。
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