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中国軍駐留で金正恩政権の安全を再保証する案の検討

2017-12-09 13:53:46 | 政策関連メモ
Newsweek12月12日号の「中国軍駐留で北の非核化を」(オルトン・フライ米外交問題評議会名誉研究員)の記事を読みました。

何でも中国軍が北朝鮮に駐留して金正恩政権の安全を再保障する案があるのだそうです。これは冷戦の時のヨーロッパや東アジアでも成功した戦略で、ソ連は東欧の国々を衛星国として再保障し、アメリカは西欧の国々を再保障して、欧州での熱い戦争を防いできました。英仏は核武装していましたが、国連の常任理事国です。北朝鮮は後ろ盾の中露を含めて国際社会一致して非難される存在ですし、勿論核武装が有り得ないことは言うまでもありません。

一見なるほどと思うアイディアですが、やはり問題もあります。中国はそうしたことを行った経験が無く中国自身にこれまでの主張を修正させることもそうですが、何より北朝鮮が中国を信用するのかという問題があるでしょう。筆者もこれまでの経緯(中国にパイプがあった正恩の叔父で当時の北朝鮮No2は一族郎党を含めて処刑されました/中国は自身で北朝鮮に対して影響力が無いと再三主張しています)から、中国軍の北朝鮮進出を北朝鮮が認めるか怪しく思っていますが、最近でもムガベ排除にパトロンの中国が関わっていたのではないかと疑惑があります。チベットやウイグルでの行動を見ていても、中国に進出させると乗っ取ってくるのではないかという印象が先行すると思うんですよね。東シナ海・南シナ海・インド国境での行動を見ても、陰険なサラミ戦術を行使しますし、クーデターなどやられたら堪ったものではありません。絶対無い案とも言えませんし、北朝鮮が核を放棄するなら何でもいいところはあると思いますが、実現には高いハードルを幾つも越えないといけないと思います。いずれにせよ、北朝鮮は最大の支援国中国とも真摯に話してみるべきなんでしょう。

ロシアファクターも考えなければなりません。ロシアが北朝鮮を中国の衛星国にすることに同意しないと状況を掻き乱してくる恐れがあります。最終的には旧ソ連(中央アジア)にロシアが進出して、北朝鮮には中国でいいと思いますが、後ろ盾が2つあると天秤をかけて北朝鮮が自身に有利な立ち回りをしようとして話が進まない恐れがあると思います。順当にロシアに手を引いてもらえるようロシアに対して働きかけたり、必要なら仲介するなど中国とロシアの手打ちを促す必要があるのではないかと思います。まぁあの二国が結託して北朝鮮を支えるという最悪のケースも考えられます。そうなった場合もどうすべきか考えなければなりません。

中国自身の人権状況が悪いですから、あんまり拉致問題が進展しそうな案ではありませんが、兎にも角にも北朝鮮が核を放棄して話し合う環境ができれば、ある程度は何とかなる可能性もあります。それでも何も進まないよりマシと考えるより他ないのではないでしょうか?

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Unknown (めろん)
2017-12-09 19:33:25
>最終的には旧ソ連(中央アジア)にロシアが進出して、北朝鮮には中国でいいと思いますが、後ろ盾が2つあると天秤をかけて北朝鮮が自身に有利な立ち回りをしようとして話が進まない恐れがあると思います。

旧ソ連と中国に対して今まで北朝鮮がやってきた外交方針ですね。これで今まで切り抜けてきたのでアメリカが納得するとは考えにくいような。この記事に沿った話でとすると、中国が北朝鮮の資源を湯水のごとく自由に使えるこの状態をアメリカが認めたら習近平は喜ぶのでしょうけど笑。ただ北朝鮮は中国の経済植民地になることを嫌がってますからこの記事の通りすごーく難しいですよね。羅津だか羅先だかの租借を受け入れた張成沢を売国奴呼ばわりしてましたし。

中国は自身で北朝鮮に対して影響力が無いと再三主張、というのも影響力を行使したくないだけでしょみたいな笑。北朝鮮の安定は独裁しかないと思ってんだし。張成沢が事実上中国に恭順していたにも関わらず、北朝鮮の権力争いの芽を潰すために張成沢を見捨てたことからも金一族の体制をバッチリ保証してるようなもんなのに。まぁそこで張成沢を支持したら中国は金正恩に核を向けられるんだと思いますけどー笑。とはいえ張成沢がなんとか北朝鮮のトップになっても張一族の独裁になるだけなんでしょうけど。中国が北朝鮮を離さない限り永遠に独裁という悪循環。

なんていうか中朝ってヤマアラシのジレンマみたいな笑。管理人さまが言うように、話し合いで二匹が近づいたり離れたりを繰り返しながら、お互いに傷つかず、寒くも無い距離を見つけないと上手くいかないですよね。
Unknown (管理人)
2017-12-09 21:31:23
アメリカは北朝鮮が核放棄するという成果が出るならもう何でもいいやと思っているような気がしています。取材など一切無しの個人的直感ですが。拉致問題はトランプ政権は日本と大体共同歩調をとってくれるような気もします。北朝鮮の資源などアメリカは別にどうでもいいんじゃないでしょうか?イランの石油もどうでも良さそうですよね。資源に興味が無いというより、資源より核問題を重視しているので、その辺は捨て置いても構わないと思っているということだと思います。まかり間違ったら、文字通り世界が滅びますからね。更迭を噂されていますが、「ティラーソン長官は、ことし8月に行った就任半年の記者会見で、アメリカは北朝鮮の体制の転換にも政権の転覆にも関心がなく、北朝鮮と韓国の統一を追求するつもりもなければ、アメリカ軍を38度線の北側に送り込むつもりもないと強調し、北朝鮮が非核化に向けて踏み出しさえすれば対話に応じる姿勢を示し、決断を迫りました。」(対北朝鮮 どう出るトランプ政権|NHK NEWS WEB - NHKオンライン 2017/10/10)

日本も北朝鮮(及び韓国)に大した興味もないと思いますが、下手にちょっかいかけられなければって感じでしょう。そのちょっかいを特に韓国がかけてくるので、イラつく人が多くて大変な状況と認識しています。半島+中国をアメリカの支援があるとしても、日本独りで踏ん張るのは大変ですが、韓国がそこにいて踏ん張ってくれれば、後はアメリカなどの支援があれば日本中心でも押し返せるような気はしますね。北朝鮮は核ミサイルやサイバー攻撃で暴れるとか、拉致などのテロを実行するとか、麻薬・偽札づくりなどの犯罪を行うとか、ならずものだから迷惑ぐらいのイメージで、あそこをとることそのものに何の関心もありません。特亜三兄弟は日本の再侵略を喚きますが、ハア?何言ってんの?でしょう。
Unknown (めろん)
2017-12-10 02:26:06
>アメリカは北朝鮮が核放棄するという成果が出るならもう何でもいいやと思っているような気がしています。

以前は中国が本丸だから北朝鮮は中国に対するソフトパワーを発揮させるための変数だろうと思っていましたが、ワームビア氏が亡くなってからはちょっと変わったかなと思わなくもないんですよね。まぁ当然でしょうが。

>北朝鮮の資源などアメリカは別にどうでもいいんじゃないでしょうか?イランの石油もどうでも良さそうですよね。資源に興味が無いというより、資源より核問題を重視しているので、その辺は捨て置いても構わないと思っているということだと思います。

中国の民主化を求めていなければそうかもしれませんが、民主化を求めているようなら中国に必要以上に資源を与えず環境問題を優先させねばなりません。中国が環境問題に真摯に取り組むには技術も人材もありません。特に人材を育てるならば今の中国の制度や役人では不可能です。他国の資源を利用した経済発展を阻害すれば一般中国人の不満を抑えることも難しいと思われます。中国が狙っているであろう中央アジアに入り込み、東シナ海や南シナ海での横暴を許さないのはなんのためかなぁと考えれば中国には湯水のごとく渡さないという意味で考えてるのではと思うんですよね。たぶん。

>資源に興味が無いというより、資源より核問題を重視しているので、その辺は捨て置いても構わないと思っているということだと思います。まかり間違ったら、文字通り世界が滅びますからね。

そうですね。やはり北朝鮮を先に倒すのは間違いないんでしょう。たまーに中国が民主化すれば北朝鮮も無事ではいられないだろうなぁってちょっと思ってしまうのですが笑。

ティラーソン国務長官の更迭の件、どうなんでしょうね。北朝鮮に関することだとトランプ大統領と合わないと報道されてますけどシリアだと同じ姿勢なんですよね。

ティラーソン国務長官 「シリアには将来アサドはいなくなる」
アメリカのレックス・ティラーソン国務長官は、アメリカは、バッシャール・アサド政権が一切役割を担わない「統一された」そして「一体化した」シリアを望んでいると述べた。
※トルコメディアの日本語サイトからです。

特亜三兄弟(笑)正直めんどいですね。こちらばかりが理性を保ってあっちは叫びたいだけ自由に叫んで。そんな印象がありますから関わりたくないってつい思ってしまう。日本が引っ越せたらラクなのに笑。

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